流浪のエンジニアとしてキャリアを積む
ほんの数ヶ月前までは週1で更新できる余裕がありましたが、最近は滞ってしまいまして……。何とか頑張って、TOEIC SWテストの連載は終了させたものの、WACATEのレポートの最終章がなかなか書けず……。忘れているわけではないのですが……。WACATE関係者の皆様、誠に申し訳ございません。
今回は、どうしてこうなったのかについて 保身するために 書いていこうと思っています。
■運用エンジニア→テストエンジニア→特定派遣
今までは、自社サービスの案件で運用保守業務をメインに作業をしていました。7月の半ばあたりから、1カ月半の間、客先に常駐することになりました。業務内容は、簡単に言えば総合試験。他チームの案件でしたが、人手が足らなかったことと、僕の方から上司や先輩に「最近は品質管理(ソフトウェアテスト)に興味関心があり、勉強しています」と言っていたことが決め手になりました。「勉強しているんだよね。ちょうどこういう話があって、行ってきてほしい」という話になり、僕がヘルプで行くことになりました。
WACATEの際は「経験がない、経験がない」と嘆いていた僕。今回の総合試験の作業は非常に良い経験ができたと思っています。
短い期間。テストの項目数の多さ。発見した不具合に対する対応(再現性の検証など)。その他もろもろの事情により、1カ月半の間ずっと多忙ではありました……。ただ、それでも「テストという作業はどのように作業するか」「どのように進ちょくを進めていくか」といったことを実作業を通して学ぶことができました。これで僕も第3バイオリンさんに一歩近づいたでしょうか(笑)。
テスト作業を進める一方で、「9月からは特定派遣として別の客先で働いてほしい」ということになり、テスト作業をしている客先に無理を言って新しい客先へ面接に行かせてもらい、面接を受けた結果「採用」ということになりました。面接の練習なんて全然していなかったので、面接自体はボロボロで「こりゃ落ちたな(苦笑)」と思っていたのですが……。
そして、テスト案件が終了後、即、新しい客先に入り、現在は特定派遣として働いています。特に問題がなければ数年間、ここで働くことになります。
こういった形での客先作業は未経験で不安が大きかったので、直前までちょりぽんさんのコラムを読んで心構えを学んでいました(笑)。
■大きく変わったキャリア
今まで社内で運用保守業務に携わっていたときは、
- サーバOS:Windows中心。何台かはLinux
- Webサーバ:IIS中心。何台かはApache
- DBサーバ:MSSQL、MySQL中心。何台かはpostgreSQL
- 言語:PHPやPerl
というサーバ・システムの運用保守をしていました。ソースコードに手を加えてカスタマイズする作業もしていたので、特にPHPには自信がありました。
しかし、現在の職場では完全にLAOJ(Linux+Apache+Oracle+Java)。LinuxとApacheは今までも業務で使ってきたので何とかなるかなと思ったものの、Javaなんて入社して最初の案件で使って以来、ずっと経験なし。Oracleに至ってはOracleマスターのSilver(10g)を1年目のときに取得したものの実案件ではまったく使わないまま。しかも4、5年は何もせずに過ごしてきたので、資格試験で学んだことすらほとんど忘れている状態……。
まさかここに来て、一番自信のあったPHPから離れることになり、しかも、二度と関わることもないだろうと思っていたOracleのDBサーバに触れることになるとは思ってもいませんでした。PHP技術者のニーズが高まっているという情報も見ていたので、これからもPHPのスキルを磨いていき、そういうキャリアで進んでいこうと思っていただけに、軽いショックを受けました。
■流されるままにキャリアを積むのもアリかも
ショックではありましたが、いろいろ考える中で「計画された偶然」の話を思い出しました。キャリアに関わらず、人生は「たまたま」起こる出来事により、自分が計画していたとおりには進まない。だから、自分で道を決めてしまって他の選択肢を捨ててしまうのではなく、「たまたま」起きた出来事を「たまたま」手にしたチャンスだと思って活かしましょう、というキャリアの考え方です。
はじめて「計画された偶然」の話を読んだ時は非常に共感した覚えがありました。PHPに固執していた自分は、それを忘れてしまっていました。PHPは使わない、更にはDBはOracle、そんな状況に陥ってしまったことを悲観しないで、せっかく得たチャンスだと思って勉強し(なおし)ていこうかなと、今は思っています。「もう業務じゃ使わないだろうから」と思って諦めたGoldの試験にチャレンジしようかな、なんて冗談半分に思ってみたり。
こうして、運用保守のエンジニアからテストエンジニアを経験し、更には特定派遣のエンジニアになり、JavaやOracleに改めて触れることになったわけですが、このように流されるままに(もちろん、そこには好奇心をもって)キャリアを積むのもアリだよなあ、と今は思っています。タモリ倶楽部よろしく、「流浪の」エンジニアを気取ってみようかなと軽い気持ちで思っています(笑)。