「ビジネスエリート」と「叩き上げ事業家」はお互い別分野を追求している
皆さんこんにちは、起業もできるコンピュータ言語開発者を目指しているi3planetの飯塚です。
一般論として、MBAを取るようなビジネスエリートと、自分で小さなところからビジネスを始めてそこから1つ1つ売上を立てて頑張っている叩き上げの事業家はソリが合わないことが多いと思います。しかし、これはごく自然なことだと思います。そして、どちらが優れているとか劣っているとかそういう問題でもありません。なぜならば、基本になる考え方が違うからです。
■共通点としては、どちらも厳しい「第三者評価」を乗り越えてきている
まず、1つ言えることは、2者とも共通点はあるということです。どちらも、厳しく、第三者的な評価は受けています。その過程は、どちらも同じくらい厳しいのではないでしょうか。
僕は、ビジネスエリートではないのですが、本当にエリートの人は優秀だと思います。特に、プレゼンテーションや議論などは、周りをあっと言わせるような雰囲気を作れて、うらやましいです。ここまでやるには、生半可に練習するのではなく、自分の仕事として本気で取り組むような努力をしないとだめだろうなあと思ってしまいます。
一方、マンションの一室からスタートして、気が付いたら自社プロダクトを持って、そのプロダクトに出資を受けてどんどん規模を拡大するソフトウェアメーカーも世の中にあります。自分もソフトウェアメーカーのはしくれなので、自分でソフトウェアを作って、売れるように機能やマーケティング戦略を考える大変さは、本当に身に染みてよく分かります。
両者を見ていて、どちらも成功している人はすごいと思います。自分も見習わなくてはならない点がたくさんあり、それに気付こうと、日々頑張っています。
■違いは、「結果の評価され方」から
両者の違いは、筆者は、結果の評価され方にあるのではないかと思います。まず、1つ目の違いとして、「誰に評価されるのか」という点がです。
エリートと呼ばれる人は、教員やコンテストの審査員などの人に評価されます。一方、叩き上げの事業家は、実際にお金を払ってくれるお客さんから評価されます。
この違いは大変に大きいです。エリート側の人は、すでに「誰に評価されるか」が決まっていますが、叩き上げ側の人たちは、「評価してもらえるかどうか」というところから始まります。ですから、特徴として、エリート側の人たちは、「誰にでも分かりやすく」という長所があり、短所としては、「浅く広すぎて、現実にお金を払うターゲットからみると魅力が物足りない」というものがあります。
一方、叩き上げ側の人たちは、「ターゲット顧客に絞り込んで、他にない魅力を若干マニアックに伝え、お金を払ってもらえるレベルの魅力を伝える」ということが得意です。一方、短所としては、「一般には受けない」ということです。
■目標設定と期間にも違いがある
目標設定も違います。エリート側の人たちは、短期間に優れた結論を出すことが求められます。そして、短期間に結果を出すためには、「今知っていること」の比重を大きくして結論を導くような思考パターンになっていきます。そして、結果の評価は、実際に入ってくるお金とは、(叩き上げ側と比べれば)あまりリンクしていません。
一方、叩き上げ側の人たちは、売上が上がることが目標であり評価です。そして、極端な短期間で成果を挙げることは求められていません。そのかわり、正しい試行錯誤ができなければタイムオーバーになってしまいます。
ですから、正しく経験から学べることを受け止め、次の学べる経験を選択し、試行錯誤を続けながら結論に向かっていきます。そのため、即座には結論を出さず、物事の評価を1つ1つ実験で確かめていくという思考パターンになります。
このように、2者は正反対の思考パターンを持っているので、お互いが厳しい評価をクリアしているという自信から、お互い譲らなくなってしまうと、本当にソリがあわなくなってしまいます。
■叩き上げがエリートを見習うべきところ
筆者は、「起業する」「新しいビジネスを立ち上げる」という観点からすれば、やはり、叩き上げ側の人たちに分があるとおもいます。ただし、エリートの方々から見習うところがあります。
それは、インターネットを利用して情報を広く伝搬させたいときに、もうちょっと、ターゲットをゆるめて一般の人にも分かりやすい表現を使うという手段も併せ持つということです。そうすることによって、より、特化したターゲットに確実に魅力を売り込むという機会も増えます。
■最後に
自分も、今、ECサイト構築と通信販売向け物流のソフトウェアのHPをいろいろと工夫しながら作っていますが、分かりやすい表現ができる人が本当にうらやましいと思うこのごろです。
日々、いろいろと事業の戦略などについて考えているのですが、それらについても今後、続けて書いていこうと思います。