「アイツは敵女」にならないための、サンプル3例
前回「悪女の仕事術」という本の紹介で終わりましたので、「悪女」をキーワードに「悪い意味で女子」なエンジニアのお話をします。というのも、ここ数週間程で、「あ~、過去にもこういう人がいたな~」という、反面教師になるパターンの女子に何人かお会いしたので、ここで1つまとめてみようかと思いまして……。まぁ、エンジニアに限らずな話になるかもしれませんが、少しお付き合いください。
■ヒステリックな女子エンジニア
たぶん、仕事終わりに予定があったんでしょうねぇ~……。業務終了間近に飛び込んできた緊急対応。運用を行っていると、確実にそういう目にあいます。それも、けっこう頻繁にあります。これは、わたしの隣に座っていた先輩女子エンジニアのお話です。
当時のわたしは、新人2年目エンジニア。半人月は別チーム人員として、残りの半人月はその先輩女子エンジニアのヘルプ人員としてカウントされていました。
ある日の夕方、業務終了間際に電話が飛び込んできました。
「これは来るな~……」と思っていたら案の定、電話を切るときに電話機が壊れるんじゃないかと思うぐらいに受話器を叩きつけて通話終了……。
けっこう日常茶飯事だったので、わたしは「地雷踏んだなぁ~○○さん(電話の相手)」と思うぐらいになっていたわけなのですが、最初は強烈にビビりましたよ。そもそも職場の空気が凍りますからね、そんなことしたら。周りに悪影響というか。慣れている人は「また始まった」程度で流せるかもしれませんが、職場にはいろんな人がいます。慣れてない人にとっては「何ですか、あの人は」ということになります。
きっとね、デートとかの約束があったんだと思うんですよ(てゆーか実際8割そうでした)。わかります、思いっきり遅刻するし、せっかくの時間がぁっ!!! ってなる気持ちは。
でも、何も彼女1人が背負い込む仕事ではないわけです。わたしというヘルプ人員がいるのですから、彼女1人が全部やらずとも、ポイントさえ絞って確認し、自分じゃなくてもできる部分は「人に振る」ということをすればいいわけで、そうすればデートに2時間以上も遅刻することもなく(少し遅刻はあるでしょうが)、やるべきことだけやってデートも楽しめるわけなのです。
なのに、彼女は「全部自分1人でやらなければならないから」と頑なに1人でこなし、翌朝もストレス満載ご機嫌斜めのまま……。
その後も似たような状況が起きる度に、わたしが何度か横から「それならわたしがやっておきましょうか?」とヘルプを出しても、「いい。これはわたしがやるから」というありさま。
何が彼女をそこまで頑なにさせたのか、当時はわかりませんでしたが……。
いま思えばなんとなく、
●当時、女性に任されている仕事はルーチンワークが多かった
●当時、ルーチンワークについては担当は1人でいいという考えがそのチームにはあった
という背景が、彼女を意固地にさせてしまったのかもしれません。
彼女が出産による退職後、わたしがメイン担当になったため、その考えはすっ飛ばさせましたけど(笑)。
ちょっとした『改善』で変わったかもしれないことも、その担当の人が醸し出す雰囲気で改善できない、特に女性エンジニアに対して男性上司もどう接すればいいか探り探りだったりすると、そういった『改善』が早くに実施されないなんていうこともあり、悪影響です。
■プライベートを仕事に持ち込む女子エンジニア
過去に勤めていた会社で、美人で有名(むしろ美人であることが周知の事実なので彼女自身もそれを自負している)なエンジニアがいました。
美人なので笑顔もステキだし、雰囲気もさぞかしステキなんだろう……と、ぽわ~んと妄想をしていたのですが、いざ巡り合わせでチームが同じになり席が近くになって驚き。
『なんですか。これで美人ですか』
とわたしは何度も言いたくなりました。女子としてわたしはお世辞にも彼女を美人だとは言いたくありません。もちろん、見た目は美人でしたよ、スレンダーでしたし顔も小さいしねぇ~。男性社員の目の保養になりそうな美人ですが……。
時々、朝からかなりなご機嫌斜めで出社してきます。何があったのか詳しくは知りませんが、聞くところによると「そんなこと?」みたいな内容でご機嫌斜めなようなのです。
- 朝、隣に座ったオヤジが居眠りをして、もたれてきた
- 通勤途中でオッサンがじろじろ見た(見ただけで痴漢扱いだったようです)
- 夜、彼と喧嘩したらしい
など、朝出勤時から機嫌が悪いのは100%プライベートで癪に触ったことが原因なのです。
周りはたまったものではないですよね。
