組み込み系システムに3年、オープン系システムに7年。徹夜がこたえるお年頃。独身貴族から平民へと降格したホリは、墓場へまっしぐらなのだろうか……。

仕事とプライベートの境界線

»

 仕事とプライベートの境界線。これは仕事中にプライベートのことをするとか、私用電話をするということではなく、仕事上で知り合った人とプライベートでどこまで付き合うかということだ(社内恋愛は除く)。

 僕自身の話でいえば、ここ最近はない。仕事上で知り合った人とその後、仕事上でのつき合いはあっても、プライベートで何か一緒にするようなつき合いには決してならないのだ。たとえ家が近く、趣味が合ったとしても、お互いなんだか触れてはいけない部分のように、深くは入り込まないのである。

 最近では、派遣として短期で来た開発者が、最寄駅が同じで酒を飲むのがものすごく好きな人だった。お調子者の上司が「一緒に飲みにいけば?」なんてことを言っても、お互い「ま、まぁ……」という感じで、微妙な空気がながれたのだ。

 仕事関係の人とプライベートまで一緒はちょっと、という気持ちから、距離を保っているのだ。確かに距離感は大事で、浅い関係は楽だ。しかし、なんだか寂しいのだ。

■原因は年齢? それとも社会的な風潮?■

 僕が入社したころは、派遣社員も含めてボーリング大会や屋形船の宴会など、イベントが盛りだくさんだった。花見などは、社外の人も結構参加していて、何がなんだか分からない状態だった。それでも、楽しかった。

 あのころと今とは違う。僕自身の年齢的なものもあるのだろう。若いころに仕事上で知り合った人とはすぐにうちとけ、仲良くなり、プライベートでも遊んだりした。いまだに一緒にスノボに行く関係の人もいる。ひどいときには、2~3回しか話したことのない客先担当者と一緒にスノボに行ったこともあったくらいだ。

 仕事上の制度としても、昔は同じチームで長い間いくつものプロジェクトを担当していた。それが、今はプロジェクト制となり、プロジェクトが終われば即解散というのもザラだ。もしかしたら、それも関係が希薄になっている原因なのだろうか。

■プライベートは秘密主義■

 社内的にも、個人主義的なものが昔よりも強くなったのだろう。15年前には東京ドームでソフトボール大会を開いたり、社内で慰安旅行に行ったと聞いたことがある。そのころの写真を見せてもらうと、皆若く、はじけていた。そして、なんだかよく分からない一体感のようなものもあった。今、そんなイベントを開催したところで、人が集まらないのだろう。

 個人的なイベントに関してもそうだ。結婚したという報告を正式にすれば、部内全員から何かしらのお祝いの言葉をいただいたりもした。同期が回覧を作ってくれたりもした。しかし、中には人知れず入籍だけして、誰にも知られず、ある日突然、結婚休暇をとって周りが気付くというパターンもある。これは極端な例かもしれないが、プライベートを秘密にしたい人はそこまでするのだ。

 今はプライベートと仕事をきっちりと線引きし、仕事は仕事、プライベートはプライベートと極端に分けるのが主流なのだろうか。ドライで変な気を使わずにすむのかもしれない。しかし、なんだか昔のように、仕事を抜きにしても付き合えるような関係を築けなくなったことが寂しくもあるのだ。

 このコラムを読んでいるITエンジニアの方々が、仕事関係の人とどの程度までプライベートの付き合いをしているのか、知りたいところなのである。

Comment(8)

コメント

組長

こんばんは。組長です。

7年前にわたしがいた現場は、地方銀行や信用金庫が合同で進めていたあるシステムのプロジェクトが行われているところでした。元請けの会社の部長さんが豪快な方で、派遣、プロパー関係なくボーリング大会とかビアガーデン大会とか積極的に開催されている楽しい現場でした。すごく懐かしいです。


