シリコンバレーで現役デバッガやってます。

BUG016 - シリコンバレーの春、それは$$$なボーナスの季節!

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桜満開の春、それは年に一度のボーナスの季節なのです。多くのシリコンバレーIT企業では1月から12月を会計年度としているので、1月に前年分の会計を集計し、決算発表して、2月にマネージャが全社員と個別に面談して評価を伝え、それをもって3月にボーナスを支給する、というのが一般的です。ちなみに伝統的なアメリカ企業では連邦政府に合わせて、10月から9月を会計年度として、12月に支給することのほうが多いようです。

■年俸1000万ならボーナスはいったい?
新人エンジニアで年俸1000万!と以前書きましたが、その年俸の数字にはボーナスというものは一切含まれません。ボーナスは別です。ボーナスはあくまでもボーナス、つまり臨時なものであって、会社の業績や本人の成績によって会社側から一方的に決められるものです。したがって会社の業績が良ければビックリするような額が出ることもあれば、逆に悪ければゼロだったりすることもあります。とにかく、まったくアテにできないので、ボーナスをあてこんで買い物したりローンを組んだりするのは非常にリスキーです。日本のようにだいたい何ヶ月分、という勝手な思い込みは危険です。強いて言えば~1ヶ月分、勢いに乗ってるノリノリな会社でもせいぜい3ヶ月分くらいでしょうか。これが年に一回ですから、年収の割には実に大したことないです。

ところが、年に一度のボーナス以外にもこんなものがあります。

■Hiring Bonus=契約金
いわゆるドラフト指名のプロスポーツ選手に支払われる契約金のようなものです。もちろん新人だけでなく中途採用でも支払われます。現金だったり株だったりしますが、よくあるのが、今後3年間の分割払いというものです。入社、または転職して1年後、2年後、3年後に3分の1ずつ分割で支払われるもので、その途中に退社してしまうとそこから後の分は放棄することになる、というものです。まさに会社への忠誠心が問われます。

■Severance package=リストラ時の退職割増金
辞書を引くと「断絶」なんていうドッキリな意味ですが、つまりリストラされる時に会社側から支払われるモノです。パッケージという名の通り、現金だけでなく、数か月分の健康保険とか、次の職探しのサポートとかいったものを含めて提供されますが、通常はパッケージといえば現金のことです。金の切れ目が縁の切れ目で、これは一括払いです。

■Retention=引き留めボーナス
たぶん日本にない面白いモノがこれです。特にITエンジニアにはしょっちゅう転職の誘いが来ます。入社後数年もすると契約金が満額支払われてしまい、そうするとより待遇のいい、勢いのある企業に人材が流れがちです。そこで会社側としては優秀と見込んだ社員をなんとか引き留めるために臨時のボーナスを支払ってつなぎとめようとします。これも契約金と同様、数年間の分割で支払われるため、転職しようかと考えていた社員は選択に悩み、再び会社への忠誠心が問われることになります。

■退職金
意外かもしれませんが、普通のシリコンバレーIT企業には退職金という制度すら存在しません。(軍人さんや一部の公務員にはあります。)ご存知の通り日本では20年、30年とコツコツと長く勤めることによって退職金は累進的に増えるのが通常です。しかしシリコンバレーでは永年勤め上げた会社を退職することになった日、きっと職場の同僚はケーキかドーナツでも買ってきてお祝いしてくれるかもしれませんが、残念ながら会社からはせいぜい記念のマグカップがもらえるだけで、現金が1セントたりとも支給されるものはありません。

いかがでしょう。何事もカネカネカネで嫌な気分になりますが、それでもエンジニアはのんびりリタイア人生を夢見て日々コツコツ働いているのです。

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