Excel方眼紙でいこう!
▪️Excel方眼紙って便利だよね!
バッドノウハウとして名高いExcel方眼紙。否定する人は多いが一つ言えることがある。単純に使ってる人は多いということだ。使っている人が多いということは、それなりに利点があるからだ。ここは忘れてはいけない。
Excel方眼紙の利点。それは、ITに全く疎い年配の方から小学生まで、直感的にドキュメントが作れることだ。ITソリューションというのは、「誰にでも分かりやすく、便利、使いやすい」がモットーだ。そう考えると、Excel方眼紙はまさに究極のITソリューションではないだろうか。
▪️Excel方眼紙の活用用途
例えば、アイディアがふと浮かんだ時、直感的に記録に残せるというのは重要だ。直感的に記録を残せる究極のツールは、やはり物理的なメモ帳、ノートだと思う。Excel方眼紙には、このメモ帳、ノート的な便利さがある。
Webインターフェイスを直感的にスケッチしたい時、ちょっとしたツリー構造で考えを整理したい時、こんな直感をすぐに形できるメソッド。それがExcel方眼紙ではないだろうか。実際、これをWordやPowerpointでやろうとしたらちょっと苦労する。
▪️これを読んで「ハァ?」と思ったExcel方眼紙反対派の方へ
Excel方眼紙はバッドノウハウだ。本来の使い方からかけ離れているので、ソフトウェアの性能が発揮できなくなるからだ。しかし、否定するにしても、利点は知っておくべきだと思う。単に短所だけリストアップして「バッドノウハウだ!」と否定するのは賢くない。長所と短所の両方をリストアップして、状況に応じて判断すべきだ。
そもそも、そんな一方的な否定のしかたでは軋轢を生むだけだ。アイディアとしてなら、Excel方眼紙はアリだと思う。事実、下書きとかメモには便利だと思う。私は使わないが、便利だと感じる人はいる。Excel方眼紙の最大の問題は、この方法で納品物を作成することだ。これはお客さんへの最終提出物にメモ書き渡すようなものだ。
物理的なメモ帳は便利だ。だからと言って、お客さんに渡す契約書をメモ帳に書いて渡すだろうか?Excel方眼紙の問題は、メソッドではなく使いどころだ。下書き、メモにはかなり良いメソッドだと思う。ただし、あくまでITに精通していない人向けの補助輪的なメソッドとしてだが。
▪️元をたどれば自業自得
先にも書いたが、ITソリューションの最大の謳い文句は「誰にでも分かりやすく、便利、使いやすい」だ。この考え方を一般に浸透させたのはIT業界だ。そう考えると、大手SIerでもExcel方眼紙を使っているのに納得がいく。
広める方が率先したのだ。Excel方眼紙が一般的なメソッドになっても不思議はない。そして、「誰にでも分かりやすく、便利、使いやすい」ばかり追求したので、その先のメソッドが無い。Excel方眼紙を禁止したところで、それに代わるメソッドを提案できる人がどれだけいるだろうか?
代わりになるものが提案できなければ、Excel方眼紙が使われ続けるだろう。文句は言えまい。あと、IT業界のドキュメントの作成に対する姿勢もいい加減だと思う。Excel方眼紙で書いた下書きを、適当に体裁を整えて納品している。IT業界でそんなことが平気で行われているのだ。一般的にそういうものだと思われても仕方がない。
ソリューション提供している方がここまでいい加減なのだ。ITが活用されなくても文句は言えない。Excel方眼紙を叩いてる暇があったら、大いに反省すべきではないだろうか。
コメント
harikofu
開発者の立場だけを考えれば、Excel方眼紙が良くないのは分かりますが、実際にExcel以外の形式で送られてきて、「そのファイルを開くのに、専用のソフトを用意して下さい」とか言われても迷惑だったりします。
そのソフトがマイナーなもので数年後に開発中止、新しいOSでは開けないなんてことが頻発するのが目に見えてませんか?
