秋が来たのに「あきのこない」話
「涼しくなったなぁ」
秋が来たのに、ひねくれて「あきのこない」話を書いてみる。
■飽きのこないデザイン
シックなデザインのモノが、「飽きのこない」と形容されることがある。「飽きのこない」の本来の意味は、「どれほど楽しんでも飽きることがないさま」 だそうだ。そこ言葉のとおり、趣のあるデザインでいつまでも楽しいのならならいいだろう。onoTさんが愛用していたタグ・ホイヤーの時計 はきっとそんなデザインだったのだろう。
■飽きのこないデザインには飽きた!
私は「飽きのこない」デザイン、と宣伝しているモノは嫌いだ。それは、一度もワクワクしない面白くもないデザインを 「飽きのこない」と言って宣伝していることが多いからだ。ユニークなデザインにすることを放棄して、誰からも嫌われることのない無難なものにしているだけだ。最初っから飽きているからそれ以上飽きないだけだ。
それだったら、ユニークなデザインや色で、少なくても飽きるまではワクワクして楽しめる方がいい。そもそも好き嫌いが分かれるデザインであっても自分が気に入ったものならそう簡単には飽きないと思う。時計でもスマートフォンでも身の回りの小物でも。
■嫌われろ、敵を作れ!
最初は尖った個性的なデザインであっても、社内で上層部のチェックが入ると無難なつまらないモノになってしまう。私が昔勤めていたメーカーではそうだった。
嫌われることを恐れずに思い切ったことをやらないと、個性的ないいデザインは生まれない。誰にも嫌われないように無難に作ったデザインは魅力がない。逆に言えば、魅力的なデザインは誰かには嫌われているものだ。尖った魅力のある有名人にはアンチファンがいるのと同じように。
スマートフォンでもパソコンでも家電でも、ユーザが必要な機能はもうだいたい出そろっている。少なくても私にはもう十分だ。これからは無難なデザインではなくて、嫌われるデザイン、好き嫌いが二分するようなデザインに新たな価値がついてくるのではないだろうか。
無難なことしかコラムに書いていない私が言っても説得力がないかもしれないが(^_^;)。
abekkanでした。