「プログラマ」について
第4回は「プログラマ」と接して感じたことを述べたいと思います。
●私は「もの」から、プログラマは「人」から
ここでいうプログラマは「プログラミングが好きな人」を対象と考えています。
私が情報収集するきっかけは、「既存製品の改版がお客様の業務に影響を及ぼさないか」という視点と、試用して詳細が知りたい場合が多いです。技術においても、何らかのキーワードを受けて、興味があったら調べ、過程で出合ったキーワードをさらに調べていきます。
「もの」やキーワードといった、結果(成果)からその過程を深く知ろうとするのが私のスタイルだと思います。
一方で、プログラマと接すると、「○○氏に影響を受けて、この技術を探求しています」という意見をうかがいます。Rubyのまつもとゆきひろ氏をはじめ、Railsの開発者の○○氏、テスト駆動開発を提唱している△△氏など、色々な方を紹介され、知る機会をいただきました。
例にあげた以外にも、仕事に影響ある製品・技術だから情報収集をするという「もの」を通じて人を知る方と、人に影響を受けて「もの」を追求しようとする方がいます。
また、「この手続きは業務の○○さんに問い合わせると解決する」とか、「この製品は○○さんが熟知しているから」といった、仕事から人を知る機会もありますね。
●自分と異なる視点で考える方の存在は貴重
実際の話、一昨年末にRuby on Railsが1.2系から2.0にバージョンアップされてから、昨年は約2カ月に1回のペースで機能拡張やバグフィックスがされていました。
その改版スピードに当初あった探求意欲も徐々に薄れ、賽の河原で石を積む思いで情報収集していました。そんな時、あるプログラマから「サイトの更新(成果)を待つより、Rails開発者のブログを随時マークした方がいい」と指摘を受けました。
結果から変化を探るのは非常に体力がいる作業でしたが、慣れたアプローチであるのと、過程の情報は「不確実」であることが多いため敬遠していました。
ところが、ブログを読んで過程を追従していくと、どういった目的で取り組んでいるのか思いに触れることができ、余計な情報に振りまわされることが減りました。芯がぶれない分、理解も深まったと思います。
敬遠しがちだった視点からの指摘が、実はより効果的な方法だったのです。
ポジティブに意見を述べていますが、私も感じたままに仕事をしている性格から、同僚や上司をはじめ、仕事で関わっている方と意見が衝突することはままあります。その場では納得できないことも、相手は自分の見えていない方向から意見してくれているとすれば、それは考える「きっかけ」を与えてくれており、チャンスではないでしょうか。
コメント
turbo
初めてコメントさせていただきます。
こちらもおおいに同意します。
たとえば、障害発生時に障害原因を探る時も、さまざまな視点が必要な時がありますね。そのようなときは人の話がヒントになることが多いです。
たいてい、人が話をしてくれるとき「こんなんじゃない」とすぐ突っぱねてしまいがちですが、そうせずに人の話を参考に別の視点を探ってみると、解決につながることもありますね。
お互いに頑張りましょう。
コメントありがとうございました。
おっしゃる通りだと思います。
特に障害発生時だと、自分に余裕がなく他人のせいにしたい時がありました。
自分の受入テストが甘いことを棚にあげて、開発者に責任を押し付けようとか、先輩から聞いた仕様がお客様の意見とアンマッチだったとか・・・。
少しずつ経験を重ね、人の意見を聞く余裕をもててきたかなと思っていた中、とあるプログラマさんの指摘を受け、それは「自分が見えている範囲で受入る余裕」だったと気付かされました。
>人の話を参考に別の視点を探ってみると、解決につながることもありますね。
そうですね。
コメントから、もうひとつ考えを掘り下げる機会をいただいたかもしれません。
ありがとうございます。