株式会社ジーワンシステムの代表取締役。 新しいものを生み出して世の中をあっといわせたい。イノベーションってやつ起こせたらいいな。

動画で儲けるということ

»

 ニコニコ動画が儲かっていないらしい。担当者がはてなで質問とは、なかなかマーコムが巧いな。ニコニコに限らず動画のビジネスというので儲けるのは難しい。YouTubeなんて、年間の赤字が400億でっせ。毎日1億円以上消えていってる計算と考えると、Zoomeも大変だろうな(苦笑)。

 現状のインフラと動画で儲けるのは、エロ以外ではなかなか大変なんです。

 前振りはさておき、起業するに至るには、当然いろんなことを考えていました。実は、わたしも「動画で」と考えていました。時効だからすこしご紹介。

 競馬新聞(駅で売ってる白い奴ね)って1部410円もします。中には、土、日、関東、関西と1週間に4部(1640円)も買う人もいます。

 その競馬新聞で重要なのは過去の戦績で、これが動画で見れたらありがたいという人は非常に多い。それなら、単純にはストリーミングを思いつくでしょう。しかし、サーバ側の通信費用はそんなに安くないわけで、現在、ストリーミングでやっているところはありますけれど、おそらく黒字化できてないのじゃないかな……。

 で、わたしが考えたのはストリーミングじゃなく先にCDやDVDで映像を配信しておいて、その再生機能をWebで提供するというものでした。

 考えたのは10年ほど前なのですけれど、当時はDVDはまだ高く、CDではちょっとコストが合わないのでタイミングを見ていました。それで7年ほど前、PS2にDVDが搭載されてインターネット接続も可能になるということを知って、本気で検討し始めます。

 それで、いろんな人にプレゼンして回って、わらしべ長者のように紹介をたどっていき、一応、関西テレビと京都テレビは大筋でOKしてもらえました。テレビ局としては、いま持っている競馬の映像って、よほど大きなレースのものでなければ再販できないのですから、年間数億でも値がつけばラッキーでしょう。

 その時点で法人化しました。だから「G1」システムだったりして(苦笑)。

 ダメでもSIerとして喰っていく自信はあったし、うまくいけば儲けた金でSIer部門とか、Webサービスとか立ち上げていきたいなって考えていたわけです。

 コスト的にはストリーミングよりも合うし、ハードディスクに保存したい人にはそれも選べるようにすればいい。いずれにしても、ストリーミングよりも早く再生できるから、競馬の予想という一刻を争う作業には合うし、競馬ユーザはどちらかというと年齢層が高いので、ストリーミングよりも物が送られてくる方が安心感もあるでしょう。

 当時で、すでにインターネット経由の馬券の売上が1兆円を超えるぐらいあったのです。そのインターネット経由で馬券を購入していた会員数が100万人(アクティブは25万人ぐらいかな)、その1%ぐらいのシェアを取れば1年で家が建つな~。関西テレビや京都テレビの競馬番組内で告知とかすれば、一発で見込みユーザにリーチできるし1%のシェアなんて軽いよな~。

 ってな取らぬ狸を数えていたわけです。

 もちろん、大方の予想通り、最大の難関は農水省の外郭団体であるJRAです。

 しかし、関西テレビのとっても偉い人からJRAにご紹介いただいたのですから、「いける!」ってかなり思ってたんですけどね。まぁ、オチとしてはその壁はそんなに簡単には突破できず玉砕して終わったわけです。

 いろんな権利問題でストリーミング(保存できないと思っているらしい)ならOKだけど、コピーができてしまうもので出すのは、半端じゃないライセンス費でないと許可できない、ということになりました。

 悔しかったな~(苦笑)。

 ダメならシステム屋と思っていたので、まぁ、そのとおりになったわけです。

 なんか、普段と雰囲気が違うかもしれませんが、私は、SQLにこだわってるんじゃなくって、そんな小さいことは当たり前になってほしいと思っているわけで……。

 イロイロあって、いまは会社を立て直すことしか考えてない。マイナススタートになるので、当時より厳しく、冒険するのは難しいけれど、それでも、そろそろ何か始めたいと思っています。

 こんな青色吐息のオヤジでも、「もう1回ではなく、何回でもチャレンジしてやるって」夢を持っているのに、本当に若い人たちは夢がないし、覇気もない。性格の違いはあるでしょうが、会社に対して愚痴るぐらいなら、起業すりゃいいと思うのだが。

