ITエンジニアとして時流に乗って高年収を掴み取り、勝ち逃げ人生謳歌に特化した戦略コラム

導かれし者たち

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タイトルに導かれてこのコラムにたどり着いた方は、きっとドラクエ好きなのでしょう。ご存知、ドラクエ4のサブタイトルが「導かれし者たち」です。ファミコン最後のドラクエシリーズで、今から30年前の1990年に発売されました。ぼくは貯めていたお年玉でドラクエ4を購入し、その他のゲームには一切目もくれず、ひたすらドラクエ4だけを繰り返しクリアしたおかげで、30年経った今でも攻略法の記事なら1、2本書けてしまいます。しかし、さすがにそれをやってしまうとアイティメディアさんに叱られてしまうので、今回はエンジニア視点でファミコン版ドラクエ4について書いてみたいと思います。

ゲーム容量は、たったの0.5メガバイト

ドラクエ4は全編5つのストーリーで成り立っており、それぞれが章仕立てで、各章の主人公が5章で全員出会い、協力して魔王をやっつけるという長編RPGなのですが、ドラクエ4に利用されているゲーム容量が、512キロバイトしかないのです。たったの0.5メガバイトです。ドラクエ3に至っては、さらに半分の256キロバイトしか使っていません。マイクロソフト製品のACCESSを新規で空っぽのDBを生成しただけで330キロバイト消費しますので、ものすごく効率よくチューニングされた技術の結晶だということが理解できます。

テンションが高まる音楽や、ワクワクを演出するグラフィック、期待を裏切らない壮大なストーリーがてんこ盛りですが、それら全てが、たったの0.5メガバイトで表現されているなんて信じられませんでした。しかし随所に、ゲーム容量を節約する工夫が散りばめられています。

例えばファミコン版のドラクエは、勇者の名前にカタカナの入力が出来ませんでした。勇者以外のキャラクターはカタカナ表記なのに、勇者のみカタカナ入力出来ない事に違和感を感じていましたが、その理由もまた、ゲームの容量が原因でした。表現できるカタカナの数を減らして、ゲーム容量を節約していたのです。例えばカタカナの「ウ」「ケ」「ユ」などは、ファミコン版ドラクエ4には出てきません。本来、敵の名前やじゅもんにはカタカナが使用されていますが、これらのカタカナは出現しないように、巧みな工夫がされています。ちなみに、初代ドラクエに至っては、使用頻度の高いカタカナ20文字程度しか表現出来なかったようです。

他にも「り」と「へ」に関しては、ひらがなと併用しています。洞窟から脱出する「リレミト」というじゅもんは「りレミト」と、よく見ると頭文字がひらがな表記になっています。

※スクエア・エニックスさんに叱られるかもしれないので、ここに画像は掲載しませんが、気になる方はGoogle先生に「ファミコン リレミト」とお尋ね下さい。画像検索が良いかも。

また、5章仕立てのストーリーにしたのにもゲーム容量が大きく関わってます。1〜4章までに出てきたマップを、5章で使い回すことで容量の節約に成功しています。あと、ぼく個人の主観ですが、マップを使い回すこの発想は、ゲーム容量だけではなくて、開発工数やテスト工数も削減出来る、非常に気の利いたナイスアイディアだと思います。

算術オーバーフローを利用したカジノ攻略

ドラクエ4を楽しむ上で欠かせないのが、カジノの存在です。ドラクエワールド内で、トランプゲームやスロットなどのミニゲームで遊べるのですが、このカジノの存在が子供心をくすぐってくれました。というのも、カジノで勝ってたくさんのコインを手に入れると、コインの枚数に応じた強い武器が手に入るカラクリです。当時は、本作のゲームよりもカジノにハマって、先に進めなくなった友人もたくさんいました。

そんな中毒性満載のカジノですが、カジノで利用できるコイン1枚を交換するのに、ゲーム内通貨の20ゴールドのお金が必要でした。コイン100枚を手に入れるためには、2000ゴールドものお金がいるので、気軽にコイン交換は出来ず、カジノゲームで勝ってコインを増やすのが基本路線なのですが、そんな高価なコイン838,861枚を、たったの4ゴールドで手に入れる裏技がありました。

この裏技、エンジニア視点見ることで紐解くことが出来ます。購入金額を3バイトで計算されているため、16,777,215ゴールドを超える購入金額は3バイトでは表現出来ずにオーバーフローとなります。このオーバーフローの裏技を使うと、ぐるっと一周回って、たったの4ゴールドで大量のコインをゲットし、あっさりと一番強い武器を手に入れることが出来てしまいます。ゲーム容量に制限があった、ファミコン版ならではの裏技だと思います。しかしこの裏技のおかげで、ぼくはギャンブル依存症になることなく本編を先に進めることが出来ました。

30年前にもあった、AI技術

ここ最近、IT業界を盛り上げているAI技術ですが、じつはドラクエ4にもその技術が採用されています。主人公以外のキャラクターはAIの判断で自動的に戦ってくれます。しかもAIらしく学習機能があるので、戦闘経験を積む度に、相手の弱点を覚えてくれます。また、ボスには絶対に通用しない、一撃必殺のザキ系の呪文を連発するおバカな行動も、やがて学習し自重します。今から30年前にAI技術を取り入れるなんて、さすがドラクエ。先見の明があるとしか思えません。

改めて、先人エンジニアにリスペクト

子供の頃は純粋に、その世界観に吸い込まれていましたが、ITエンジニアになってからドラクエの世界を覗いてみると、そこにはまた違った世界が垣間見えてきます。限られた技術的制限の中、求められた要件を満たす精神は、先輩エンジニアの誇りと意地を見せつけられているような気がしてなりません。彼らとは活躍している時代こそ違いますが、ぼくもエンジニアの端くれ、後世に胸を張れるだけの仕事をしておきたいものです。

提供元:処世術で高年収を勝ち取るITエンジニアの戦略 kachinige.com

ドラクエ4知っている人だけに伝わる、お・ま・け

ご存知、ドラクエ4は圧倒的に女性キャラクターが強いです。ドラクエ4の予言通り、30年後である現在の社会は、多くの女性が活躍しています。我々男性陣は、ブライやトルネコのように馬車を温めるだけの存在になりつつありますが、せっかくなのでおまけの小ネタを一つ紹介します。

女性キャラクターの代表格である、アリーナとマーニャは圧倒的な戦闘能力なので間違いなくレギュラー確定だったと思いますが、ミネアに関しては微妙なポジショニングだったと思います。しかし、全キャラクターレベルを99にしたら、じつはミネアが最強になります。

ドラクエのパラメータはそれぞれ1バイトしか与えられて無いので、各能力最大値が255となっていたわけです。アリーナやマーニャは早々に255に到達し、得意能力が頭打ちになります。しかし、まんべんなく色んな能力がゆっくり伸びるタイプのミネアは、全能力がジワジワと伸び続け、最終的には主人公ですら太刀打ちできない程強くなります。主人公を女性にしておくと、レギュラー全員女性の最強パーティで楽しめますので、自粛中で時間を持て余している方は、ぜひ試してみてください。

Comment(2)

コメント

匿名

ロンダルキアでメガンテしてくる敵がいたのを思い出しました。

勝ち逃げ先生

匿名さん


おぉ、いましたね。見るのも嫌なモンスター、たしかデビルロードですね。ドラクエ4ではなくて、2の話ですが、ロンダルキアへの洞窟はドラクエ史上最強ダンジョンですからね。反対から読んだら「あきるんだろ」をもじったらしいです。あきるどころか、ムキになりましたがね。

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