頑張りすぎてはいけない -でも効率化を頑張れ!
頑張らせすぎると業績が伸びない
「社員が頑張っているのに業績が伸びないのは、社員を頑張らせすぎているから。」 という記事を読んだ。 期首に立てた計画を達成して満足していると、「計画が低すぎたな。もっとやれたでしょう。最後まで全力だ」と煽られる。そして次の期にはもっと高い予算が設定される。 そんなふうに社員を頑張らせすぎると社員は疲れて新しいことに挑戦する余裕はなくなる。そして計画以上の成績を上げようとは思わなくなり会社は成長しない。そんな話だった。
完璧な5ヶ年計画?!
私が昔務めていた会社は社員を頑張らせすぎている会社だった。ある年に「5年後に経常利益を1.5倍にする」という会社の方針が出された。 私はそれを聞いて「なるほど。じゃあ1~2年目は利益を度外視してでも研究開発とかに投資するのかな?」と思った。ところがそのあと提示された年ごとの計画は、1年目に経常利益を1.1倍にして、2年目に1.2倍、3年目に1.3倍...。毎年頑張れ。オイオイっ! それは計画じゃなくって皮算用というか、「だったらいいな」という夢を語っているだけじゃないか。なんて無能な計画なんだ。私はあきれてその会社を退社することに決めた。
でもそんな会社って多いのではないのだろうか。
自分の時間を取り戻そう
このような頑張ればさらに頑張らせられる会社にいると、「頑張って生産性を上げても得をするのは経営者だけで、働いている人には何の利益もない」と思うようになってしまう。
ちょうどこのことがちきりんさんの新刊「自分の時間を取り戻そう」にも書いてあった。ちきりんさんによると、今いる組織での最適化を最優先に考えてしまうと自分の生産性を上げようと思わなくなってしまう。そうではなく、労働市場での自分の価値を高めることを考えるべき、と述べている。ごもっともな前向きな意見だ。
そしてこの本では、労働時間を無理やりにでも減らせば、仕事をどう効率化しようかと真剣に考えるようになる。そうすれば効率化されるはずだ、と断言している。
私の最近の職場でも、長時間働かずにとっとこ(ハム太郎かっ!)帰れと言われている。しかしノルマの仕事量は多い。ちょうど仕事をどう効率化しようかと真剣に考え始めているところだ。大変そうだけど、これを乗り切れば幸せになれそうだ。頑張りすぎなくて済むように効率化を頑張りすぎようではないか。そしてうまくいったら、「自分の時間を取り戻した」という続編でも書いてみようかな!
あべっかんでした。
コメント
sier
ちきりんさんの本がここで取り上げられたことを考えると、あの本が伝えようとしている「生産性」の重要性を痛感します。
自分自身新卒でSIerに入りましたが、いざ仕事してみると、残念ながら生産性の概念があると言い難いのが現実です。
近々訪れる高生産性社会に向けて、生産性について日々考えることにします。
abekkan
>sierさん
コメントありがとうございます。
高生産性社会が近々訪れるのでしょうか?
日本だけ取り残されたりしないといいのですが。。。