イギリスの憂鬱にみる人の本質
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第二次世界大戦開戦前のことです。
当時のイギリス首相N.チェンバレンは、
領土拡張を図っていたドイツと交渉を行い、
ミュンヘン会談において
「それ以上の領土侵犯は行わない」
という誓約をドイツから勝ち取りました。
(その他列強国の思惑もあったのですが)
この宥和政策により、チェンバレンはイギリス本国から
熱狂的な支持を受けることになりました。
※ イギリスは第一次世界大戦の疲弊からまだまだ回復出来ていません でしたので、
ヨーロッパにおける紛争の発生は極力控えたいという世論があった のです。
ところが。
その約半年後にドイツが上記協定を反故にし、
更にはどんどん軍事的/ 政治恫喝的に領土拡張を続けていきました。
その結果、第二次世界大戦が勃発するに至り、
チェンバレンは辞任し、W. チャーチルが首相に就任することになります。
そして彼の行ってきた外交政策は、大失敗の典型例だと、
批判の対象となってしまいました。
そして現代。
2016年、 イギリスにおけるEU離脱是非を問う国民投票が行われ、
兎にも角にもEU離脱が支持されました。
投票前は残留になるだろうというという
(イギリス国外からすれば希望的な)予測もありましたが、
離脱派の熱狂度は外から見ていて凄まじいものがあったように思い ます。
ところが。
あれから2年が経過し、 イギリス対EUの離脱交渉が難航しています。
それも、イギリス議会で離脱承認が可決されないという、
あの「国民投票」はなんだったのか?という状況です。
最新の世論調査でも残留支持に傾いているようですし。
※参考程度にしかならないですが。
なんでもそうですが、 実際にことが動き出し初めて発覚する事実もありますし、
時間が経つことで冷静にもなれます。
ですが、また「同じ状況が再現されれば、 同じことが繰り返される」でしょう。
つまり人は、いつまでも本質的には変わらない、 ということですね。
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