Comment(20)

コメント

にゃん太郎

生島さん、こんばんわ。

 起業に失敗しましたが、また起業したい思いはあります。先立つものはなくて
あるのは負債だけですが。ただ、私は今でもエンジニアではなく、映像クリエイ
ターで生計立てたい思いはあるのですが…こっちの方が難関。もっともなぜ起業
したいかと言われれば一発当てて映画を作りたいからだったりします。まぁ、何
事もあきらめたら終わりですからね。頑張らねば。

放牧民

おお、社名にそういう秘密があったんですね。
面白いこと考えられていたんですね。

失礼ながら
>ラムネの瓶でいいから新しいものを生み出したい
が初めて腑に落ちました。
普段の文章と全然繋がらないなーと思ってましたので。

>夢を持っているのに、本当に若い人たちは夢がないし、覇気もない。
日本の子供は中途半端に賢いですから、子供の頃から不景気で、高度経済成長も望めず、少子高齢化のツケを払うんだろうと思って生きてきたわけですから、そりゃまあ夢も覇気も無いのかもしれないですね。

ただまぁ、こういうのは伝染するものですから。
彼等から見て、周囲に「いい意味で」元気のあるオッサンが少ないだけなのかもしれないですね。


私の場合、生まれ落ちた瞬間から元気も覇気も無いって感じだったらしいですが、まあ、そういうのは他人に見せるものじゃなくて感じさせるものだと思ってますのでご勘弁を(笑)

oumi

なんだか似たような話を思い出しました。

昔、某企業の役員を降りて、暇だったので、知り合いと組んで、ある芸能プロダクションの社長を巻き込み、「芸能人(主に卵)をネットでスケジュール公開しつつ、予約受付て売る。」ってなことをやろうとがんばったのですが、システム的には特に難しくないんですが、様々なしがらみを破れずに、事業化できなかったことがあります(w)。ちょっと斬新過ぎる話だったみたいで・・
非常に複雑な世界だということを垣間見ました。


その後、とある県の造園業団体と公的機関と住民をうまくネットでつないで、その結果、団体の仕事が回りやすくなり、自分らにもお金が潤う・・なんてこともチャレンジしたのですが、やはり、公と団体の体質の壁は意外と高く、崩せませんでした(^^;セミナーとプレゼン、大筋作るところまでは旨くいったんだけどなぁ・・・利益分配の仕組みが作り切れなかった・・

ネットを使って、福祉事業で働く人をネットで応援するNPOもお金が回収できなかったし。orz
(結構つづいたんですけどねー、残念ながら利益という事では良いスキームが作れませんでした。)

そして今は、元の企業で理事(あるようなないような肩書きで・・)として働いています(^^;
名詞からは恥ずかしいので肩書き取ってもらいっています(W)
そういえば、MSのsimon skalia氏が、あちらでは肩書きが長ければ長いほど仕事が出来ないことを意味するんだといって笑っていた事を思い出しました。(あるあるw)

JRAに、映画に、ラムネの瓶か・・・
何歳になっても、面白ネタは探していきたいですね。

にゃん太郎さん、どうも。

私も一発当てたいという気持ちはあるけれど、面白いことをしたいというか、プロジェクトも面白いけれど、それより何倍も楽しいからね。

映画もきっと同じなんでしょうね。
私はそちらの才能はまったくないので無理ですけど。

放牧民さん、どうも。

技術者としての私は世を忍ぶ仮の姿です(笑)
どっちをやっても暑苦しいのは間違いないです。

でも、本当に若い子達に覇気がないね。
私は貧乏だったので、「働かない」という選択肢は想像だにできなかった。
中途半端に金持ちだから、覇気が出てこないのでしょうね。

oumiさん、どうも。

SIerとしては簡単には頭は取れないからね、自分でプロジェクトを立ち上げるしかない。
そんなこと簡単には成功できないでしょうが、何回失敗しても、立ち上がって見せるという気概だけは持っていたいですね。

ワン

ん〜
聞くだけで面倒なシステム。
ストーリミングが高いからDVDとかCDってユーザーにとっては一手間じゃないですか?
誰の為のサービスなのか最初から見失ってるような?
第一、動画じゃなくてテキストベースの配信でも良いのでは?

