いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

君のうんこに女神は微笑みを返す ~うんこシリーズ Once More~

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■人は困難にぶつかると、うんこを出す

 例えば、すごくイヤなことや悔しいことがあった時、人はこう言う。

 「くそ!」

 ミスした時も、理不尽な時も、無意識に「くそ!」の一言が出てきます。この、「くそ」って、言い方を変えれば「うんこ」ですよね。言うなれば、排泄物。汚いものの代表格ですよね。

 確かに、この言葉を耳にして、爽快な気分になれる人はいない。意味するものも汚ければ、言葉も汚い。できることなら、この言葉は口にしたくない。

■しかし、漏れてしまうこともある

 しかし、この「くそ」の一言。汚い言葉ではあるが、漏れることもある。努力して、努力して、それでも報われなかった時。一夜にして全財産を失ってしまった、愛する者をなくしてしまった……。

 そんな時、涙と一緒に口から「くそ……」と出てしまう。どんなに我慢しても漏れてしまう。悲しみや失望が深ければ、こらえられない。緩んだ口元から、無意識のうちに言葉は漏れる。

■うんこは生きている証

 生きるためには、必ず食べる。そして排泄する。これは、人間である以上、誰もが同じだ。この営みをやめて生きることはできない。

 そう考えると、人間は思うほど清潔な存在ではない、と思う。言葉にしても、排泄物にしても、汚いものを出し続けないと生きてはいけない。どんなに着飾っても、おしゃれしても、この現実は覆せない。

■それでも女神は君に微笑みかける

 人は美しいもの、素晴らしいもの、優れたものに女神は微笑むと信じている。我こそは! と、いかにも清らかであるかのごとく振る舞う。ある者は着飾り、ある者は地位や実績で身を飾る。しかし、そんな見え透いたものには、女神は愛想笑いしか返さない。

 汚くてもいいじゃないか。苦しくてもいいじゃないか。本当に世の中を支えている人たちは、いつも泥まみれになりながら奮闘している。

 今、君が地面を這いずり回っていたとしても、涙と一緒に流した心のうんこの数を女神は数えている。本当に心のうんこを出し切った時、女神は最高の微笑みでトイレットペーパーを差し出すだろう。

 うわべをキレイな布で隠すより、自分の心に溜まった宿便を出し続けたい。そして、すっきりした笑顔で、人生を謳歌しようではないか。

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