確定できません
領収書の山がある。1枚ずつ紙に貼り付けて入力していく。確定申告という仕事がフリーランスになって増えた。
使った経費はキチンと管理する。こういった作業は毎日コツコツとやっておくべきである。しかし、現実はご覧のとおり。納期直前になってあわてている。まるでどこかのプロジェクトのようだ。
■できない
毎回、思う。どうしてキチンとコツコツやれないのだろうか。物事をコツコツやることは基本的に嫌いではない。むしろ好きな方である。だが、確定申告だけはどうもうまくできない。なぜだろう。
資格をとるために、毎日勉強することはできる。少々忙しくても、移動時間や、食事中を割り当てて、隙間時間を有効に使ってみたりもする。遊び半分の趣味で作っているプログラムもそうだ。興がのれば、睡眠時間だって平気で削ることさえする。
しかし、経費の管理だけはどうもうまくいかない。たとえ時間があっても、やろうという気がまったく起きない。そもそも、帳簿づけのこと自体を忘れてしまっている。なぜか。やりたくない気持ちが圧倒的に強いからだ。
■できる
技術やスキルをエンジンに例えるなら、動機やモチベーションはガソリンに例えることができる。いくらアクセルを踏み込んでも、燃料のない内燃機関は動かない。
エンジンがかからないときもある。そんなときはとりあえず、やるべき行動を始めてみる。作業興奮という言葉があるように、行動がエンジンを回してくれる。ときには、押しがけも有効なのだ。
しかし、仮にエンジンが回っても、モチベーションがなければそれは一瞬でとまる。継続的に回転させ続けるには足りない。
やりたい。という動機づけがなければ、ものごとは進まない。どうすれば、動機が作れるのだろうか。
■しなければならない
それでも、申告はしないといけない。やる気がなくても手は動かせる。注意散漫でもいい。片手間でもいい。とにかく、貼り付け、入力の繰り返し。ローギアでトロトロ運転である。淡々と、機械であると思うのだ。そう、わたしは歯車の一部。
領収書の山はきれいになくなった。今度は計算があわない。確定したのは徹夜である。
どこか遠くからレベルアップを告げるアラート音が鳴り響く……。
追記
無事、確定申告を終了する。義務は果たした。
【本日のスキル】
- コラムニストスキル:レベル23
- プロジェクトマネジメントスキル:レベル-5
- 給油スキル:レベル1
- 自分の気持ちにウソをつくスキル:レベル3
- 自己紹介スキル:レベル0