転職に必要な神様
自己啓発本などによく書かれているフレーズで、こんなのがあります。
「チャンスの神様には前髪しかない」
見かけたらすぐ前髪をつかまないと、後頭部はつるつるなので、通り過ぎたあとを追いかけてつかむことは難しいよ、というお話です。実際にそんな神様を見かけたら、飲んでいたお茶を吹き出しながらカメラを取り出して「撮影しなきゃ! あわわわ!」となるので、前髪をつかむ余裕なんかないと思いますが。
……というくだらない話はおいといて。わたしにも何度か転職経験があります。しかも今年の7月に転職したばかり。ですので、エンジニアライフの9月のお題「転職までに何をする?」にひっかけて、「転職」についてのお話をしてみようと思います。
■チャンスの神様
昨年から続くうんざりするような不況、みなさんは実感していらっしゃいますか? わたしは、日々届くメールから実感しています。
とある転職サイトへの登録が今でも残っているのですが、そこから届く求人の件数がめっきり減ってしまいました。特に今年の4月を過ぎてからが極端で、すっかり存在を忘れかけたところにメルマガが届いて「あれ? サービス停止したわけじゃなかったんだ」と気づく始末。去年の夏までは、毎日数通~10数通も届いていたのに……。
そんな中での転職活動でしたので、それはもう大変なものでした。書類選考だけで30数社から落とされるなんて初めての経験でしたので、それはそれは落ち込みました。最終的に現職と巡り会えたのはとても幸せで、さらにいえば「ラッキーだった」ということでしょう。
ここ数日、なぜかtwitter上で「退職」「転職」という単語を頻繁に見かけたので、僭越ながらアドバイス的なことを書かせていただくと…
- 転職する理由を明確にすること
→なぜこの不況下に転職するのかを、他人に説明できるようにしておきましょう。そして、自分にもそれを説明できるなら、勇気を持って踏み出しましょう。 - 書類 / 面接で落ちても落ち込まないこと
→企業が求める仕事とあなたのキャリアがマッチしてなかった、というだけの話です。人格否定ではありません。 - 内定をもらってから退職交渉すること
→逆はダメ、絶対。気持ちに余裕がなくなりますし、最悪「ダメだったら転職しない」という選択肢を残しておけなくなります。
■山の神様
当コラムは「Wife Hacks!」である以上、山の神様(=wife)のご意向を無視するわけにはいきません。
我が家の場合は現在共稼ぎ、子供もいません。貯金は笑っちゃうほど少ない(しかも去年外国為替による運用に切り替えたので涙目)ですが、無職期間が1カ月程度であれば、現状の生活を維持したまま転職できそうだ、という見通しがあったので踏み切ることができました。
ですが、今回の転職の場合は「家賃の安いところへの転居もやむなし」と思って臨んでいました。収入には変えられない、自分の中でどうしても譲れない理由があれば、その他のことにはきっと耐えられるんじゃないでしょうか。そして、wifeもきっと理解してくれるんじゃないでしょうか。
10余年前、当時のガールフレンドにこういったことがあります。
「泣くほどイヤなら辞めろ」
我ながらオトコマエなことを言ったなーとかちょっと照れくさいのですが、その後の顛末は大変お粗末なオチになりました。ご興味のある方はわたしのblogをご覧いただければと思います。
それから何年も経って、転職する際に妻が言ってくれたひとことが、わたしに踏み出す勇気をくれました。
「帰宅して『死ねばいい』っていわなくなるのなら、転職してもいいよ」
ああ、あのときの行いがこうして自分に戻ってくるのだな。まさに「情けは人のためならず」なのだな、と勝手に納得しつつ、wifeに感謝するのでした。
■神様がくれた地図
というわけで、わたしが考える「いま転職するなら守るべきこと」をまとめます。
- 他人に転職理由を説明できるようにしておくこと
- 退路を断たないこと
- wifeに納得してもらうこと
悩める皆さん、どうかハッピーな転職ライフを。もしくは、転職しないライフを。