じゃぁ、PDFみたいなの良いのかっていうと、今度は編集に難があるのでやっぱりダメ。
結局、どの企業でもまず間違いなく使っているExcelに落ち着くんですよね。
Anubis
> harikofu さん
> そのソフトがマイナーなもので数年後に開発中止、・・・
私も同じ意見です。
ソフトに解決策を求めるのでなく、業務フローに解決策を求めるべきか。
とも思います。ここら辺は別のコラムにてテーマとして取り上げてみようと思います。
ksiroi
僕は割とExcel方眼紙を許容する派なのですが、最近はいろいろな代替ツールが出てきているようにも思います。
機能を絞ってターゲットを明確にしたサービスなので「ここはこれ、それはこれ」と切り分けがしやすくなった感。
難点を挙げるならば、類似サービスがきのこたけのこ状態ですので
「これが一番いいよ!」とは明言しづらいですが…。
あ、もちろん、たけのこ史上主義ですよ。ええ。
というわけなので、「代わりになるものが提案できなければ」という状況ではなくなってきている気はします。
少なくとも5年後にはExcel方眼紙は「ほぼ」無くなっているのではないかと推測します。
excel
下書き、メモぐらいならテキストエディタで十分だと思いますが…
あと方眼紙じゃなくても、メモぐらいならノーマルのExcelでも書けるんじゃないでしょうか。
Anubis
>ksiroi さん
> たけのこ史上主義ですよ。ええ。
私はキノコ至上主義です。
・・・それは置いといて、代替ツールがあまり思い浮かばない。
ある程度の柔軟な人たちなら、何らかのツールに乗り換えるが、
某大手SIerなんて、Excel方眼紙が定型フォーマットになってしまっている。
どうもそういう人相手に仕事することが多いので、
Excel方眼紙はしぶとく生き残ると思ように感じてしまう。
代替ツールを上手く活用している現場というのを見てみたい。
> excel さん
>下書き、メモぐらいならテキストエディタで十分だと思いますが…
私も同感ですが、なんでもかんでもExcelでやる人っているんですよね。
それがベストだと思い込んでいるので、放っておいてる。
> あと方眼紙じゃなくても、メモぐらいならノーマルのExcelでも書けるんじゃないでしょうか。
私もそう思うが、律儀にマス目を整える人は一定数いる。特に年配の方々。
反対派
Excel方眼紙を絵を書くのに使うのは良いけど、帳票に使わないでほしい。
要するに、文書の体裁を整えるためのレイアウト合わせにExcel方眼紙を使うのは、反対。
「表計算ソフト」としてExcelを使う場合には、百害あって一利なし。
この項に沿って考えると、お絵かきメモと正式な文書の違いを、印刷した後の体裁としかとらえられないことが本質的な問題だと思うけど、ITリテラシー云々をするなら、普通の人が印刷後の見た目でとらえるのは間違ってないんじゃない?
「表計算ソフト」は、入力されたものをデータとして扱うためのソフトで、見た目の体裁は二の次。
データを扱いたいのか、見た目を整えたいのか。
素人がそういう視点を持てないのはしょうがないけど、ITのプロを自称しててもそんなもんだよね。
代替案?
最初に書いた通り、中身のデータを利用するための資料ではExcel方眼紙は使わない。
判断は、その人のITリテラシーに依存。
1マス1字ずつきれいに埋めるのが価値を生むと思っている人は、そのままでいいんじゃないかな。
h
反対派さん
Excel方眼紙を使うのはデータとして扱い、かつ帳票として扱いたいから使うので
>データを扱いたいのか、見た目を整えたいのか。
は当てはまらないと思いますよ。
私はExcel方眼紙賛成派なのですが
・誰でも開けるし誰でも直せる
が一番の利点と考えています。
つまりITリテラシー云々以前の相手とのやり取りに使用可能だからいいと考えています。
「そんな奴にPC使わせるな」という意見もあるのですが現実的ではないですよね…
Anubis
> 皆様
返答が長くなりそうなので、続編っぽいの書きます。
EXCELER
EXCEL方眼紙について、問題点と言えば一つしか思い浮かばない。印刷した時に文字が画面通りに印刷されない。この一点につきると考える。
編集がしにくい、メンテが大変と言うのを感じたことはないな。そういう人はEXCELの基本機能を理解していないとかじゃないかな。
ちょうど、なんらかのプログラムを「可読性が低い」と批判する人が実はその言語の基礎を理解していないだけだったりするのと同じで。
Anubis
> EXCELER さん
一枚物ならおっしゃる通りです。
批判する人の大半は、長編ドキュメントを書く時に起こる不具合を根拠に批判します。
しかし、
> 印刷した時に文字が画面通りに印刷されない。この一点につきると考える。
これは致命的だと思う。
EXCELER
長編ドキュメントをEXCELで作る人っているんですか?それは驚きだ。
SEがよく作るシート別にサーバ、ネットワーク、F/W、IPアドレス一覧みたいな仕様書ではなくて??
