組み込み系システムに3年、オープン系システムに7年。徹夜がこたえるお年頃。独身貴族から平民へと降格したホリは、墓場へまっしぐらなのだろうか……。

新婚は早く帰るべき?

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 「新婚なんだから早く帰れば」

 なんてことを最近、妙に言われるのだ。それも、上司やそのまた上の上司に特に言われるのである。で、その次はお決まりのパターンだが、「奥さんは働いているのか?」「ずっと家に居て寂しいって言わないのか?」と矢継ぎ早に質問が飛んでくる。それらの質問にはもう慣れたもんで、サラリと答えることにしている。

 気を遣ってくれているのか、ただの冷やかしなのか、仕事が立て込んでいると分かっているばずの人ほど言ってくるから不思議だ。

 旬の話題を提供した手前、皆の話のネタになるのはある程度覚悟している。「ワイドショーと同じで、別のイベントが起こればすぐ忘れ去られるよ」とも言われたのである。

 この際だから「新婚なので帰ります」と毎日定時に帰ってやろうかと一瞬考えたのだが、結局すべてのツケは自分にかかってくるのでやる勇気がない。現に長期間の国外逃亡から戻ってきた時のありさまときたら……。もう二度とあの轍は踏みたくないのである。

■タイムマネジメントを狂わす要因■

 一般的なことだろうが、僕も自分なりにタイムマネジメントをしているつもりだ。早く帰る日と、残業する日のメリハリをつけ、日々の業務にいそしんでいる。

 しかし、この自分なりのタイムマネジメントに狂いが生じてきたのである。不況のあおりなのか、今までそれほど厳しくなかった“定時に帰る日”というのが突然徹底され始めたのだ。突然の見回り。有無を言わさぬ迫力で帰れと脅してくる上司たち。「新婚なんだから早く帰れば」なんていう、にこやかなレベルではないのだ。

 早く帰ってメリハリをつければよいのだが、実は問題がある。今まで独身時代であれば、自分ひとりの予定をやりくりすればよかったのだが、結婚したことで事態はより複雑になったのだ。

■複雑に絡み合う予定■

 だいたい1週間区切りに頭の中で予定をたてることにしている。今週はここまでやる予定だから、この日とこの日はここまでやって、この日は友達との飲み会。で、この日は奥さんの用事で早く帰らなければならなくて……。さらにここに強制的な有無を言わさぬ“定時に帰る日“が追加される。となると複雑に予定を考えなければならないのである。

 早く帰れるというのはうれしい。強制的ということで、気兼ねなく帰れるというのもあるのだろう。ただ、もともとそのあたりの空気を読まずに早く帰っていたタイプなので、逆に曜日を指定されると、それだけで窮屈に感じてしまうのだ。うまいこと予定がある日が“定時に帰る日”であればよいが、ズレると悲惨なのである。

 明日は残業できないから、今日のうちにやれるところまで……。なんて思っていても、その日が“定時に帰る日”であれば、できないのである。

■結局、ただ忙しいだけ■

 結婚するということは、自分ひとりの体ではなく、予定も複雑になってくる。今までのように自由気ままに今日は残業しようとか、今日は早く帰ろうということができなくなったのである。定時に帰る日、業務の進捗、家庭の事情。すべてをしっかりとマネジメントすることが必要なのだとつくづく感じる今日この頃なのである。

 なんだか、とりとめのないことをツラツラと書いたが、要はここ最近の忘年会ラッシュと家庭の事情と業務の進捗に四苦八苦している男のただの愚痴なのである。

 続く

Comment(9)

コメント

yazaki

初めてましてyazakiといいます。

私は新婚だからこそ遅く帰るべきだと思います。理由は最初に仕事が忙しいと思わせておくと何かと融通か効くようになります。

友人は早く帰るようにしたために後に仕事が忙しくなった時に文句を言われるようになりました。旦那の仕事は大変なんだなと思わせるのは夫婦がうまくいく秘訣だと思います。NO残業デーは喫茶店で自分の時間にすれば一石二鳥です。

