現場発、カイゼンレポート(2)
こんにちは。コンサルティングセンターの羽根田です。
本連載では「現場発、カイゼンレポート」と題して、弊社コンサルティングセンターが、お客様に対してどのように現場のカイゼンを支援しているのか、事例を交えてご紹介したいと考えています。
前回は、我々が持っている「現場カイゼン導入メソッド」の中身をご紹介しました。今回は、そのメソッドを適用して、どのようにお客様が変化していったのか、さらにどのように定着していったのか、そのポイントをご紹介します。
あるお客様(SIer)に、現場カイゼンのコンサルティングを行っています。内容は、週次計画やタスクボードの運用、ふりかえりの導入、テスト駆動開発の導入などさまざまです。
パイロットプロジェクトへの導入は終了し、その後の動向をやり取りしている中で嬉しいことがありました。コンサルタントが抜けた後も、導入したプラクティスを継続していたこと、ほかのプラクティスも含めて自主的に動いていたことです。
これは、導入をお手伝いした側からすると、とても嬉しいことです。実は、プラクティスが途絶えているのではないかと想像していたからです。お客様内部で自発的に事例発表会も実施し、盛り上がっていました。なぜ、このお客様に新しい試みが定着していったのでしょうか。僕の視点から感じたポイントをご紹介します。
■ポイント
- 最初に手厚くフォローしたこと
→簡単なことなので自分でやってみては、ではなく、目的やメリット、やり方を正しく伝え、火を消さないように継続的に一緒にやれたこと - 評価者と合意した指標で効果を伝えたこと
→上長や組織長に効果を伝えることで、チームを温かく見守り、問題が発生したときに聞いてもらえる協力体制を築けたこと - チームが新しい試みを前向きに捉えてくれたこと
→チームメンバー全員に対して、インタビューを行うことで、それぞれの問題意識に合わせた形で現場カイゼンの意義を伝えられたこと
今回は、新しい試みを定着させるポイントをご紹介しましたが、これはあくまでベースであって、お客様の企業風土や導入先の人たちの考え方によって具体策は変わってくると考えています。一度ついた現場の「やる気の火」を、消さないように大事に育てていくことが大切です。皆さんも、周りにあるものを利用してまずはやる気に火をつけることからやってみてはいかがでしょうか。
それでは、現場から羽根田がお届けしました。
また、「こういう事例を聞きたい」というご要望などがございましたら、 sales@esm.co.jp までフィードバックをいただければと思います。
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