「無理」が「無茶」に変わるとき
風邪を引きました。1週間ほど、ずっと体調不良が続いて、ようやく治ってきたところです。
■多忙な生活
前回のコラムでも書いたように、ここ数カ月の間に、職場が2回変わりました。いまの職場に至っては、通勤時間が約1時間半ほどの長距離。
さらには、粕谷さんもコラムで書かれていた「エンジニアライフ ライトニングトーク大会」というものに参加しまして。家に帰ってからあまり時間が取れなくなった中で、ライトニングトーク用のPowerPoint資料の作成など事前準備も行いました。ほかにも、ここには書けないような出来事(大したことではないですが実家に関することなど)もあり、多忙な生活を送っていたところ、ついに風邪をひいてしまいました(風邪でつらい中、ライトニングトークでしゃべってきました……苦笑)。
前回の土日は、ライトニングトーク大会でつぶれてしまい、次の週に「週末まで頑張ろう。土日に静養すれば風邪も治るはず」と思って出社してたら、39度近くまで体温が上昇しまして(苦笑)。金曜に休暇を貰い、3連休にして静養して、ようやく風邪が治ってきました。
■無理をしていたつもりが、無茶だった
例えば「急行の電車に乗ると、めちゃくちゃ混んでいるから」と、早めに家を出て各駅停車に乗り、座って会社まで向かうなどの工夫をしてストレスを溜めないようにしていましたが、まだ新しい職場に行き始めて数週間では、体が慣れていなかったようです。それどころか、風邪をひくまでは「何て無茶な生活だ」とすら思っていなかったです。しかし、こうして風邪をひいたうえに1週間ずっと治らなかったことを考えたら、無茶な生活だったのかもしれません。
無茶だとは思わなかったものの「無理をしているかな」という感覚はありました。休日、家の中で休んでいても、体から疲れが取れる感覚が一切なかったので……。
■「無理」と「無茶」の違い
先ほど「無理」と「無茶」の2つの言葉を書きました。個人的には、「無理」より「無茶」の方がよりハードという意味合いで使いました。実際、ヤフーの辞書(大辞林)で調べると、以下のように書いてあります。
「無理」:
- 道理に反すること(さま)。筋道の通らないこと(さま)
- 行うのがむずかしい・こと(さま)
- 困難を承知で強引に行う・こと(さま)
「無茶」:
- 道理に合わないこと(さま)。筋道の立たないこと(さま)
- (悪いことの)程度がはなはだしいこと(さま)。普通でないこと(さま)
- 知識がないこと。知らないこと
「無理をした生活」「無茶な生活」という使い方をする場合は、上記の赤字で示した意味になるかと思います。やはり、「大変だと理解していても行う」場合が「無理」で、「(常識的な考えもなしに)程度の甚だしいことを行う」のが「無茶」であるようです。自分のキャパシティがよく分かっていなかったという点から考えたら、結局は無茶な生活だったのだと思います。
■30歳になり、徐々に衰える体
「あれか、年か(笑)。もう30歳だし」なんて冗談交じりでいうこともありますけど、実際30歳になって突然、お酒に弱くなったり早寝早起きになったりと、20代のときは平気でできていたことができなくなっている感覚がありまして……。
■執着型うつの恐怖
話は少し飛びますが、うつ病になりやすい性格をタイプ分けしたものの1つに「執着タイプ」というものがあります。1つの物事に執着しやすく、それを最後までやり遂げようとする性格タイプです。集中(没頭)しやすい、凝り性、完全主義、責任感が強い、真面目……。そういった性格をまとめて「執着型」と呼んでいるようです。
これらのタイプの方は、例えば公私ともども充実した生活を送っていたとしても、加齢による衰えを無視していままでどおりの(本人は充実していると感じているはずの)ライフスタイルを続けることで、うつを発症する可能性があるらしいです。
風邪をひくまでの数カ月間、僕は「(忙しいとはいえ)これくらい大したことないだろう」と感じていましたが、こうして体調を崩したことで「キャパシティを超えていた」ことがようやく分かりました。これくらいの生活は大したことないという方もいらっしゃるとは思いますが、僕は体力がなかったみたいです(苦笑)。
■いままでのようはライフスタイルは「無茶」
実際、このように弱くなってることを感じているわけですから、必然的にライフスタイルを見直さないといけないのだと思います。以前なら「無理をすれば、まあ乗り切れるかな」と思ったことが、いまでは「無茶」だったりするのですから。
