ファースト・プレイス(シリーズその11)
前回は数か月ぶりに「熱中できるモノ、コト、場所」について触れました。
また間が空いてしまいましたが、続けます。
前回同様、「(オトナが)熱中できるモノ、コト、場所」を「ファースト・プレイス」と表記することとします。
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前回、ファースト・プレイスがいつ見つかるか?について書きましたが、仕事が超忙しいときにファースト・プレイスを見つけてしまったら、通常人間って、生産性が上がるんです。
最終的には。
上げざるを得ないんです。
見つけてしまったらファースト・プレイスへ投資する時間が必要になるんですが、でも仕事をサボるわけにはいかないという状況になります。
なぜなら、仕事をサボったら、クビになったり左遷されたりする確率が高まるわけで、ファースト・プレイスに資金を投入する資金源が断たれてしまうリスクが高まります。
だから、生産性を上げて、成果を出し、資金源を継続して確保しつつ、時間も空けるしか選択肢はなくなるんです。
生産性が上がるということは、ざっくりいうと仕事においてスキルが上がるということですよね。スキルを上げて、だらだら残業していた時間をまんまファースト・プレイスに振り分ければよいだけの話なので、デメリットは何もありません。メリットしかありません。
生産性が上がるわけですから近い将来の収入増の布石にもなります。
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ファースト・プレイスには時間とそして資金も投入しますが、いちばん大きな変化はマインドです。
マインドを「持っていかれる」ということ。
いや... 喜んで差し出すといったほうがいいかも。熱中とはそういうことです。
仕事一辺倒だった人間がそうではなくなるということ。
ファースト・プレイスに熱中しちゃってるわけですから、仕事に対するスタンスはどんどんドライになっていきます。
ところが!仕事に対するスタンスがドライになればなるほど、仕事の生産性はますます上がっていき、成果も出るので周りの評価も上がっていきます。
ドライになる、とは、あたりまえですが仕事をしなくなるということではなくて、限られた時間内では仕事に集中し、それ以外ではすぱっとマインドを切り替えるということです。
そのほうが成果が出るのです。これは体験していただかないとわからないと思います。
これが、あえて大げさな言い方をすれば、日本のビジネスマン、特にホワイトカラーに今までまったく!といってよいほど欠けていた要素なのです。
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そしてこれが家族にも適用できるというのが、人生の面白いところで(苦笑)
家族第一の自称イクメンも、まぁ悪くはないのですが...
うま~くマインドをファースト・プレイスに移行することができれば、自然と家族は「セカンド」になり、家族サービスはドライになっていくのですが、それでもまったく問題ないはずなのです。
つまり、家族に対しても「生産性」という概念を導入可能なのです。関係性がドライになっても、生産性を上げて、やることをやって、結果を出していけばよいのです。
このあたり書き始めると長くなるので(笑)、機会があったらいずれ詳しく触れます。
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では、ファースト・プレイスを見つけられない人はどうすればよいのか?
その場合は引き続き仕事に注力すればよいだけの話です。仕事の生産性を上げて時間を空けて、収入もじわじわと増やし、お金も貯まってきた後に、さて自分の人生はどういう方向性に「向かわせる」べきか?と、じっくり考えればよいです。
そうすればいずれ見つかります。
焦りさえしなければ。
焦ると、お金をヘンな方向に使っちゃうんで、注意!
まぁ、幸せの青い鳥が近くに実は近くにいるように、ファースト・プレイスが結果的に仕事だった、という方もいらっしゃいますし、それはそれで、とても幸福なかたちであると思います。
いずれにせよ今の現場で生産性を上げて突出した存在になってみないと、それは見えてきません。
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ところで、その「熱中できるモノ、コト」は、趣味の域じゃダメです。
つまり、ただの趣味なのであれば「ファースト・プレイス」まで昇華していないということです。
趣味の域で済むぐらいだったら、定年まで細々と続ければいいだけの話で(仕事が主、趣味が従で)。
もう趣味の域を超えてるなこりゃ...と感じられるぐらいじゃないと、ダメです。
自他ともに、です。
感じられるかどうか、なので最終的には定性的な感覚でいいのですが、「実力」はある程度伴っている必要はあるでしょうね。
そうでないと「他」つまり周りが納得しません。
たまにいらっしゃいますよね、「こうみえても趣味の●●はプロ級」みたいな。
そういう方にとっての「●●」は、その方の人生にとってかなり重要なものであり、もはや趣味とは呼べません。
そういった、個人の趣味を超えたものに対して適当な日本語がないのですよね...(私の語彙力に問題があるだけかもしれませんが)
まぁいってみれば「天職の仕事以外」ということでしょう(意味不明w)
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次に、ビジネスとの距離感の話ですが。
ファースト・プレイスは、ビジネスから距離があってもなくてもいいんです。
つまり、あとでビジネスにつながるだろうとか...コネをつくっとこうとか、そういうことを考えない方がいいです。
一切。
「元を取ろう」とかね。
そういった次元の低い話ではなくて、ファースト・プレイスとは、もうどうしようもなく熱中しちゃうもの、なのです。
まぁ実際のところは、熱中した結果としてビジネスにつながったりコネができたり、しちゃうこともありますけどね。
高い確率で。100%ではないですが...
でも、別にビジネスにつながらなくたってぜんぜん構わないんですよ。
そもそもビジネス、もっとはっきりいえばカネ儲けを目的にしちゃいけないということです。
それはちょっと、いや相当「やましい」。
やましい目的で物事に熱中できますかね? そもそも。
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もう少し続けます。