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ソーシャルネットではコミュニケーションとインフォーメーションを区別することが大事

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 誤解を恐れずにざっくりと分けると、LINEやSnapChatは親しいヒトとのコミュニケーション(おしゃべり)ツールであり、FacebookやTwitterは知人に対するブロードバンドなインフォーメーション(お知らせ)ツールと分類できる。

■コミュニケーションの基本はクローズド

 LINEは基本的に身近なヒトたちとのクローズドなコミュニケーションに使われる。家のリビングで、学校の教室で、道ばたやファミレスやコンビニなどにたむろしておしゃべりする延長線上にある。SnapChatの一瞬で消える写真も、実際に会って写真を見せ合うのと同じノリで、その場限りの共有という馴染みのある行為をオンラインに持って行っただけのものといえる。

 そこでやり取りされている情報の中には、過激なものも多いかも知れない。しかし「ここだけの話だよ」というだけで、一定のセキュリティレベルは確保できる。自分を晒す範囲をコントロールするという意味では、非常にスマートで健全なやり方だ。

■コミュニケーションのノリでインフォメーションを拡散するな

 もちろんFacebookやTwitterでもコミュニケーションは可能だ。しかしタイムラインへの書き込みは、基本的に不特定多数に向けたお知らせといえる。「友だち」という範囲内ではあっても、その中の誰かを特定していないということは、不特定多数に拡散しているのと一緒なのだ。

 誰かを特定しておしゃべりしたい場合には、タイムラインに書いたりせずに、普通は直接会って話したり電話やインスタントメッセージを使うだろう。わざわざすべての友だちに、特定の友だちとのおしゃべりの内容を公開する必然性はない。にも関わらずタイムラインに書き込むということは、それはおしゃべりではなく何らかの意図を持って知らせたい、広めたいという意思表示をしているということなのだ。

 「何を考えているかを知ってほしい、今どこにいるかを知ってほしい、誰と何をしているかを知ってほしい」

 『いいね』や『シェア』やイベントへの参加表明も同じく、あなたの嗜好や志向や思考を公開するということだ。

 「わたしはそういうことが好きです、そういうことに興味を持っています、そういう集まりに参加します」

 コメントにしても、それは自分の意思や考えを表明するお知らせだ。

 このように、インフォメーションは拡散するものだ。自分のコントロールを超えて拡散することを前提に投稿しなければならない。軽いおしゃべりのノリで、お知らせをばらまいていると、きっといつか炎上するだろう。この違いを常に意識することがソーシャルネット上では大事だ。

 The Next Webの記事によると、Twitterで今年もっともユーザー数が増えている年齢層は55-64歳、FacebookやGoogle+では45-54歳だという。

 そういう世代へ向けて、われわれIT業界の人間は適切なアドバイスを用意しておいた方がいいだろう。

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