猫でもわかる本、サルでもわかる本、で満足してはいけない!
「ポインタは難しいニャー」
■エンジニアは仕事が変わったらまた勉強だ
私は最近担当する仕事が変わった。新しい仕事ではC言語を毎日読むことになる。最近私はC言語もどきのテストスクリプトを使うことはあっても、純粋なC言語は使っていなかった。昔はC言語をバリバリ(いや、パリパリくらいか?)使っていたもののもう十年以上前の話だ。復習しておかなくては。
C言語と言えば「ポインタ」が肝。ポインタさえ押さえておけばあとはなんとかなるだろう。そこでポインタの本を探しに行った。
■動物村の本屋さん?
本屋のに行って本を眺めると、「猫でもわかるC言語」「サルでもわかる~」「犬でもわかる~」「ウサギでもわかる~」と動物ものの技術書がたくさん。あれ、ここは動物向けの本屋さんだっけ?と思ったくらいだ。
こういった動物シリーズってどうなんだろう?
■サルレベルのエンジニア?
私の職場の机の中には、普段あまり使わない言語や技術の初歩的な本が何冊か眠っている。PerlとかUnixのシェルとかWindows のコマンドプロンプトとか、たまに使うときに、あそこに書いてあったなと見たりする。ネットで探すより手っ取り早い。
そんなときに、「基礎編」とか「入門」ならまだいいものの、「サルでもわかる~」とか「猫でもわかる~」とかいう本を広げていたのではカッコがつかない。特に客先では。客先ではできるエンジニアということになっているのだから。
客先常駐のエンジニアが「サルでもわかる~」本を見ていたら単価を猿レベルに下げられたということもあるとかないとか(笑)。
それに「サルでもわかる~」を読んでも分からなかったら、お前はサル未満だと作者に思われていることになる。失礼な話だ。だから「動物でもわかる」シリーズは私は買う気にならない。
■書籍をそろえればこれで完璧!?
私はポインタの専門書を3冊ほど入手した。よしこれで完璧だ。
えっ、完璧?
技術の勉強や資格試験の勉強をするとき、私は書籍などを準備した時点でやった気になって満足してしまうことが多い。まだ勉強を始めていないのに。あなたもそういうことはないだろうか? ここは注意したいところだ。
気を取り直して本を読み始めた。そのうちの1冊「C言語ポインタ完全制覇」(前橋和弥著)は内容は高度だが読み物としても面白い。随所でC言語のいい加減さを指摘している。100ページ以上読み進んだところで「ごめんなさい、ここまでの内容はかなりウソです」とも書かれている。こういう遊び心は私も見習いたい。
■動物人気にあやかって
話を動物本に戻そう。私は買わなかったが「動物でもわかる」シリーズはそれなりに売れているようだ。テレビでもネットでも、動物を出しておけばある程度の視聴率が取れるとも言われている。今は猫ブームだし、やはり動物人気はすごいのか。
このエンジニアライフのサイトは来月にリニューアルされることになっている。この機会にコラムのタイトルを変えてみようかな。「猫でもわかるIT 技術の日常生活への活かしかた」とか。
あべっかんでした。
コメント
仲澤@失業者
C言語ですか。C++で書いていると二度とやりたくない言語ですね(笑)。
話変わって、~でも、できるシリーズ考えてみました。
Siriでもわかる、APL
Pepperでもできる、Modula2
りんなでも書ける、Ada
>仲澤さん
コメントありがとうございます。
「Pepperでもできる」って言っても、そもそもITに関しては人間よりもレベルが上なのでは?(笑)
動物よりも、おバカキャラの芸人を表紙にして「○○でもできる~」にした方が売れそうな気もします。