手紙 ～拝啓 15の君へ～
ここでは、15歳の僕に宛てて、手紙を書きます。たぶん、苦しんでいる15歳の僕に何か言おうとしても、たぶん説得できない今の自分があると思うのですが……。とりあえず、39歳の僕から何か励まそうと思います。僕がもし20歳代で結婚していたら、15歳ぐらいの子供がいてもおかしくはないので……。
【手紙 ～拝啓 15の君へ～】
田所です。横尾君へ。翌年、君は無事に県立千葉工業高校に入学します。だから自信を持って勉強に励んでください。えー、君は、女の子の扱いが下手です。せっかく県立佐倉高校から来た片思いの女子、Mさんを文化祭に誘いながら、うまくエスコートができなかった自分を悔やむことになります。やがて、学校内のいじめから、絶賛引きこもり状態になります。たまに学校に出ては、英語のスピーチコンテスト、学校代表で出たこともあります。そして、相変わらず、数学や物理がが苦手です。不器用この上ないですね。
親父は相変わらず癇癪持ちで、そして、ひねくれています。それは君が20歳のときです。お母さんと君は限界に達して、調停離婚を申し立て、やがて受理されました。その後、「子の氏の変更」を行って、横尾君は田所君になります。そうして、兵庫県尼崎市に引っ越して、機械設計技師になります。縁故入社でいろいろ気を遣い、孤立し、気を遣うあまり、神経を壊し、ダウンました。それは23歳のときです。あれから技術部は裏六甲に移転しました。
それから、Windowsがまだ導入間もない印刷業者に勤務することになります。ボーナスは平成6年から見たことがありません。君はすごく頑張ったのですが、残念ながら阪神大震災に遭い、生き延びましたが、会社は倒産の憂き目に遭いました。まあ良かったことと言えば、運転免許が取れたのと、単位制高校で卒業できたこと。それから、ようやく住居が落ち着いたことです。
職業訓練校に行った31歳の君は、新しい挑戦をしました。皆ができなかったWebサーバー構築を、独りでやってのけたのです。放送大学のダブルスクールにも頑張りました。その後、大阪のシステム開発会社などを転々とし、がむしゃらに頑張ったのですが、自律神経を酷く壊して、大人の僕は、苦くて辛い今を生きています。良かったことといえば、たばこを吸っても喘息が出なくなったぐらいです。
39歳の僕は、あれから約6年間寝たり起きたり、時々本を見たりの生活です。生活保護です。34歳の時に、自己破産と免責を行い、司法書士さんの協力を得ました。破産事件の解決が、着手金10万円だけ、法律扶助協会の分割返済で済んだのは、君がギャンブルなどに手を出していなかったからできたことです。
まだ、お嫁さんをもらおう、彼女を作ろうという気分にはなれません。自分の将来と、世帯を持つという重圧に耐えられそうにないからです。大人の僕も、傷ついて眠れない夜があるけれど、精神安定剤を呑んで頑張っています。いま、統合失調感情障害というノイローゼにかかっています。立ち居振る舞いは普通なのですが、何かにつけて疲労が激しいのです。
【Keep having a dream !!】
横尾君は、自分を信じることが大事です。周囲に振り回されないことが大事です。むしろ、自分がおかしいくせに、病院に行っていない同級生や、上司や同僚の迷惑野郎の方が、気が狂っていたり、神経症的な振る舞いをしています。そんな連中に巻き込まれないことが重要です。自分の声を信じて、前を向いて、胸を張って生きていってください。
最近、江戸川区の病院に入院している親父のお見舞いに行った帰り、中学の学級担任M先生（白井市教委）が、わざわざ宿のある秋葉原まで来てくれました。北総鉄道は運賃が高いらしいのですが。そば割烹の店で、イカ焼きを2人でつっついたりしてるのですが、そこでいわれたのは「お前、全然変わってないな」とのことです。これだけ苦労してもまだ苦労が顔に出ないというのは、ある意味うれしかったです。
平成21年、親父はとうとう死にました。77歳でした。とても優しそうな、きれいな死に顔でした。ですので、君のお母さんも、いつまでも生きているとは、僕にはとても保証はできません……。
中学校当時の女子全員は既に結婚していて、特に女子Aさんなんかは、富里市日吉台ニュータウンで、自分の娘を今年、母校の中学校に出すような状態です。みんな結婚早っ！！ と思うのですが……。そっか、みんな幸せなんだ……。なんか、置いてけぼりを喰らったようで……。
横尾君におかれましては、たまには少女漫画を読んで、女性心理を勉強し、イメチェンを図って、女子にもっともてるようにしましょう。いつも何度でも何かを食べてばっかりの、食いしん坊ではダメですよ（笑）。
追伸：いくつかの資格試験のため、コラムは約半年程度お休みになる予定です。ここらでちょっと小休止ですね。それまでに、このコーナーが残っていればいいのですが……。いままで10ヶ月間、どうもありがとうございました。（半年後に、思索と模索は続くかも……）
コメント
第3バイオリン
田所さん
以前私のコラム「拝啓 新人の君へ」へのコメントで
アンジェラ・アキさんの歌のようなコラムを書こうと思う、とおっしゃっていましたね。
私も、15歳のころの自分に何か気のきいたことを言えるほど立派な大人ではないです。
少なくとも、15歳のころの私がなりたかった私ではないと思います。
けど、今の私は嫌いではないです。
心の調子を崩したり、間抜けでみっともない失敗をすることもありますが、
それをコラムに書いて読んだ人が何かを感じてくれたらそれでいいかなと思っています。
半年後に絶対戻ってきて下さいよ。
資格試験の合格をお祈りしています。
第3バイオリンさん
心の調子を崩しすぎて、しばらくかかります。
10万円足らずの生活保護から、月３万円貯金しようと思います。
市（厚生労働省）の援助は見込めません。
生業扶助（保護課）の扶助は断られました。
いつになるかは確約できませんが、また戻ってくる予定です。
組長
＞稲造さん
ご無沙汰しております。組長です。
しばしのお別れと信じております。また帰って来て下さいね★
私も取りたい資格があるので、お互い頑張りましょう。
15歳のころ、自分がどうなりたかったか、全く覚えてません・・・。
悪くないと思ってますが、どうなんでしょうかね。
組長さん
年間約３万人が、生活の困窮で自殺に追い込まれています。とりあえず僕は、死なないようにしたいと思います。
マイコミエージェントの反応も「ハローワークも一緒に探してくださいね」といった突き放した担当者の口調で、高卒はやっぱりそうなのかな、大卒ウエルカムなのかな、という気がしています。
コラム、しばしのお別れです。（このまま書いていても、前職の悪口しか出てきそうにないので、それでコラムをお休みしたのも事実です）
でははっ！！