諸々の経歴を経て現在某ITベンダに所属。皆様と程よいITエンジニアライフを目指し、本コラムで情報共有をしたいと思います。

第2回目:病院へ行こう! その2

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■はじめに

 こんにちわ、憲正です。みなさまITエンジニアライフをいかがお過ごしでしょうか?

 今回も僕のささやかな経験を踏まえて、徒然なるままに皆様と情報共有をさせていただければと考えております。至らない点はご容赦の程お願い申し上げます。

 今回も前回に引き続き『躁鬱』や『鬱』について取り上げてみたいと思います。前回も申し上げましたとおり、僕は専門医ではないので、もし心当たりがあればご自身で最寄りの心療内科等の専門医に直接ご確認頂きますよう、よろしくお願いいたします。

■『躁』状態や『鬱』状態における判断は要注意!

  『躁鬱』や『鬱病』の時期には転職や部署異動といった重大な決断を軽くしてしまう傾向があるそうです

 実は言われてみれば、僕の実体験にも当てはまる! と後で気づいた次第なのですが(苦笑)。確か真夏に、真っ青な顔に鬱状態丸出しの顔で、フラフラになりながら転職活動をしていたことを思い出します。逆に『躁』状態の時は、お金使いが荒くなったり、女性関係がXXXになったりといろいろ振り返ってみると思い当たる節があったりするのですが(苦笑)。

  『躁』でも『鬱』でも、自分は正常な判断に基づいて活動しているつもりになっているので要注意かと思います。特に『躁』状態にある時は調子も良いので、まさか自分が誤った判断をしているとは思いもしないのです。僕は誤った判断で飛び出してしまった口です。

 振り返って今でも反省します。ああ、あの時誰かに相談していればと。では仮に転職や部署異動について本気で考えるようになった時には一体誰に相談するべきでしょうか?

 友人や彼女、家族でしょうか?

■転職の前に上司に相談を!

 僕自身の経験上から言わせていただくと、それは直属の『上司』だと思います。意外に思われる方も多いかもしれませんが、実は結構効果的です。それによって現在のタスクの割り当てを変更してもらえたり、現在の課題について対処をしてもらえる可能性が多少なりともあるからです。暫定的なものとなる可能性も否定できませんが……。

 しかし上司にしてみれば、「これまで不満もなく元気に働いているように見えた部下が、ある日突然部署移動や退職をする」という遺憾なアクシデントに見舞われるよりは、『一言相談してくれれば』というはずです。直属の上司がダメならその上位上司に相談しましょう。それでもダメなら、さらにその上の上司に相談しましょう。どうせ辞める部署や会社の上司なのですからダメで元々です。

 それで自分を取り巻く状況が悪化した時こそ、伝家の宝刀を振るいましょう。確かに恋人や友人はきっと親身になって相談に乗ってくれると思います。でも、実情を一番把握している人間はやはり直属の上司だと思います。そうあるべきだと思います。

 僕自身前向きな転職を否定する人間ではありませんしかし意外と認識されていませんが、転職や部署を異動するとそれまで築き上げてきた人間関係を再構築する必要があります。業務を遂行するうえでの人間関係構築は友達を作るのとは、少々勝手が違います。特に精神的に疲れた状態での新環境の業務は本人の精神に過負荷をかけることになります。

■それでもやり切れない気持ち……

 まずあらかじめ申し上げておくと、僕自身『自殺』に至る人間の心理について、理解できなくはありません。もちろん僕自身にその経験はありませんが、その気持ちは理解しているつもりです。『死ぬ気になれば何でも出来る!』という言葉は心が元気な時に通じる言葉です。

  『鬱』状態から『自殺』に至る人は、『生きる気力が無い』状態なのです。だから、『そんな気持ちは俺、わたしには理解できない!』という人は幸いです。心が健康な証拠だと僕は思います。

 でも、『自殺』は最悪です。

 もう一度、言いますが『自殺』は最悪です。

 どれほど最善の方法を選ぼうが結果が最悪なのです。後に残された家族の生活も世間体も最悪になります。会社の人が迷惑します。だったらしばらく休めんだ方がマシです。休んでしばらく何も考えずに過ごしましょう。ぼーっとして。

 仕事のことを何もかも忘れた頃に……そうですね、旅行にでも行きましょう。だって有給は全部消化しちゃっているでしょう? しばらく旅行には行けませんよ。いいじゃないですか、長い人生だし。3年あれば中学生が高校生になっちゃうんですよ。後で少しずつエンジンかけて取り返せば良いんですよ。

■最後に

 僕はあるお客さんに言われたことがあります。

 「どうしてそんなに難しい顔して仕事してるの?」

 僕は、お金を頂いている限りはきっちり仕事をする義務があると思います。

 「難しく考えすぎだよ」

 そんなことを言われました。良いお客さんだと思います。

 後でいなかった時間を少しずつ取り戻せば良いと思います。世の中そんなに甘くないという事実がある一方で、世の中意外と甘いのです。だって、覚醒剤使用して捕まった芸能人は何気ない顔して復帰してるじゃないですか。『病気の人が休んで何が悪い?』と、開き直りましょうよ。ゆっくりとこの『悲惨で楽しいIT業界』でやっていきましょう。でも詐病はだめですよ(笑)。

【参考文献】

双極性障害―躁うつ病への対処と治療 (ちくま新書) (新書) 加藤 忠史 (著)

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