書類審査で落とされない「職務経歴書の書き方」
みなさん、こんにちは。そして、いまさらながら、あけましておめでとうございます。相変わらずの遅筆ですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、新年最初のテーマは「職務経歴書」。見るからにwifehackとは関係しなさそうな言葉ですが、どうしても書いておきたくなるような出来事があったので、忘れないうちにコラムにしてみました。
■転職の仕組み
通常、IT関連に転職をするときは「履歴書」と「職務経歴書」を用意します。「履歴書」は学歴・職歴・賞罰などを記入するごく一般的なものです。それに対して「職務経歴書」は「スキルシート」「キャリアシート」などとも呼ばれ、エンジニアの経験と技術を採用担当者にアピールするための大事な書類です。
エージェントを使って転職活動をする場合は、以下のような流れで進みます。
- 転職希望者とエージェントが面談し、履歴書と職務経歴書を作成する
- 企業からの求人と転職希望者のスキル・ニーズをすりあわせ、応募の可否を決める
- 履歴書・職務経歴書にエージェントが作成した推薦文をつけ、求人中の企業に送付する
- 企業の採用担当者が書類を審査し、合否をエージェントに通知する
- エージェントが仲介して面接をブッキング(1~3回程度)する
- 内定→採用→おめでとう!
いまさら何を言ってるんだ? というぐらいの基本的なお話ですが、エンジニアの転職活動 / 企業の中途採用はこのようにして行われます。
■氷河期の果てに
昨年のコラムでも触れましたが、不況に伴う求人数の減少はまだ回復には至らず、転職には厳しい状況が続いています。つまり、1つの職に対して多くの希望者が集まるのです。その結果現場でどういうことが起きるか。
採用担当者の手元に、「職務経歴書」が山ほど届くのです。
そろそろ本題が見えてきましたね。ごく当たり前のことですが、「採用担当者の興味を引きつける職務経歴書」を書く必要があるのです。本音をいうと、業務の時間を割いて職務経歴書を読むわけですから、つまらないものを読むのはイヤなのです。志望動機と自己PRあわせて3行ってなんなの!? バカなの!? 採用される気ゼロなの!?
■読みたくなる職務経歴書
……すみません、ちょっと取り乱しました。そんなわけなので、職務経歴書であっても「読み手のことを考えて書く」という姿勢が大事だと思います。
なお、コラムの題名「書類審査で落とされない……」には若干誇張があったことを、ここにお詫びしておきます。さすがにそんなチートは思いつきませんでした。
読んでいて、「ここは大事だな!」と思ったポイントをいくつか書いてみます。
- 写真を貼付する
→書類で恥ずかしがる必要はありません。ITエンジニアで「ただしイケメンに限る」という募集はまずありませんから、履歴書か職務経歴書、どちらかには写真を貼付しましょう。 - 自己PRを書く
→何を当たり前のことを……と思うかもしれませんが、本当にあるんです、書かれてない職務経歴書が。個性が一番出るところですので、手を抜かずにしっかり書きましょう。「社交性が……」とか「粘り強く……」とかはわりとよく見かけますので、「困難をどうやって乗り越えた」など具体的な事例を挙げてあると印象に残ります。 - 課外活動を書く
→仕事以外の場で何をしているか書いてあるのは重要です。コミュニティ活動、blogなど個人のWebサイト、twitterやはてなのID、githubのアカウントなどは、ある意味書類よりずっと雄弁なアピールをしてくれるでしょう。
■「転職したかったらブログを書け」
先日「自分戦略研究所」に掲載された小飼弾氏の記事「転職活動をする暇があったらブログを書け 」には、さらに過激な「弾言」があります。ちょっと引用すると……
あなたが採用担当だったら、FizzBuzzを書けない「プログラマ」を採用しますか?
「FizzBuzzが書ける」をボーダーラインにしただけでも、求人倍率は1を上回るというのがわたしの実感です。それどころか、転職活動すらいらない、転職活動する暇があったらもっとやるべきことがあるというのがわたしの意見です。それさえやっていれば、職は向こうから勝手にやってくると“弾言”します。
さすがにblogにどかーんと「転職活動中です、仕事ください!」と書くのは憚られる場合もあるでしょうから、「向こうから勝手にやってくる」というのは極端としても、仕事を離れた『自分の足跡を、Webに残すこと』は、スキルや勉強する姿勢をアピールするために有効な材料になるでしょう。
もし、課外活動をしていることが選考のマイナスポイントになるとしたら? それはそれで、とてもいいことです。blogを書くこと、勉強すること、コミュニティで活動すること。これらが評価されない会社に採用されなかったってことは、とてもラッキーなことじゃないですか!
■wifehackはどこいった
今回は「wifeを使ったライフハック」を取り入れて、まとめてみます。
- 「読みたくなる職務経歴書」を書こう
- 課外活動をし、それをアピールしよう
- wifeに職務経歴書を読んでもらおう
「読みたくなる」かどうか、wifeに読んでもらうというのはいかがでしょうか。まあ、わたしは読んでもらったことはないのですが……。
●転職活動をする暇があったらブログを書け − @IT自分戦略研究所
http://jibun.atmarkit.co.jp/ljibun01/cs/200909/02/01.html
●Wife Hacks ~仕事と家族とコミュニティと~: 転職に必要な神様
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/wifehacks/2009/09/post-c8a6.html