どこまでが「無理」でどこからが「無茶」になるかは、人それぞれだと思うので、その境界線は自分自身で感じるしかないのだと思います。いずれにせよ、また体や心を病んでしまわないよう、ライフスタイルを見直していきたいなと、今回の体調不良を機に思いました。
年末に向けて、また何かいろいろとあるみたいですが……。どうしようかな……(笑)。
コメント
風邪が治ってきたようで何よりです^^
私自身は無茶ができないタイプで、徹夜!と思っても寝ちゃいますし、あまり程度の甚だしいことはできない体質っぽいです(笑)
相対的なものなので、人から見れば無茶な場合もあるかもしれませんが…。
なんだかきついな、と感じてきたときは、徒然にノートに今の状況を書き綴ってみたりして、現状把握することがよくありますよ。
色々と客観的に見てみると、破綻していたりバランスが悪い部分が見つかるので、そこを取り除くだとか、リバランスするように心掛けてます。
30歳になって早め早起きになるなら、私は来年が楽しみです(笑)
こんにちは。
本人は充実しているつもりでも、発症するタイプのうつがあるとは、知りませんでした。自分も結構いろいろと抱え込むタイプなので、注意しないと…。
イベント時はお体の具合が良くなかったようですが、次回は是非万全な体調であそびましょう!
第3バイオリン
あずKさん
体調が戻ったようでなによりです。
コラムを読んで、ドキッとしてしまいました。
私もライトニングトークス大会の翌週、JaSST北海道という
ソフトウェアテストのシンポジウムに参加して、
土日も忙しくしていた結果、北海道から戻った翌日(昨日のことです)に
会社から戻った途端に倒れこんでオーケストラの練習に行けなくなる、
という事態におちいってしまいました。
(会社は行きましたが、それも正直つらかったです)
学生のころは「無茶は若さの特権じゃー」とばかりに研究室で連日徹夜をして、
その合間にサークル活動やアルバイトも精力的にやっていたものですが
もう若くないんですよね…(私も30歳になりましたし)
これを機に、自分の生活を少し見直そうかと思いました。
と言いつつ、今週末はオーケストラの合宿があるので、それが終わってからにします。
あずK
皆様コメントありがとうございます。
風邪をこじらせた際はご迷惑をおかけしました^^;
サトマモさん>
確かに人によって「無茶」の程度が違う(相対的)ので、
ああすべきだ、こうすべきだとは言えないんですけど、
少なくとも自分のキャパを超えることをすると
体にガタが来るんですよね^^;
僕の場合は調子が悪ければ自重しますけど
調子がよければいつでも全力(夢中)なので…それがいけないんですよね(苦笑)。
> なんだかきついな、と感じてきたときは、徒然にノートに今の状況を書き綴ってみたりして、現状把握することがよくありますよ。
> 色々と客観的に見てみると、破綻していたりバランスが悪い部分が見つかるので、そこを取り除くだとか、リバランスするように心掛けてます。
ノートいいですね!
日記とか書かない人でしたが、確かに記録すると
「実は無茶していた」というのが見えてくるかもしれませんね。
実践してみようかなと思いました。
粕谷さん>
実は僕も最近知りました。まだまだメンタルヘルスの勉強が足らないです^^;>執着タイプのうつ
好きなことをやっていても、それをやりすぎるとストレスになるとも言いますし、
何事も腹八分目がちょうどいいのかもしれないです。
次回開催の際は、万全の体調で遊びに行きたいです^^
第3バイオリンさん>
twitterで、そのご多忙な状況は拝見しておりました。
観るたびに、「本当すごいな」と感心しきりでした(笑)。
さすがにオーケストラの練習に行けなかったとのことですが、
それはさすがに仕方ないのでは、と個人的には思います。
> 学生のころは「無茶は若さの特権じゃー」とばかりに研究室で連日徹夜をして、
> その合間にサークル活動やアルバイトも精力的にやっていたものですが
> もう若くないんですよね…(私も30歳になりましたし)
確かに20代だから出来ることかもしれませんね。
(といっても、やはりこれも相対的であって個人差はあると思いますが)
いつまでも自分に課しちゃいけないし、
他人にも「自分はこうしてきたんだから」と課してはいけないのかもしれません。
徐々にライフスタイルを見直して、シフトしていくべきだとは思っています。
合宿が終わったらしばらくは休んでください(笑)。