キャリア20年超。ずっとプログラマで生き延びている女のコラム。

確定申告への道、あるいは、我流情報収集術

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 確定申告の季節です。今年もちゃんと青色申告すませましたよ!

 勢いでフリーランスになっちゃった時、最初に「どうしよう」と思ったのが税金関連でした。これはちゃんとしないと、犯罪者になる可能性だってあります。さすがにこわい。

 でも、いろいろ調べた結果、最低限のとこはわかるようになって、今では青色申告やってるよ、という話を知人にしたところ、「いろいろ調べた」の部分をおもしろがられたので、「あれ? そんなに変わってるか?」と思って、その経緯を書いてみることにしました。

STEP1. とりあえず図書館に頼る

 まずは図書館に行って、「確定申告」とか「自営業」とか「税金」とかタイトルに入ってる初心者向けの本を片っ端から借りてきました。

 そして、それを斜め読みします。バラバラと読みます。勉強する気ゼロで、「へー」ボタンを叩くくらいのノリで読みます(←この表現、すでに通用しなかったら悲しい)。

 同じ内容について書いてるんですから、どの本もだいたい似たような記述がされています。それでもちょっとずつ表現や力を入れている部分が違うので、10冊くらい読むといい感じに補完しあって、絶対的に必要な要素みたいなものの輪郭ぐらいはつかめるようになります。あと、似たようなものを繰り返し読むので反復学習してる感じになって、暗記が大の苦手のわたしでもさすがにある程度は覚えられます。

 どうせ斜め読みならネット情報でもいいだろう、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、情報の真偽の判別がつかないし、重要度の軽重みたいなものがわかりづらいので、本の方がよいと思うんですよ。

STEP2. 国税庁サイトにチャレンジする

 次にやったことは、国税庁サイトの確定申告のページを読むことでした。これはかなり真剣に。隅から隅まで読み込みました。

 なぜ、そんなことをするのかというと、ネットで確定申告関連で一番、信用できそうなサイトは国税庁じゃないかと思ったんですよ。ここが最新情報なのは間違いないし。

 だったら、図書館で本を借りなくても最初からここに来ればいいだろ、と思われるかもしれませんが、事前におおざっぱにでも税金関連に関する用語を頭の中にいれておくことで、なんとなく抵抗感というか苦手意識みたいなものが薄れるんですよ。いきなりプールに飛び込まずに、ちゃんと準備体操やりましょうってことです。

STEP3. 本屋に行く

 次に、本屋に行って、確定申告に関する本を探すことにしました。

 いや、図書館で借りて読んだんだからいいだろ、と思われるかもしれませんが、図書館の本の弱点はどうしても情報が古くなりがちだ、ということです。新刊はすぐに借りられてしまうので、書架にないことも多いですしね。だから、最新情報を得たいなら、やっぱり新刊を買った方がいいと思います。

 確定申告に関する本は大量に出版されています。初心者だと何がどう違うのかがさっぱりわかりません。

 ということで、国税庁のサイトを読んでいてよくわからない、と思った部分を探して、そこに関する記述だけをピックアップして読んで、「この説明は腑に落ちた」と思ったことが書かれていた本を選びました。よくわからないと思っていたことをわからせてくれる、ということは、その本は自分と相性が良い、と考えるからです。

 全体をながめても違いがわかりませんが、同じ部分を取り上げて比較すると、わりと違いがわかりやすいです。

STEP4. ようやく勉強らしきものをする

 で、そうやって選んだ本をじっくり読みます。かなり真剣に読みます。

 しかし、わたしは勉強嫌いで、「勉強しよう!」と思うとすぐにイヤになって投げ出してしまうので、「これは仕様書だ」と思って読みます。「ここで case 文が入るか」「境界値はここなんだ」「おっ、このパラメータは連動するのか」と、頭の中でプログラムを組みながら読みます。そうすると意外とよく頭に入ってきます。職業病の一種だと思います。

STEP5. そして判断する

 本を1冊読み切って、これからどうするかを考えました。思いついたルートは3つです。

 ①もっと真剣に勉強して、自力で確定申告をする
 ②税理士さんを探してアウトソーシングする
 ③会計ソフトを買って、部分的にアウトソーシングする

 ①はすぐにバツが出ました。だって、勉強したくない。②もすぐにバツを出しました。だって、フリーランスになったばっかりで収入が把握できない時点では、出費はできる限りおさえたい。というわけで③に落ち着きました。