何が理由なのかわからないけど、何か怒っているらしい。ものを頼もうにも「何ですか」的な目付きをして応対をする。
見た目が少しキツい感じの美人さんだったので、冗談ぽく「何怒ってるんですか~?」と周りが茶化すゆとりすらない。
これは周りがどうこうするわけにはいかないのですが、人のフリ見て我がフリ直せ、です。
●つまらないことで怒ってしまっていないか
●周りに八つ当たりしていないか
●自分が醸し出している雰囲気が周りに遠慮を起こさせていないか
そんなつもりはなくても……という部分は、ひょっとしたらあるかもしれません。
女性はどちらかというと感情の生き物だとわたしは思うので、こういうことは注意を払い過ぎてもいいぐらいかなと思います。
■「自分がルール」道を進むために横槍を敵とする女子エンジニア
これもわたしの身の回りにいた人の話です。
前述の2人とは違って少し年齢も上の方。かつ、取りまとめ的役割を担うような職務の方のお話。
取りまとめをする人なのでもちろんルールがあってしかるべき。それを作ってメンバーを牽引してくれるのは大いに良いことなのですが。
それがたまに自分ルールになっていて、かつそれを押し付ける癖がある場合、これは結構厄介です。
≪パターン1≫
「このように(わたしが)決めたのだから守ってくれないと困りますッ!」
経緯を教えてというと……「それを知ってどうするんですかッ!」
端から話し合うとか協議し合うとかいうことをまったく受け付けないんですね。自分ルール=天下のようにちょっと勘違いしているというか、最初の例の女性エンジニアではないですが、自分に任されたものは全部自分1人でやらなければならないと思い込んでいるのです。
責任感が強い、というのはよくわかります。そして女性は特にIT系のように男性が多い世界の中でリーダー格になるとより一層責任感を果たそうとして、自分の周りに鉄壁を作りその上に立とうとする気がします。だから彼女もそうだったのかもしれませんが……。
逆にここまでされてしまうと、鉄壁が強烈過ぎて味方も寄ってこなくなるんですよね。
と書いているわたしも、それこそ若い入社3年目とか4年目のころはそんな感じだったんだろうな~、と。今思えば頑張りすぎていたような気がしています。
反面教師に出会うと人というのは学習できるもので。目の当たりにしたときに「はっ」と気づかされ、今はほんの少しかもしれませんが「正しい女性らしさ」で対応できている……んじゃないかな……と思います……。
≪パターン2≫
「これだとダメです。わたしだったらこうするので、こうしてください」
最初のうちは我慢できますが、これが続くと「だったら全部自分でやれば?」と言いたくなってくるわけです。
加えて、「わたしだったらこうする」と言ってくるのはよいのですが、こちらが提示した内容について、何がダメなのかまったく指摘がない。なので何がダメなのかわからない。
タチが悪い場合、「これをこのようにやってください」的指示のみ理由なし依頼が飛んでくると、振られたほうは、「なぜ自分がこれをやらなければいけないのか?」ということすらわからなくなってくるわけです。
挙句に「なんでできないの?」と言いはじめる始末……。わたしが直接いわれたわけではないですが、この一言は正直いってはいけない一言です。自分の思い通りにならないからって人のせいかよ、と思われかねません。
いま思えば、当時はよくこれでモチベーションが保てたな~という感じです。がむしゃらだったからかもしれませんが……。
以上、女性にありがちな、女性特有の性格が出てしまっている場合の、ちょっと極端な3人の女性エンジニアのお話でした。
女性エンジニアのみなさん、ここを読んでおられる中にはこのような人はいらっしゃらないと思いますが、今一度自分の行動を見直してみる1つのきっかけにしてみてはいかがでしょうか?(^-^)
コメント
SARA
おはようございます。
こういう職場のあるあるネタ好きです。
私はコラムのタイトルどおり紅一点なので
女性の先輩と接する機会が皆無なのですが
エンジニアにかかわらずいますよね・・・
こういう人・・・。
エネルギーもってかれて疲れるので
なるべくかかわらないようにしてます。
そろそろ中堅なので自分が後輩君たちに
プレッシャーを与えないようにしたいものです。
▼SARAさん
エンジニアに関わらず女性社員でこういう人たまにいますからね(^^;)
関わらなくて済むなら一番いいんですが、関わらざるを得ない場合もあって、そのときが一番悩みどころです…。
でも反面教師として自分のことも振り返りたいと思います、ほんと。