私の場合は、開発案件ではなく常駐して運用をする形体ですので、自分が仕事をやりやすくする目的もあり、また、自社の男性社員とばかり接していると、しんどいこともあるので女性限定ですが、積極的に交友関係を作っていくタイプです。

現在の現場でも、以前いた現場でも、自分が所属している部署以外の人と積極的に仲良くなり、一緒に習い事に通ったり現場を離れてもプライベートで集まったりしています。

特徴としては「同じ現場だけど、あくまで自分と違う立場(=部署や業務)にいる女性たち」との交流に偏ってますね。同業者は男性ばかりですし、同じ現場にいる自社のメンバーも男性ばかりなので、正直お腹いっぱいなんです(笑)。自社の男性メンバー達とは、必要最低限の付き合いしかしてません。独身女性なので、何かと独身男性社員と面白がってくっつけようとする迷惑な人がいて、本当ーに、面倒くさいので。

第3バイオリン

ホリさん

>このコラムを読んでいるITエンジニアの方々が、仕事関係の人とどの程度までプライベートの付き合いをしているのか、知りたいところなのである。
私の場合ですと、バーベキュー大会やスキー旅行など、社内のイベントや
飲み会には参加していますが、会社の人と休日一緒に出かけるってことはないですね。

社員によっては仕事関係の人と休日も遊ぶような関係を築いている人もいますが、
私は休日にも会いたいと思う人が今のところいない状態です(逆に私に会いたい人もいないってことです)。
別に会社の人が嫌いなわけではないし、仕事とプライベートは
きっちり分けるぞ、なんてポリシーがあるわけでもないんですけれどね。

プライベートで参加している市民オーケストラも同じようなもので、練習以外で団員の人と会うことはありません。
練習が平日の夜で、終わるのが22時くらいなのでゆっくり話せるのは本番の打ち上げくらいです。学生オケと違ってなかなか打ち解ける機会はありません。
(少ない機会をうまく利用して団内結婚にまで持ち込む人たちもいるのですが・・・)

私の場合、県外出身であることも関係しているかもしれません。
会社もオケも地元の人が多く、学生時代からずっと付き合いがある人が多い中に
社会人になってからやって来た人間が入り込むのは難しいものです。
まあ、結局のところ良くも悪くも人間関係に執着も頓着もしない私の性格の問題なのかもしれません。

ヨギ

こんにちは(はじめまして?)。

>東京ドームでソフトボール大会を開いたり、社内で慰安旅行に...
恐らくですが、元々こういう事を面倒くさい、憂鬱、ましてそれを土曜や日曜にやろうものなら、なんでプライベートな日にそんなことに付き合わなきゃ.....という思いを持つ方が、ベースに相当数いたんのでは、と感じます。 日本全国的に。

それが最近の個人主義や、プライベートを大切にする風潮で、みなが堂々とそれをやりはじめたのかな、と感じます。

僕の場合は、ビジネスで知り合った人とプライベートで付き合うことは、絶対にしません。秘密主義というのではなく、仕事とプライベートのメリハリがつかないからです。なんだかずっと仕事の延長みたいな感じがして。

だから、社内旅行にも忘年会新年会にも、どれかに年一回は顔を出しますが、あとは可能な限り行きません。
楽しくないので。

そういう意味では、社内恋愛もイヤです(ホリさんが社内恋愛でしたらすみません)。
会社で見た顔が、うちに帰ってもある。会社での部署は違っても、帰宅すれば、まず間違いなく会社の話になると思うのです。うちの父母がそうでした。

要は、社交的で各種イベントが好きな人に、実は嫌いだけど今まで我慢して追従してきた方々が、昨今の風潮で、自分のやりたいようにやるようになってきた、と言うことなのかなと思いました。

修行中のひつじ

こんばんは。はじめまして。

元エンジニアで、今は全く別の仕事をしております。
エンジニア時代は、仕事の人間関係とプライベートはしっかり切り離しておりました。
深く入り込まれるのが性格的にイヤだったのもあるのですが、
当時の勤務先の同期から「社内いじめ」を受けて守りに入らざるを得なかった点も大きかったです。