ワンさん、どうも。

どうでしょうね。
文字で良いという時点で、多分、わかってらっしゃらないのだと思いますけれど、当時、VHSでがんばって編集していた人も大勢いたのです。

で、面倒だって言うけれど、映画のオンデマンドもあるけれど、いまだにTSUTAYAは潰れてないしね。
先にシェアを取って、徐々にストリーミングに移行していけばいいってことで、TSUTAYAも全面的な移行のタイミングを計っていると思いますけれど、金を取る以上、アクセスのピークに合わせたインフラ投資をしなければならないので、本当に大変なんですよ。

それを知っているからテレビ局はOK出したわけです。

放牧民

若い子ネタっていうと、なんとなく最後のオシム語録に通じるものがあると思いました。

>「日本人がサッカー選手として成功しないのはハングリーさが
>足りないからではない。頭が良いからだ」

>「日本は社会的にも安定し、経済的に発展している。
>誰もが高度な教育を受けられる。
>私はこれこそが原因と考えるのだ」

>プロ、その中でもトップ選手になるためには生活のすべてを
>サッカーに捧げるほどの努力が必要だが、
>「これがいかに大変か選手は頭が良いので分かってしまう」

「馬鹿になれ by猪木」ってとこでしょうか。

ワン

生島様
レスポンスありがとうございます。

>文字で良いという時点で、多分、わかってらっしゃらないのだと思いますけれど、当時、VHSでがんばって編集していた人も大勢いたのです。

と書いていらっしゃいますが動画とテキストの性格を理解しての書き込みだったのですが、、、
私の意見としては即時的な情報としてテキストでの情報が有利な訳で(今回の競馬の話)わざわざ過去データとして動画まで欲しいか?ということです。
※私の中では過去の馬が走ってる映像とか見れるという事ですよね?
どうゆう動画を流すつもりなんですか?

あと
競馬の情報動画とTSUTAYAなどの娯楽関係の動画を混同して=潰れないとするのは強引すぎや~しないですか?

>それを知っているからテレビ局はOK出したわけです。
あとココの部分は理解不能なのですがテレビ局はストリーミングが難しい側面がわかっているから今回の競馬動画の話に出資したという事ですか?

放牧民さん、どうも。

> 「馬鹿になれ by猪木」ってとこでしょうか。

オシムさんのことは良く分かりませんが、賢くバカにならないといけない。

なんやかんやと言っても、日本はとてもチャンスが多い国だと思います。

ワンさん、どうも。

例えば、40インチ以上のテレビがほしいと思う人と、ワンセグとYouTubeで十分という人は根本的に違いますから、多分、分からないと思う。私もTwitterの何がすごいのかいまだに分からないし。

競馬をやっていても数字が走っていると考える人もいるし、馬を追いかける人も,
馬券なんて一切買わないのに、わざわざ北海道に引退した馬を見に行く人も大勢いますし、いろんな人がいるからなんとも言えないです。しかし、過去のレースを見たいという人はたくさんいるのです。私はできたらパドックも見れたらな。

過去のレースが見れたからといってだからどうした?という人には理解できないところだろうと思います。

ちなみに、もちろん、文字情報は当然提供しますし、それが動画の検索機能にもなるわけです。

競馬は毎週土日にやっていますが、1頭の馬が走るのは年に5~10走ぐらいです(20走ぐらいする馬もまれにいますが)
年間3000レースぐらいあって、毎回違う組み合わせでレースをするわけです。ものすごく好きな人はほとんどのレースが頭に入っていますけれど、すべての土日を競馬にささげることは普通の人にはなかなかできません。
だから、選んだレースを動画で見たいという人は案外多いのです。

ワン

ん~重要な認識の部分に答えていただいて無いような気が、、、

情報系の意味合いのものと娯楽は別だと思うのですがね~

例えて頂いてる40インチのテレビユーザーとユーチューブユーザーの興味関心は娯楽部分での欲求であって競馬の情報部分、ご自身でも言及されてますが

> その競馬新聞で重要なのは過去の戦績で、、

過去の戦績=情報
じゃないですか?

まあ過去のサービスだから、あ~だ、こ~だ言ってもしょうがないのでしょうが、、、

確かに競馬ユーザーにとってマニアックな人は過去のレースを視聴したい!という欲求はあるのでしょうが、、、
貴方が最初に掲げたターゲットとは(新聞ユーザー)趣旨が異なるのでは無いでしょうか?