それはさすがに見たことがないな。小説みたいなものとか、20ページとかの連続文の報告書をEXCELで作るのですか?
目次・報告・グラフみたいにセグメント別に文章を書くスタイルならEXCELで長文も問題ないとは思いますが。改ページプレビューやセルの結合でワープロソフトのように使えるかと思います。
Anubis
> EXCELER さん
> 長編ドキュメントをEXCELで作る人っているんですか?それは驚きだ。
大手SIerでよくやってます。
> SEがよく作るシート別にサーバ、ネットワーク、F/W、IPアドレス一覧みたいな仕様書ではなくて??
そういう表もあまり作らないですね。
「⚪︎⚪︎設計書」という形で納品するので、情報は一通り網羅されている。
だが、目次やレイアウトが崩壊しているし、情報が分散して使い物にならない。
> 小説みたいなものとか、20ページとかの連続文の報告書をEXCELで作るのですか?
まず、文章を書く能力が無いので小説みたいなものは書けない。
内容の大半は箇条書きです。
題名には「⚪︎⚪︎報告書」とか「⚪︎⚪︎設計書」とついていますが、
ひたすらスクリーンショットと図が貼り付けた古文書のようなものです。
シート数にして5〜20、ページにして100ページくらいのものある。
ただし、空白部分が多いため、内容をまとめたら半分くらいに収まるものも多い。
一応、大手SIerや大企業が基準の話です。
Web系の技術力が高い企業であれば、もっと別の方法をとっていると思います。
shino
エクセル方眼の問題はIT関係の仕事では良く話題になってますが
私の業界(電気の建設業)でもエクセル方眼紙蔓延してます。というか
100%エクセル方眼紙の書式です。
ある現場で本社の先輩と仕事をしたのです。
エクセルで、箇条書き有り、表も有り、図面有り、そんな感じの工事計画書を作っていました。客先が官庁と言う事で、書類にうるさくページ番号をつけ目次も作成すり事になったんだけど、シート別に別けてに表や図面を管理して作っているため、フッターにページを表示させる事が出来ません。
今までの現場ではページを振る事に関してうるさく言われなかったし、せめて、一つのシートに図面や表を纏める事が出来れば簡単にフッターでページを振れる訳なんですよ。最後の行にP13とか打ち込んでもシートのページ設定がバラバラだから文字の大きさが統一できない。それでしくはっくしてたら、先輩に怒られ、お前はパソコンも出来ないのか!・・・はぁ?先輩曰く、余白を上下19mm にして改ページプレビューででいちばん下まで引っ張ってフォントは明朝16ptでセンタリング・・・・はい、ボクはそういうエクセルの使い方は知りませんでした。
でも、ワードでページの振り方も、目次も簡単に出来ますし、列幅の違う表も混在出来ます。インデントもタブもスタイルシートも覚えれば奇麗な書類が出来ます。
結局エクセルで来ます=罫線を引きたがる、セルを結合したがるそう言う人が多すぎると思います。
信じ難いことですが
> 長編ドキュメントをEXCELで作る人っているんですか?それは驚きだ。
縦に延々と操作および画面キャプチャを張っていく資料が標準化されている場所も世の中にはあります。
言うまでもなく、ご丁寧に方眼紙形式になった上で。
ねこ
wordでやってください