「はやさ」からSEを考える
印刷作業について、どうやったら「はやく」なるか社内で雑談する機会がありました。第2回は「はやさ」をキーワードに、感じたことを述べたいと思います。
●印刷スピードをあげる
何をもってはやくなったと感じるか。まず印刷スピードの改善があげられます。
1枚印刷するのに何秒かかるのか、1分あたりに何枚印刷できるかといった指標から、プリンタの(速度面における)性能を評価できます。また、印刷データをプリンタに転送するまでの時間や、プログラムが対象を生成する処理時間も印刷スピードに影響すると考えます。
前者は製品に依存するため、我々が直接動いて改善を図ることは中々難しいですが、後者は設計時に考慮したり、性能評価を経て貢献できる点だと考えます。
●確実性・正確性
多人数で集中してプリンタを使用しても正しく印刷されること。作業にかかった時間を比較する場合は確実性・正確性も「はやさ」に影響する要素だと思います。用紙が詰まったり、印字がおぼつかないといった不安要素があると、印刷スピードがどんなに速くても結果的に作業時間がかかってしまいます。
●ユーザーエクスペリエンスデザイン
印刷するまでに必要な操作が単純明快であること以外に、気付きや誘導といった操作ミスを軽減させる仕組みも結果的に「はやさ」につながるものがありますね。
(ここで述べるにあたり、この単語を知るきっかけをくれた知人に感謝)
●タイミング
会社等、集団でプリンタを共用している場合に、自分の印刷物が他に紛れることはありませんか? まとまっていればまだ探し当てられるのですが、他の印刷物の途中に紛れ行方不明となり、結果的に再印刷をする事がしばしばあります。
また、必要となる資料を用意するのにいくつかのシステムを操作したり、ファイルを検索したりすると、一括して印刷できずにすべてが揃うのを待つ必要があります。
もしかすると、プリンタの目の前にたどり着いた時、ないしは印刷物をもって作業に取り掛かろうとする時に「タイミングよく」印刷が終了すれば、視覚的に確認が取れて「待ち」や次の行動に移るまでの時間短縮が期待できそうです。
それ以外にも用紙や補給品の配置場所であったり、プリンタのロケーションといった、もっと別な要素も「はやさ」に影響してくると予想されます。
コンピュータや機械に携わって仕事をしていくと、どうしてもコンピュータに頼った問題解決を図ろうとしがちですが、我々SEに期待されているのは、「コンピュータを使わないこと」も考慮した上で解決策を提供することだと考えます。
こういった問題を追究していくには、上流・下流関係なく、各々が得意とする分野をぶつけ合い、よりいい方法を考えていく必要があると思います。仕事として請け負う以上は、当然のことながら作業範囲、役割分担を決定する必要は出てきます。
そうはいっても、「これは誰彼の仕事」と線引きするより、皆でいい結果を共有したいものですね。