うん~。理解できない人は理解できないでしょうね。

文字では補完できない情報 = 映像 が欲しいという人が大勢いるという話で、文字で十分と思う人には本質的に分からないと話しているわけです。

ターゲットどんぴしゃですよ。
競馬新聞を買うということは、130円のスポーツ新聞では我慢できない層なわけで、TVとインターネットのマルチスクリーンで馬券を買っている層ですからね。

もちろん、その中に文字で十分という人もいますが、ターゲットは内包されていて1%のシェアで十分なわけです。

ワン

>理解できない人は理解できないでしょうね。

そう何回も突き離されてしまうとね~
仮にもベンチャーの社長さんなんでしょから他社の意見も聞く耳くらいもってはどうでしょうか?

>文字では補完できない情報 = 映像 が欲しいという人が大勢いるという話で

と、いうことはこのサービスは順調に成長しているということですか?

>競馬新聞を買うということは、130円のスポーツ新聞では我慢できない層なわけで、TVとインターネットのマルチスクリーンで馬券を買っている層ですからね。

あと競馬新聞購入層=130円のスポーツ新聞では我慢できない層
というのはロジック的に解るのですが、それが飛躍してTVとインターネットで馬券を買うというロジックに繋がるのが強引過ぎるかな?と思うのですが

貴方の意見には飛躍が時折あるので理論を認めさせたいのは解るのですが、そこは納得できないです。

>ターゲットは内包されていて1%のシェアで十分なわけです。

大勢いるなら、どこから1%が出てきたんですか?

ワンさん、どうも。

成長しているかどうかは知りませんが、ストリーミングでは採算が取れないと最初から書いているつもりです。

競馬新聞には、文字の情報ですけれど「鬼の末足で差しきった前走から今回も」「前走は1角で不利があり度外視」とか書いてあるわけです。1~3ヶ月前のレースのことをですよ。覚えている人は、確かにすごい末足だったとか、ひどい不利だったと思うかもしれませんけれど、見てない人は、恣意的な文字の情報を元に予想するしかない。
そんな新聞しかないときは、我慢するか、TVの再放送を待つか、自分でビデオをとるかしかないのです。

マルチスクリーンで買っている層がいる。
本文も見てください。

> 大勢いるなら、どこから1%が出てきたんですか?

1%というのは採算ラインです。上から読んでわからないなら……。
本文からずーとつながっているのですけれど、あなたは直近のコメントしか見てないよね。

済んだことなので、どちらでもいいのですけどね。
あなたには到底理解できないでしょうし、理解しても意味ないと思いますのでこれで終わってください。

saki1208


saki1208です。
生島さん、こんばんわ。

まぁ、私らの仕事は基本的に物理的な形のない物を作り出して商売してますし、
その点ではお客様の夢を形にしている訳です。
夢が現実になったときに思い通りの形でないこともある訳ですが…orz

自分で趣味があって仕事以外に一生懸命になれる物があれば理解できそうな気
もするのですが…
私にも一生懸命に取り組んでいる趣味があります。
# ITとはいっさい関係ありません。w
# 細かいことを書くと身近な人には身元が判明してしまいそうなので記載しま
# せんが…

なので、自分の趣味に置き換えて考えると一見理解できないような物に価値を
見いだせるような気がします。

その中で常日頃一緒に過ごす人達との何でもない会話がビジネスチャンスを含
んでいる場合もあるでしょうが、「できたらいいねぇ〜」「だねぇ〜」位で終
わってますね。

saki1208さん、どうも。

分かってもらうために書いたわけではなくって、昔話に絡まれてもね。

それはともかく、文字で十分って感覚は、最初からまったく意味が分かてないわけで、ご本人がどこまで競馬新聞を知っているか分かりませんが、それで絡まれてもね。

Twitterは分からないけど、見えている範囲で技術的にしょぼいところは、しょぼいと言ってるわけで、分からないけれど現実に人や金を集めている部分は評価しています。

どう面白いのか理解しようとしているのですけれど、それとは明らかに違う対応だったしね。
なんだかな~。

ツー

まーこの人は色んなとこで、噛み付いてますから。。。
しかもわけのわからん反論ばっかりですからねー。
名前が変わると元気になるみたいだし。。。

有意義な議論になならないので、軽くスルーするのがおすすめですよ。

ツーさん、どうも。

名前を変えて…、そうなんですか、どっちでもいいのですけれど、これは終わったところなので議論しても仕方ないのですが、何か新たなサービスのアイデアが出たらいいなと思うので…。

反論があるというのは私と違う考えの人なので話したいのです。

コメントを投稿する