歌って踊れるエンジニア~エンジニアの誤解 4~
私はエンジニアがよく吐くセリフの中で
「大丈夫です」
というセリフを一番信用していません。
たいていの場合、「大丈夫」ではないんです……。
【大丈夫病エンジニア】
バグを修正するたびに「これで大丈夫」としか報告しないエンジニアはいませんか?
毎週の進捗報告で「大丈夫」としか報告しないエンジニアやプロジェクトマネージャはいませんか?
極論すると、「大丈夫」だらけのプロジェクトはおそらく火の玉プロジェクトの前兆です。
私自身、他人に迷惑をかけたくない、仕事ができないと思われたくない、何とかできると勘違いしているなど、あまり大丈夫ではないのについつい見栄を張って「大丈夫」と報告し、あとあと自分自身が痛い目に遭い、もちろん関係者に多大な迷惑をかけたことがありました。
また、あってはならないことですが、現場はまったくもって危険な状態であるという雰囲気なのにも関わらず、現場の空気を読めていないのか、顧客の手前「大丈夫ではない」という報告ができないのか、プロジェクトマネージャでさえも「大丈夫」と報告をしている悲惨なプロジェクトに遭遇したこともあります。
根拠のない「大丈夫」ほど信用できないものはありません。
エンジニアも人間ですから、「臭いものに蓋をする」というごまかし行動に傾いてしまうこともあるかもしれません。
しかし、勇気をもって、大丈夫ではないことをしっかりと関係者と共有しなければ、最初は小さなほつれだったものが徐々にプロジェクト全体へ影響を与え、火の玉プロジェクトへ発展していくのではないでしょうか。
【エンジニアが心がけてみて欲しいこと】
初心に返り、社会人になって最初に教育される「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」を思い出してみてください。
何をもってそう報告しているのか、判断しているのかをしっかりと自分自身で再確認し、自分がどこまでリスクを考えているのかを明らかにすることが基本です。
報告する相手がテクノロジに疎い人物だった場合、エンジニアは報告してもどうせ理解できないだろうという傲慢な考えについつい陥りがちです。
しかし、最終的に困るのは自分自身であることを自覚し、自分がどう伝えるかではなく、相手がどうとらえるかという観点で、報告を行うことをおすすめます。
【こんなエンジニアと接するには?】
私自身、「大丈夫」という言葉を信用できないと思ったのは、自分が報告される側になったときでした。
それまで、自分なりに報告をしていたつもりでいましたが、まだまだ足りなかったんだと痛感した覚えがあります。
「立場が人を作る」といいます。私も実感したとおり、一番効果があると思います。
また、少々手荒い方法として、あえてほったらかしにして、火が回らない程度に失敗させるのも個人的には効果があると思います。
あわせて矢面にたって責任も取ってあげると、エンジニアからの信頼度も上がり一石二鳥です。
つづく
コメント
毘政
>根拠のない「大丈夫」ほど信用できないものはありません。
すいません。たまーに、使います。(汗)
NEMO(船長)
>根拠のない「大丈夫」ほど信用できないものはありません。
自分もエンジニアをしばらくやってから、この言葉の怖さを知りました。
ただ、「際限のない『大丈夫か?』ほどエンジニアを泣かせるものはない」と言うことも同時に学びましたが。
必要十分の報告は、本当に難しいと今でも思います。