50歳のハローワーク
なんか、50歳になりました。
50年って半世紀じゃないですか。めっちゃ大げさな感じしますよね。高校生の頃、50歳って言ったら大人を通り越しておばあちゃんくらいのイメージありましたが(実際、孫持ちでもおかしくない年だし)、いざ自分がなってみると、中身が高校生の頃からまったく変わってなくて愕然とします。
昨年は足の調子を悪くしまして、12年ぶり5回目の手術を受けたため、入院とリハビリで3ヶ月間、プログラマをお休みしてました。
なんでそんなに手術をやっているのか、というお話は『自分の稼ぎで喰っている』というコラムに書いたので、気になる方は読んでみるといいと思うよ!(←ダイレクトマーケティング)
こんな不安定材料を抱え込んでるのに、正社員はどうも向いてない、とか言ってフリーランスになっちゃったわたしってどうなんだろ、と自分でも思います。何も言われないけど、親とか友人たちに結構、心配かけちゃってるかもしれないな、とちょっと反省してますけど、後悔はしてないです。
休業していた3ヶ月の間、入院していた期間以外は、リハビリと散歩(これもリハビリの一環ですが)とアニメとマンガと小説の日々を過ごしていたんですが、本当に幸せな日々でした。アニメとマンガと小説だけで、まったく退屈せず何ヶ月も過ごせる自分を再確認しました。コードとか1行も書かなかったし(←ダメプログラマ)。
それでも、足の調子がよくなってきたら、さすがに仕事をしないわけにはいきません。お金を稼がないといろいろとまずいことになるのです。
そんなわけで、次の仕事を探すことになったんですが、手始めに入院前までお仕事をいただいていた会社さんに「そろそろ働こうと思うんですけど、お仕事ありますか?」と打診したところ、「じゃあ、戻ってきて」と言っていただけたので、就活は1日で終了しました。
お仕事をいただけるって、本当にありがたいことですね!
そんなわけで、3ヶ月のブランクを経て、プログラマに戻りました。アニメとマンガと小説の日々は最高に幸せでしたが、プログラマに戻ってみれば「プログラミングやっぱり楽しい!」とテンションあがるわけです。がしがしコードを書いて、定時で帰って、のんびりお風呂入って、しっかり睡眠を取るという、なかなかに楽しくて落ち着いた日々です。
それでふと思ったんです。プログラマという職業を選んでいなかったら、今、こんなに穏やかに日々を過ごせていたのかなあ、と。
で、いろいろと考えてみたんですけど、どうにもプログラマ以外の自分が想像できませんでした。この年までプログラマしかやってこなかったから、もはや他の選択肢が想像できなくなっているのかもしれません。
でも、今、プログラマの自分しか想像できないのなら、プログラマになってよかったのだろう、と思います。
プログラマという仕事はステキです。足が悪かろうが、年を食おうが、それなりの能力を示せば、それなりの道を探せるだけの、多様性があるのです。それなりの厳しさはありますし、誰にでも歩ける道ではないと思うので、誰にとってもステキというわけにはいかないでしょうが。
そう考えると、当時マイナーだったプログラマという職業を選択した高校3年生のわたしって先見の明があったなあ、と感心します。「プログラマ? 何それおいしいの?」状態だったのに、プログラマになると決断した度胸はなかなかのものです。自画自賛です。
そして、プログラマという仕事を好きになるまで、プログラマを続けてくれた以前のわたしはなかなかにがんばったよなあ、と感心します。プログラミングがわけわからなすぎで涙目な状態を持ちこたえた根性はなかなかのものです。自画自賛です。
自画自賛ばっかりじゃね~か、とお思いでしょうが、自画自賛と『週刊少年ジャンプ』を心の糧に生きているので、そっとしておいてあげてください。
そんなこんなで、50歳になってもまだプログラマやってます。
未来のわたしが「50歳の時の自分はよくやってくれた」と自画自賛できるように、がんばって働いています。
そこそこ元気で、それなりに幸せです。
コメント
通りすがり
初めまして。
事業会社でIT部門を統括してるものです。
今のご時世、あなたの様な職人肌のプログラマは大変貴重だと思います。
私も外注に出す際、大手企業などではなくフリーランス集団なふぉにお願いする事も実はあります。
その方がよっぽど中身があって重宝もするからです。
お体に気をつけて頑張って欲しいと思います。
仲澤@失業者
おぉっ、"うぇるかむ50代"ですね。
1.自画自賛はそれとわかって大人がやる分には何の問題もありません。
ガキ同然の若者が本気でやったら彼のために殴ってあげましょう。
2.50代の自分はそれほどがんばれないようです(過去形になりそう)。
30代の自分はそれほど苦にしませんでしたが、今思えば褒められるかも。
ということで、まもなく還暦、
でもC++、Java、Objective-C、Swiftで現役(~自画自賛)、
老人プログラマの仲澤でした。
通りすがり
ちょっと休養後から活動再開までの部分がよくわからなかったのですが、
「定時で帰って」という文からフリーランスを辞めて「入院前までお仕事をいただいていた会社さん」に雇用されたということでしょうか?
ワワっと
30代後半、40代がチラホラ見えてきてプログラマではなく次の生き方を考えないとと思っていた矢先にこの記事を見た。
定年までプログラマを続けれるか続けられないか、という視点でばかり考えていたがどうやら彼女は違うらしい。
プログラマ継続の希望を与えてくれたこの記事にまずは感謝。
しかしながらなぜだろう、嫉妬に似た感じの感情も心のどこかに芽生えてしまった。彼女が羨ましい。
わたしも彼女と同じく週刊ジャンプの愛読者だったが高校と同時に卒業してしまった。
プログラマだけは卒業したくないものだ。
ひでみ
こんばんわです。ひでみです。
通りすがりさん。
> 今のご時世、あなたの様な職人肌のプログラマは大変貴重だと思います。
職人肌のプログラマが貴重というよりは、様々な要因でプログラマのままでい続けることがむずかしいので、結果として、年季の入ったプログラマの数が少ない、というイメージですね。
でも、状況は少しずつ変わってきていると感じています。
ずっとプログラマでいたいと思った方たちが、そのルートを選択しやすい環境が増えることを願っています。
仲澤@失業者さん
50代仲間に加わりました! よろしくお願いします!
今の私は大体Java、たまにSQLとC#という感じですね。
通りすがりさん
珍しく「通りすがり」さんが多い。
えっと、私はあいかわらずフリーランスです。
「定時」といっても就業規則で定められた時刻ではなく、今、お仕事をいただいている会社さんとの約束のうちで決めた時刻、ということになりますかね。
フレックスタイム的な働き方も可能ですが、私は毎日、同じスケジュールで動くのが好きな人なので、ほぼ毎日、同じ時刻に仕事を終えて帰宅します、という意味で「定時」です。
ワワっとさん
人様の人生にかかわる判断に介入するとかコワイことする気はありませんが、「みんなそう言ってる」で判断するとだいたい失敗します、という経験則はお伝えしたいと思います。
通りすがり
もう31年間、プログラマをしている物です。私は18歳で就職し、21歳からフリーランスとして働いています。この年になるとプログラマ以外の仕事は想像できませんよね。
若い時のようにガツガツ書けなくなって来ましたが、お互い頑張っていきましょう。