おいしいプログラマのつくりかた
エンジニアといっても、役割によって様々に呼び方(職種)が変わるものですが、今回は「プログラマ」のキャリア・転職について考えてみたいと思います。
■プログラマの需要は?
「おいしいフレッシャーズのつくりかた」で、「若手神話は崩壊した!」と書いたのですが、プログラマ職種での求人案件も下降ぎみ……。いまはPL、PMなどの経験を持つ人材を求める声の方が多いのです。
ですから、若手プログラマの皆さんには、今はスキルを磨き、経験を積むことをオススメしたい、と個人的には思っています。
特に、現在プログラマとして活躍しながら「プロジェクトリーダーへのキャリアアップを目指したい」と考えている人は、まずは現職でサブリーダーを目指してみてください。サブリーダーとしての経歴をもつことで、「リーダー候補」としての転職も可能性がぐんと広がります。もちろん、「サブ」が付かない「リーダー」であれば、もっと良いですよ!
「充分に経験を積んだので、次のステップに行きたい/違うことをやりたい」と考えている人も、焦って転職をするよりも、長期的な目で転職活動を行うことをお勧めいたします。少なくなったとはいえ、まだまだプログラマを求めている企業はありますし、これから増えてくる可能性もあります。企業研究や自身のスキルの洗い出しなどを進めながら、じっくりと転職活動に取り組んでいくのが良いのではないでしょうか。
とはいえ、すでに離職されていたり、やむにやまれぬ事情があって、そんなことを言っている場合じゃない! という人もいらっしゃるでしょう。
そういった皆さんは……少し広い範囲で転職活動を行ってみてください。「これがやりたい」「こんな企業に入りたい」というビジョンを大切にしながらも、今まではあまり目を向けてこなかった業界・企業にも視野を広げてみてください。意外なところに、意外にもマッチする企業があるかもしれませんよ?
さてさて、プログラマさんの中には、「リーダーなどのマネジメントは極力避けたい」「顧客折衝も好きじゃない」「一生プログラムを書いて飯を喰ってくぜ!」というベテランさんが大勢いらっしゃいますよね? そういった、いわゆる「スペシャリスト」志向の方々の転職については、次回以降に考察・ご紹介したいと思います。
■おいしい言語
では、プログラマにとって「おいしい言語」とは?
もちろん、人それぞれキャリア・スキルに関する考え方や、置かれた環境なども異なってきますが、「転職に有利だと思われる言語」をご紹介いたします。
求人数が多い ⇒ C/Java
このどちらか(または両方)のスキルを求める企業は多い!
その分、求職者も多いのですが、求人件数が多いということは、それだけ「選べる範囲も広がる」ということです。CかJavaで年齢相応の験があれば、「おいしいエンジニア」と言えるのではないでしょうか。
高収入が狙える ⇒ C#/C++/VB.NET
求人件数も比較的多い言語ですので、これらのスキルを持ちながら、現状の給料に不満を抱いている人は、一度転職活動をしてみて、他社ではどのような評価が得られるのかを試してみるのも良いかもしれません(年収は当然ながら、個人のスキル・経験によります)。
狙い目なのは ⇒ PHP/Perl/Ruby(Ruby on Rails)
求人数に対してスキル保持者が転職市場には少ない印象がありますし、「必要経験年数」もCやJavaと比較すると短い傾向がありますので、これからスキルを伸ばしたい! という人にもチャレンジしていただきたいですね。
コメント
Masa
高収入が狙える言語の根拠は何でしょうか?
カモメ
>Masaさん
ワークポート調べで恐縮なのですが、
求人情報で「必須スキル」「尚可スキル」として企業が指定している言語を抽出し、その求人情報の「給料(想定年収)」から『プログラミング言語別平均年収』を算出した結果です。
もちろん、給与(想定年収)は経験やスキルによって個人差がありますが、「比較的給料レンジが高い」または「想定給料の最高額を高く設定している(または最低給料が高い)」企業が多いのが、C#/VB.NET/C++ と言えるかと思います。
(C++よりも平均年収額が高い言語もあるのですが、求人件数や最近の傾向、実際に転職を果たした方の実績なども多少加味して、C++を挙げさせていただきました)
ちなみに、2008年度にワークポートが取り扱った求人情報から算出した『プログラミング言語別平均年収』では
C# 626.9万 / VB.NET 606.7万/C++ 556.3万 という結果になっています。VB.NETは2007年度調べでも『2007年度プログラミング言語別平均年収1位!(595.0万)』でしたので、多言語と比較すると、高収入が狙いやすいと思いますよ!