Officeの憂鬱
はじめまして。Anubisと申します。
いろいろな仕事を渡り歩き、行き着いた先がIT系。サーバのエンジニアやら社内SEをへて、現在はヘルプデスクをやっています。
今回、コラムの投稿は初めてとなります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
■現場のサポートでよく聞く声
Office 2007が発売されて何年たったでしょうか。最近だと、Office 2010まで出ています。2007に関して言えば、発売されたとき「なんであんなけったいなインターフェイスにしたんだ!」という声が大きかったですね。
出た当初、わたしもMicrosoftが何を迷走しだしたか! とフンガイしました。そして、実際にテスト機にインストールして使ったときにはそのインターフェイスに失望したものです。
実際、当時のユーザーからは非難ごうごうでした。いつも使い慣れたインターフェイスにもどせ! という声をよく聞きました。
■そして、1つの気付きがわたしを変えた
ちょっと大げさな言いようかもしれませんね(笑)
わたしは2007を使用していて、あるささいな機能に気付いてから、2007を積極的に使うようになりました。あの太いリボン、実は隠せたんですね。
ささいな機能というのは、実際にリボンが必要なときだけ出るよう設定すると、文書が表示する領域を広く確保できるんです。もしかしたら、2003のときより広く表示できてるかもしれません。
それからというもの、わたしはOfficeに関しては2007を使うようになりました。
■変わってしまったのはそれだけではなかった
たしかに、2003のインターフェイスは使いやすかった。いろいろこねくり回して、苦労して覚えたものを使えなくなるじゃないか! という声が多かった。
以前はわたしもこの意見に賛同していました。しかし、リボンのインターフェイスの意図が分かってしまうと、今まで覚えたものがどうでもよくなりました。むしろ、2007を積極的に覚えていこうか、という意欲さえ湧いてきたのです。
そうなると、以前まで同じ考え方だった人も、何か古いものに固執しているように見えるようになりました。
■いいものが目に良く映るとは限らない
結局、何がきっかけで考え方が変わったかというと、Office 2007のインターフェイスが作られた“意図”が見えたことです。
今回はOfficeを例に出しましたが、別に新しいものを取り入れれば良いとは考えません。古いものを捨てるのを良しとする訳でもありません。大事なのは、使い方を知ることかと思います。どんなすばらしい道具があっても、使い方が分からない人にとってはがらくたにしか映りません。
人でも物でも、こちらから何かを分かろうとすれば、なんらかの答えを与えてくれるのではなかろうか。物や人に理解を求めるのも悪くはない。でも、自分が何かを知ろうとする方が、簡単に利益を得ることができるのではないか。そんな風に思います。