ホリ

コメントありがとうございます。

おっしゃるとおり、最初が肝心ですね。

実は、家に帰ると、最初が肝心と思い亭主関白を気取っていたのですが、
家に帰る時間までは気にしていませんでした。

すでにNO残業デーを知られてしまっただけに、
帰りが遅いと、いろいろと勘ぐられそうです…。

組長

いつも楽しく拝読しております。自分の相方もエンジニアなので勝手に自分の将来の新婚生活を妄想したり・・・。

女性の立場からすると、やはり男性の会社での立場とか仕事の付き合いとかは見えなかったりします。なので、つい文句言ってしまったりすることもあるのでしょうね・・・。私はたまたま男性社会の中で働いているので、そういった男性ならではの事情は少しは見えているつもりなので、更にホリさんのコラムも参考にしつつ、将来は理解ある相方(=妻)になれれば、と思います(笑)。

ホリ

コメントありがとうございます。

このコラムは完全に男目線です(笑)
なので女性(奥さん)の意見はまったく取り入れていません。

組長さんの参考になれば幸いですが、
あまり気にしすぎないようにしてください。

これからさらに一般的な新婚と、かけ離れたコラムになりそうなので…(笑)

ウサギ

ホリさんはじめまして。

仕事と家庭どちらに重心を置いて生きていきたいかで早く帰るかどうか
決まる気がします。
うち(共働き・両開発者)の場合夫の方が家庭を大事にしたい派のため、
さっさと仕事は切り上げて帰ってきます(笑)
私の方が遅くて、温かい夕飯が出来ているときも多々(汗)

また、タイムマネジメントは私も結婚してから管理努力が出てきました。
でもこれっていいことよいことでは?
無駄に残業しないですし、効率的に仕事が出来るようになりました。
これも結婚したがうえの成長です!

Zumi

考えさせられる内容ですね。
私もホリさんと同じような悩みを持っています。
”定時に帰る日、業務の進捗、家庭の事情。すべてをしっかりとマネジメントすること”という言葉にものすごく共感を覚えました。

これからも何かと参考になりそうなので、ちょくちょくのぞかせてください。

Aozai

はじめまして。

指示待ちの間にちょっとのぞかせていただきました。

やはりシステム開発関係の仕事をされてる男性は、仕事>自分>家族なのでしょうか?と思ってしまいます(笑。もちろん個人の価値観の違いはあるのですが。

私も以前は、ユーザ系のシステム開発をしておりましたので覚えがあるようなシチュエーションです。

ただ、
私生活まで「管理しなきゃ。。。」という強迫観念にも似た印象を受けてしまいました(違ったらごめんなさい) ^ ^)>;;

複雑になったって思わなければ、結構楽なんじゃないかと思ったりなんだり。というか、逆に残業できる日を決めちゃえば後はやりたい放題ですし、人と会う約束があって忙しいことは、いいことですしね!

ただ、遅く帰る日が続くと同業者同士の新婚さんといえども本気で奥さんに
「もう、一生帰ってこなくていい」といわれてた先輩もいるので、仕事中心になるのも結構怖いなって思ってます。

長々、失礼しました。

ホリ

皆さまコメントありがとうございます。

>ウサギさん

仕事と家庭、どちらを重視するか…。
まだ結論はでていません。

ただ、常に効率的な仕事というのは心がけていきたいです。

>Zumiさん

お互い同じような悩みをもつ仲間ということで
がんばりましょう。

この状況にもそのうち慣れそうな気がしてきました。

>Aozaiさん

仕事はおいといて、今のところ確実に自分>家庭です(笑)

今の状況に慣れれば、意識せずにNo残業デーを楽しめそうです。

突然スタートしたので戸惑いましたが
慣れれば大丈夫そうです。

はじめまして。

記事とコメント読ませていただきました。

自分>妻>子供で日々過ごしていますが、
子供>妻>自分で日々過ごすように心がけています。

心がける事が大切なポリシーだと思っています。

あと、子供ができるとまた一変します。
嫁さんの機嫌が悪くなることも多くなりますから・・・

これからもちょくちょく読ませていただきます。

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