IT系専門人材会社の片隅から、エンジニアの転職事情をぶっちゃけるコラム

スペシャリストを目指すプログラマのための、おいしいレシピ

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 開発系エンジニアの登竜門的な存在……プログラマ。最近ではCやJavaを教えている学校もありますね。

 そんなプログラマさんのキャリアパスには、大きく3つのパターンがあります。

  • 業務知識や折衝術などを究めて、IT系コンサルタントを目指す道
  • SEからPL、PMと、マネジメント方面にステップアップしていく道
  • とにかくプログラムを書くの大好き! スペシャリストとして技術を究める道

 ほか、セールスエンジニアなどの営業方面にキャリアを伸ばしていく方もいらっしゃいますが、今回は一生プログラムを書いていたいスペシャリスト志向の方の企業選びについて考えてみました。

■スペシャリストを目指すなら

 プログラマとして充分な経験を積み、スキルも充分にある! というベテランさん。そのままスペシャリストへと邁進!! できるかと思いきや、そうでもないのが実情の様子。

 プログラマをしている友人から「プログラマの中には、顧客折衝が嫌で転職する人も多い」と聞いてはいたのですが、なるほど、なるほど、確かにいる。

 「多い」とまではいかないまでも、転職理由に「マネジメント仕事ばかりになってつまらない」「現場に戻りたい」「もっとプログラムを書きたい」という意見を挙げる人は、確かにいらっしゃいます。

 人材会社としては「スキルのあるプログラマさんWelcome!」と言いたいところなのですが、どんなにスキルがあっても、年齢を重ねればそれだけ転職は厳しくなっていきます。

 そして、経験の豊富な人には「SEとして設計や顧客折衝を任せたい」という企業が多いのも事実。また、日本の企業ではどうしてもマネジメント層ばかりが評価され、技術スキルの高い「現場のヒト」の評価は低い……給料も上がらない……という傾向が少なからずあります。プログラムが書きたくて転職したはずなのに、すぐにSE業務やマネジメントを任されるようになって再転職……という人も少なくないようです。

 では、「ずっとプログラムを書いていたいです!」という人は、どうしたら良いのか……。

 やはり、スペシャリストとしてのポジションが確保され、きちんと評価してもらえる企業に腰を据えるのが一番良いのではないでしょうか?

 もちろん「まだそのレベルにはなっていないけれど、将来のキャリアとしてスペシャリストを目指したい」という人も同じです。比較的転職に有利と言われる若いうちに、スペシャリストとしてのキャリアパスが用意されている企業に入り、スキルを磨いていった方が、年齢を重ねてから転職を試みるよりも確実な方法ではないでしょうか。

 ※ただし、若い方の場合、今後マネジメントの面白さに気づき、そちらの方が向いている可能性もありますので、柔軟にキャリアを描いていける企業を選ぶことをお勧めいたします。

■技術力をしっかり評価してくれる企業を探せ!

 さて、経験を積んだ人にはPL、PMとして活躍してもらいたいという企業が多い中、スペシャリストとしてのキャリアパスを用意している企業とは?

 これは、なかなか個人では見つけにくいのではないでしょうか。

 企業ホームページや採用(募集)情報などを見ても、そういった情報はあまり書かれていないことが多いように思います。

 特に、これまでPL、PMなどを経験されてきた方が、「やっぱりプログラムを書いていたい!」と転職活動をする場合、プログラマ職種に応募したのに、気づいたらSE、PLとして選考されていた……という話も聞きます。面接時に確認するのが確実ですが、面接に至るまでの労力もバカにできませんよね。

 そ こ で

 「スペシャリストコース」を歩める企業の傾向を探ってみました。

 その1:中規模以上の企業

 ⇒ 会社規模の小さい企業では、経験豊富なメンバーも多くありませんから、経験者には必然的にSE、 PL、PMといった仕事が任されるようになります。逆に、規模の大きな会社では、マネジメント層などは人数が決まっていることから、マネジメントには携わらない「ベテラン」も現場要因として大活躍できるところが多いのです。

 その2:技術に特化した企業

 ⇒ 様々なサービスを一挙に手がける企業よりも、特定の分野・技術に特化したサービスを提供している企業の方が、スペシャリストとしてのキャリアパスを用意している企業も目立ちます。サイオステクノロジー株式会社、株式会社オープンストリーム(javaに特化)や、株式会社HDE(LINUXに特化)などはその一例です。

 その3:自社サービスを提供する企業

 ⇒ 自社サービスを持ち、自社で開発部隊を抱える企業では、スキルの高いプログラマを求める傾向があり、そうした方々を正しく評価する制度も整っている確率が高い! 株式会社ドワンゴ、 株式会社ナビタイムジャパンなどがあります。

 そのほか、会社代表(または経営陣)がエンジニア出身という企業では、スペシャリスト志向のエンジニアに柔軟な対応をしている企業が多く見られます。

 これらは、あくまで「傾向」ですので、合致しない場合でもスペシャリストとして活躍できる企業はあります。逆もまた然りです。

 ですが、膨大な企業の中から1つ1つ調べ尽くすのは、まず不可能です。「一生、腕一本で食っていきたい!」という方は、こうした傾向を参考に、企業探しをしてみてはいかがでしょうか?

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