実は、もともと好奇心旺盛で話し好きというエンジニアあるまじき性格でした。
当時の協力会社の方とも、お誘いを受けたりして何度も勤務後に飲みに行ったのですが、
その翌日に、社内メールで中傷されたりして、かなり凹んだ経験もあります。
私自身は、社内の人間に持っていない物を持っていたり、技術面でも優れていたり、
偶々世間話中に意気投合したりして、飲みに行ったりしていたのですが、
何が気に障ったのかわかりませんが、かなり面白くなかったようです。
(退職した後も、ねちねちとやられた覚えが…)

でも、そういった人って、身内同士は仲が良かったりしますね…

今の職場では、同年代の従業員が少ないので(約500名中7名ほど)、
職場でも、プライベートでも分け隔てなく仲良くやっております。
境界線は確実に薄くなりましたが、社風とか外的要因が大きいように思えますね。
新設されて4年目の事業所で、ほとんどが中途採用という環境もあるかと思います。

プライベートでも、結婚・離婚や家族や親族との死別といった出来事は、
できるだけクローズドにしておくべきとは思っています。
「個人」としては仕事とプライベートを区別しないことへの抵抗は薄れましたが、
「家庭」は仕事と切り離してしっかり守りたいですからね。

#ちなみに、結婚を考えていますが、未婚のギリギリ20代の男性です。

ホリ


>組長さん

コメントありがとうございます。

>開発案件ではなく常駐して運用をする形体ですので

自社と常駐先とでは、また付き合い方も変わってきますよね。
そして、女性と男性でも。
私の場合は特に意識しませんでしたが、
女性の場合は何かと気を使ったりと大変だと思います。

>独身女性なので、何かと独身男性社員と面白がってくっつけようとする迷惑な人がいて、本当ーに、面倒くさいので。

これはよくわかります。
結婚するまで永遠に言われ続けますよ。

ホリ


>第3バイオリンさん

コメントありがとうございます。

>私の場合ですと、バーベキュー大会やスキー旅行など、社内のイベントや
>飲み会には参加していますが、会社の人と休日一緒に出かけるってことはないですね。

イベントに参加する、しないってのにも差がありそうですね。
特にこの業界では引っ込み思案というか、引きこもり的な人が多いように
感じるので、イベントが催されるだけでもすごいことだと思います。

若いころならまだしも、今、社内のイベントがあったら
参加するかどうか…。

昔ほどはじけて楽しめなくなったというのもあるかもしれません。

ホリ


>ヨギさん

コメントありがとうございます。

>要は、社交的で各種イベントが好きな人に、実は嫌いだけど今まで我慢して追従してきた方々が、昨今の風潮で、自分のやりたいようにやるようになってきた、と言うことなのかなと思いました。

若いころの私は、もしかしたら、社内のイベントを楽しいと思う少数派だったのかもしれません。

この手のイベント好きな人は、社内でも発言力があり、積極的に何かをやる人たちなので
少数派が多数派を凌駕していたのかなと…。

それが、実情どおり、多数派の意見を尊重し始めて今のようになったのかもしれませんね。


ちなみに、社内恋愛ではないです(笑)

ホリ


>修行中のひつじさん

コメントありがとうございます。

社会人になるといろんな人がいます。
相性の良い人、悪い人。

社風や雰囲気が合って、良い同僚に恵まれるとプライベートも付き合うような仲になり
その逆は距離を置く関係となる。

私の場合も、若いころに知り合って相性が良い人とはプライベートでも仲が良いのですが
仕事上で長い付き合いの人でも、相性が悪い人とは距離を開けています。

環境って本当に大事ですよね。

>#ちなみに、結婚を考えていますが、未婚のギリギリ20代の男性です。

そうですか。
とりあえず「結婚は良いものですよ」と言っておきます(笑)
とらえ方によって随分変わってきますから(笑)

コメントを投稿する