 そもそもプログラマだけやっていくのなら、仕入れとかほぼないし、人を雇うわけでもないので会計もそんなに複雑化することはない、ということがわかっていたので、なんとかやっていけるだろう、という見込みはありました。ソフトを使うということなら、自分の得意フィールドですしね。

 会計ソフトを選ぶにあたっては、ネットで検索しまくりました。こういう問題はネット情報の方が最新だし豊富だし、ソフトウェア関連なら明らかな偽情報はさすがにわかります。なので、今度はネットをフル活用です。いろいろと調べて、結局、とあるクラウド会計ソフトを契約しました。

 データ入力してて、「あれ? こういう時はどうすんだ?」と何度もわからなくなって、そのたびに本を読み返し、それでもわからなくて、会計ソフトのオプションのQAサービスに質問投げたら、めっちゃ素早く回答がきました。すごい! これはありがたい! という感じで、いろいろ迷子になりつつも、なんとか青色申告までこぎつけました(初年度は白色申告だけどね!)。

 ちゃんとやれてます......多分......間違ってたら、国税庁さんが教えてくれるよ、きっと。

 とまあ、こんな感じでなんとかかんとかやってきたんですけど、そんなに変わったことやってないよね!

Comment(5)

コメント

Buzzsaw

しばらくフリー扱いだったので何度か確定申告しましたが、ひでみさんほどは頑張りませんでしたね(^^; ずっと白色、所得と社会保険額だけ意識して(医療費は控除されるまでにはなかなかいかない・・・)、国税庁のサイトで入力して(これがまた非常に使いづらくて腹立たしい)、PDF印刷して提出です。
去年途中から社員になったことと、滞納していた年金を大幅に払ったことで、今年の確定申告では還付が多めに発生してウハウハでした。でも結局有効な使い道を考えることができずに貯金・・・。夢がありませんね。

仲澤@失業者

確かに、教えてくれそうな人は周りにいませんでしたね。
自分は、いきなり税務署に言って、どうしたらよいのでしょうと尋ねました。
たいへん親切に教えていただきました。

最初白色でやってたのですが、税務署で「青色申告相談カウンタ」なるものを見つけたので、青色にしたいと言ったらぺらっとした紙(申請書)を渡されて、これ書いてね、で終わりました。
最初は毎年申請書類が郵送されていたのですが、今は国税局のWebにある申告書作成ページを使用してます。

ひでみ

こんばんわです。ひでみです。


Buzzsawさん。

国税庁のサイトは読むだけで入力したことないんですけど、使いづらいんですか……。

私はここ数年の会計ソフトへの入力データと出力データを比較して、どの数字がどこにはまるのかがだいたいつかめてきたので、これは私専用の会計ソフトをExcel VBAで組めるんじゃない? とか思いはじめています。私が使うだけならUIがぐだぐだでも大丈夫だし。


仲澤@失業者さん

私も個人事業主の申請に行った時、書類の書き方を税務署の方にとても親切に教えていただきました。
その時に「この人たちは私たちに正しく納税させるのがお仕事なんだから、素直に頼ればよいのね」と思いましたよ。

ハヤテ

はじめまして。
プログラマ13年で、今年から派遣プログラマーで働いています。
ブログ参考にさせてもらってます。

F

ひでみさん こんにちは
過去の記事に失礼します。
2005年分からほぼ毎年 途中から父の分も電子申告しているうちに確定申告がかなり好きになり、ひでみさんのように まわりから珍しがられてます。
それこそ初年度は「収入」と「所得」の違いすら明確ではないところから、わからない単語に出会うたび(=申告用語ほとんど)国税庁サイトの説明を読み 自分で図解して どうにか理解するに至ったので、シンパシー。
国税庁サイト、たくさんの人がつかえるようにと、年々少しずつ進化しているのを感じます。(いまはそれが却ってごちゃつきにもなってる感アリですが) 用語と枠を理解されてるひでみさんなら、Excelの帳簿があればスムーズに進むのではと思い、時期外れのコメントを入れさせていただきました。

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