バーテンダーとキャリアコンサルタントって、こんなに似ているんです

転職活動

» 2009/09/10

　突然ですが、Barにお酒を飲みに行ったことはありますか？

　「行ってはみたいけど、お酒に詳しくないので何を頼んでいいのかわからない」。

　こんな理由で気後れしてしまっている方は多いのではないでしょうか。Barの多くはきちんとしたメニューは用意していなかったり、最小限のメニューしか書いていなかったりといった感じです。

　これでは確かに、お酒に詳しくないと注文さえできませんね。

　「注文もできないような素人は場違いだ！」といった印象を受けてしまうのだと思います。

　しかし本当にBarという場所は、素人をよせつけない「偉そうな場」なのでしょうか。Barにメニューが置いていない本当の理由は、お客さんとのコミュニケーションを大切にしたいという思いからなのだそうです。

　メニューがあれば、確かにその中から選ぶという意味では便利です。しかしそれではメニューの情報の範囲から出ることは決してありません。今ある知識からの「選択」で完結してしまうので、新しい「発見」は生まれないのです。

　お客さんとのコミュニケーションの中から「最高の一杯」を提供したいという想い、そういった理由で、Barにはメニューが置いていないのです。

　こんな話を聞いたとき、バーテンダーとキャリアコンサルタントの仕事って「本質の部分」が似ている職種なんだなぁと思いました。

　転職を考えた際、今ある知識の中から転職先を「選択」するのであれば、インターネットを調べてみれば、たくさんの情報が掲載されています。情報が溢れる中で、なぜ転職希望者はキャリアコンサルタントと会っていただけるのか、それはコミュニケーションの中から、新たな「発見」を期待されているからだと思います。

　転職を考えられている方の表面的な希望や経験をマッチングさせるのではなく、お互いのコミュニケーションから生まれる相乗効果で新たな「発見」を生み出していく、そんなキャリアコンサルタントでありたいと、わたしは常に思っています。

　それ以来、大好きなBarに訪れた際には、バーテンダーさんのサービスを体感しながら、自分が提供しているサービスに対する新たなヒントをいただいております。勝手に「ライバル」だと思いながら……。

　お酒は好きなのだけれど、気後れしてしまいBarに行くことができなかったという方、これを機会にぜひBarに足を運んでみてください。

　きっとお気に入りのバーテンダーさんに出会えると思います。そして、もし転職をお考えの場面になったら……。そんな時は、ぜひキャリアコンサルタントの存在を思い出して欲しいですね。

　次回のコラムでは、誰もが簡単にできるBarでの注文の仕方と、転職相談の際に注意してほしいこととの共通点の話を書いてみたいと思います。