特別編『生産性向上の仕方』について
■はじめに■
こんにちは、憲正です。
今回は特別編ということで。@ITさんからいただいたお題『生産性向上の仕方』について取り上げてみたいと思います。ここでの『生産性向上』は工場の生産性ではなく、あくまでプロ
ジェクトにおける生産性の向上を意味します。
当たり前のことしか書けないので、知ってる方は華麗にスルーしてください。
■当たり前のこと■
生産性の向上に当たっては、当たり前のことですが以下の前提が考えられると思います。
(1)適切なスケジュール管理
(2)課題事項、お客様からの宿題の「見える化」
(3)タイムリーな報告、連絡、相談
(1)について
すべて当たり前のことなのですが、忙殺されてしまうとなかなかうまくはいかないモノです。それ以前にプロジェクトマネージャの手腕によっても『生産性』は変わってきます。
予定していたタスクを消化している最中に、別の作業タスクを割り当てられ、当初の予定通りタスクを消化しきれないのはよくあることだと思います。
これは無茶なタスクを割り当てるプロジェクトマネージャの責任です。メンバが目一杯働いても消化しきれないタスクはどうにもなりません。
(2)について
内部課題とお客様向けの課題を適切に管理する必要があります。正直ベースで内部課題をお客様に見せればお叱りを受けるので、嘘のない範囲でお客様向けの課題管理表を作成することはよくある話です。
僕個人の意見では内部課題と外部課題に相違がある状況はいかがなモノかと思うのですが現実はそれ程うまくいかないということですね。
ちなみに会議体において発生した宿題はベンダ預かりの宿題なのか、お客様預かりの宿
題なのか明確にしておく必要があるかと思います。
(3)について
(1)に関連しますが、タスクの遅延はできるだけ早急に報告しましょう。プロジェクトメン
バーは報告する義務があります。これをないがしろにする協力会社の社員さんは早いうちに
さようならをした方が賢明でしょう(あくまで僕のつたない経験ですが)。
逆に適切な報告をする協力会社の方には、できる限り一緒に頑張っていただくことが大事です。
■コーディングよりドキュメント■
上流工程から下流工程に至るまで、さまざまなドキュメントの作成が必要となります。実をいえば開発環境自体は飛躍的に向上しており、昔より『生産性』は向上しているように思います。
一方で『生産性の向上』の足を引っ張っているのが「会社内部向け資料の作成」です。毎週のように小難しいドキュメントの作成に追われ、肝心の納品ドキュメントの作成にギリギリまでかかるというのが現実です。こうした問題に適切なソリューションを確立することができれば、自ずと『生産性は向上』するように思われます。
■情報セキュリティが『生産性の低下』を招く■
昨今の個人情報重視の傾向から会社のさまざまなセキュリティ対策がとられています。うちの会社ではノートパソコンの支給は禁止です。そのくせお客様にはノートPCを使用したソリューションを提案していることにギャップを感じます。いずれにせよ情報セキュリティ対策と生産性向上についてどう折り合いを付けていくのか今後の課題になるかと思います。
某社はクラウド基盤を発表しましたが、本当のクラウドはGoogleの提供しているサービスのようなものだと思っています。自社で新製品を開発すること自体否定はしませんが、既存のサービスを活用してクラウドという形でソリューションを提携することも可能ではないかと思います。某社に限った話ではありませんが、ユビキタスだのNGNだのの次はクラウドかと思うと、正直うんざりです。
■終わりに■
『生産性の向上』を取り上げましたが、僕個人はプロジェクトにおける『生産性の向上』
に手っ取り早い方法はないように考えています。
もちろん、Googleのサービスをフルに活用するような方法もあるのでしょうが、昨今の情報セキュリティの異常なまでのガードによってそういったフリーのサービスの活用は困難な状況にあるというのが現実です。
また、さまざまな生産性向上をうたったソフトウェアも各種ベンダから販売されていますが、個人的には微妙です。なにせ、作ってる部署が客先のプロジェクトを担当したことがない人間なのですから当然の結末でしょう(違ってたらすみません)。結局、プロジェクトの成功可否は人に依存するのでプロジェクトメンバーが各のタスクを着実にこなす事ができれば、『生産性』は自然と向上するのではないかと考えています。