奥深く悩ましく、そして楽しいソフトウェアテストの世界

テストエンジニアになろう(1)

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皆さんこんにちわ、HOLLYです、いかがお過ごしでしょうか。

この年末年始は、24時間営業が当たり前ではなかった時代の静けさを思いだす様相でした。
コンビニは通常営業していますが、
通常店舗では営業時間を短縮したり、例年より休みの長い店も多くありました。

年末に買いだめた食料が年始から徐々になくなり、
最後にはインスタントラーメンしか残っておらず文句を言っていた昭和後期~平成初期。
近所や帰省先で初詣を済ませ、炬燵と蜜柑でテレビの新春特番を観る、そんなお正月。

ステイホームで極力外出を控え、何のイベントもない年末年始にふとノスタルジーに浸っていました。

しかし、いつまでもそうしてはいられません。
心機一転、このコラムも頑張って書いていきます。

テストエンジニアという職種

私がテストエンジニアになった10数年前とは違い、
今はこの職種に多少の認知度が出てきたと感じています。

一般社会ではまだ無名ですが、出向先のメーカーの上層部や開発担当者と話すと、
テストの重要性に一定の理解を示されていることが増えてきたからです。
以前はテストにお金をかけることに対して嫌悪感とまではいかないまでも、
あからさまに疑念を持って接してくるなど、やりにくさ、肩身の狭さが多少なりともあったものです。

この対応の変化は、テストチームの業務内容の変化・進化に伴うものでもあるかと思います。

[Before] テストを作り実行する
[After] テストを通じてソフトウェア品質を測定する

そしてテストの職種の多様化から名称も増えてきました。

テスター、テストオペレータ:テスト実行がメイン
テストエンジニア:テスト活動における計画、設計を含む
QA(Quality Assurance)エンジニア:品質管理、品質保証における活動を含む
SETエンジニア:テスト自動化、QA環境のCI構築などソフトウェア開発のスキルを要する

などなど...

ただ、求人サイトやテストベンダーの募集要項を見ている限り、
名称と業務内容に統一性はなく、テスト業界に興味がある方には足踏みをさせている一因になっているかもしれません。

テストエンジニアはプログラマーを目指している?

とあるサイトを見て噴飯しました。
「プログラマーはテストエンジニアの上位」
「テストエンジニアはプログラマーを目指している」
と書かれていたのです。

私は十数年、テストベンダーにいますが、
「プログラマーを目指している」と公言した人は、2人くらいしか知りませんし、
実際にプログラマーにキャリアチェンジした人も数人レベルでしか把握していません。

それより何より、10年以上テストエンジニアとしてテストだけでなく、
時にはコードを書き、コードを解析してきた自分は「プログラマーを目指している下位職種の人間」なのでしょうか。

違います。
私は最初からテストエンジニアになるために業界に入りましたし、
プログラマーを目指したこともありません。

プログラマーはテストエンジニアの上位職種、ではありません。
私が見たのは、テストエンジニア=デバッガーと決めつけている偏った記事でした。

テストエンジニアにおける"エンジニア"と、プログラマーの"エンジニア"は異なるものです。

・テストエンジニア ソフトウェア品質を測るためのテストを作る行為
・プログラマー 要求を満たす仕様を実装していく行為

もちろん相互のキャリアチェンジにはメリットもありますが、
上位-下位の関係ではない、ということを主張しておきます。

次回も引き続きこのテーマでお話したいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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