32歳、IT業界への挑戦(その1)
みなさまはじめまして、金融系SEの溝渕と申します。初コラムです。このコラムでは、FP(ファイナンシャル・プランナー)でもある私が、FT(ファイナンシャル・テクノロジ)を駆使し、FPの視点で見たIT業界について語っていきます。
■職業人的自己紹介
まずは自己紹介。中学・高校で講師として数学・情報の授業を数年、担当。その後PG・SEとして数年、開発を担当しています。
言語はJavaがメインで、C、VB.NETなども少し。自宅でVMware ESXiサーバを2台運用しており、プロジェクトでも仮想化をプッシュしています。
担当プロジェクトの1つでVirtualBoxが採用され、環境周りを担当しました。インフラに興味を持っていますが、最も好きなのはロジカルな設計・コーディングです。
■趣味的自己紹介
まずは愛犬! かわいくてかわいくて、人生における「かわいい」発言の9割以上を愛犬(生後6カ月)に対して言っていると言っても過言ではありません(笑)。
次に草野球。のほほんとキャッチボールするぐらいですけど、それが楽しい。
そして最後はこの業界へのイメージ通りかもしれませんが(失礼)、ご多分に漏れず人並みにアニメを観たり漫画を読んだりしています。
■32歳からIT業界へチャレンジ
さて、今回お話するのはIT業界への転身を考えている友人のことです。
転職を考えていた友人に私はIT業界を勧めました。
それを聞いて正気を疑う人もいるかもしれませんが、もちろん理由なくそうしたわけではありません。
友人が希望内容として重視しているのが「給与」だったため、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」から業種別の平均賃金などを調査しました。
執筆時点で最新の「平成22年賃金構造基本統計調査(全国)結果の概況」の業種別調査より、産業別の全年齢平均の順位を参考にしました。
上から、
- 金融業、保険業
- 教育、学習支援業
- 学術研究、専門・技術サービス業
- 情報通信業
と続きます。
情報通信業は一番ではないですが、まずまず良い位置です。もちろんこれが、単位時間当たり賃金順位ではないところは考慮しなくてはなりません。
仕事の内容からすれば、とても勧められないと考える人もいますが、これが天職と思える人もいるのでその人次第でしょう。
しかし勧めたからといって、情報通信業を含めてどの業界でも、未経験の30代がすんなり入れるような時代ではありません。
それならばと、「その業界に向けての研鑽が比較的将来も役立つ」という点も考えて、IT業界を勧めました。
昨今の情報技術の発展を考えれば、「詳しくなって損はない」という言葉は間違いなく通じると思ったからです。
次に業界になじめるかの確認と、業界へ入る武器として、「情報処理技術者試験」を受けてみることを提案しました。
■まずはITパスポート
「情報処理技術者試験」には数多くの区分が存在します。
まったくの素人でありコンピュータの扱いに慣れているというわけでもなかったので、まずはITパスポートを受けることになりました。
「情報処理推進機構」によると、ITパスポート試験の対象者像は
職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者
となっています。
ここはクリアしたいところ。
そして32歳未経験という条件を考えると、ITパスポートの上位にあたる基本情報技術者試験は持っていたい。
まったくの未経験で、ITアレルギーを起こさずに、基本情報技術者試験を取れたならば、適正はそれなりにあると思います。
また、能力的な適正と転職の取っ掛かりにもなるはず。
これら試験で学ぶ内容で即実務に通じる部分は数%あるかどうかだと思いますが、実務をこなす上で、知っている言葉や考え方が増えることは間違いありません。
その結果として、直接的ではないけれど、間接的に広く役立つことになります。また、上位試験の基礎となり、その上位試験は比較的、実務に役立ちます。
私はNWとDBスペシャリストを持っていますが、なかなか役立っていると感じています。
さて、その友人の話ですが、基本情報技術者へ向けてまずはITパスポート。
ITパスポート試験に向けて11月末頃から勉強を開始しました。
■現在
友人はITパスポート試験に合格しました。現在、2012年4月の基本情報技術者試験へ向けて勉強中です。
友人は基本情報技術者を取得できるのか。IT業界へ入るのか、今後を追っていこうと思います。
■おわりに
初めて実名でこうした文章を書きました。インターネット上では匿名で、という思いが強かっただけに緊張しました。
しかし30代になり、自分が培ったものを、自分とわかる形で出してみるのも良いかもしれないと思い、本コラムの掲載に至りました。
これから、友人のIT業界への挑戦に限らず、さまざまなテーマでコラムを掲載します。
以後、よろしくお願いします。