2010年のスキル傾向は「Transferrable Skill」
こんにちは。CompTIA日本支局の吉村です。
年に一度のコラムになりまして大変申し訳ございません。
今年も、昨年同様、2010年のスキル傾向の洗い出しをしていましたので、ぜひこちらをご紹介させていただこうと思っています。
2010年も、引き続き、あまり景気の良いお話が聞こえてこない1年となってしまいました。そんな中で、CompTIAでお会いしているお客さまからよくおうかがいしたキーワードは「応用力」でした。
CompTIA認定資格を取得している方の約80%は、企業ユーザーの方です。そのため、当局でお会いする方々も、企業での人材育成を担当されている部門の方が中心となります。
そのような担当者の方々から、今年のような景気のあまり良くない時に関しては、あまり特化したスキルを身に付けて「スペシャリスト」となるよりも、どのようなお客さまのニーズに対しても対応できるような人材「ゼネラリスト」を育成することに力を入れています、といったお話をよくおうかがいしました。
もちろん、「スペシャリスト」の方々が必要ないと言っているわけではなく、「スペシャリスト」かつ「ゼネラリスト」の二面性を持てる人材が、理想のようです。
例えば、今までお客さまのところに常駐をして開発案件を担当していたエンジニアは、開発のためのスキル育成が中心だったかと思います。しかしながら、お客さま先の環境には、きっとネットワークやセキュリティなどのIT環境に関連したような改善案件が、たくさん転がっている可能性があります。これらの改善案件=ビジネスチャンスを、きちんと拾える人材というのが、今年の人材育成の目指す形だったかと思われます。
CompTIA認定資格の新しいキーワードは、「Transferrable Skill=他分野に応用の効くスキルを育成する」です。CompTIA認定資格により、まずはスキルのインフラを作り、その上に「スペシャリスト」分野のスキルを育成していただくということが可能です。
今年のような景気の低迷していた時期では、まずはインフラの見直しからと思われた企業も多く、例年に増し、たくさんの企業の皆さまにご活用いただきました。
そして、景気に左右されないスキルとして、インフラを固めるという意味では、来年も引き続きたくさんの企業にご活用いただく予定です。
ぜひ、来年も引き続き、たくさんのご案内をさせていただければと思っております。今年最後の更新になるかと思います。
皆さま、よいお年をお迎えくださいませ。