組み込み系システムに3年、オープン系システムに7年。徹夜がこたえるお年頃。独身貴族から平民へと降格したホリは、墓場へまっしぐらなのだろうか……。

ITエンジニアに英会話は必要か?

»

 英語が苦手だ。学生時代から英語が苦手で、それは今でも克服できていない。この業界では英語が苦手な人も多いのではないだろうか。TOEICの職種別平均スコアを見ても、SEは他の職種に比べ低い値となっている。

 しかし、そうは言っても英語はビジネススキルとして必要なものだ。ITエンジニアでいえば、必要な技術書の翻訳がされていない場合は、英語をそのまま読むしかない。そんなことから、英語を読むことはなんとかクリアしている。翻訳サイトを使わずに、大まかな意味を把握することはできるのだ。

 ただ、英会話が必要かというと今の時点では僕には不必要だ。

 TOEICでいえば、リーディングとリスニングは鍛えることができる。しかし、英会話の力をはかることはできない。となると、必然的にTOEIC対策として勉強するのは上記2つであり、英会話力を鍛えることはしないのだ。

■英会話のモチベーション■

 社会人としてやる気に燃えていた新人時代。これからの時代、英会話は必要だろうと英会話学校に通おうとしたことがあった。しかし、よく考えたら今の仕事をしている限り、英会話を使うことがないのだ。使わないのであれば、勉強しても、その成果を実感することができないのだ。

 周りに外国人の友達もいなければ、英語が堪能な知り合いもいない。仕事上で付き合いのある中国人は、英語が大の苦手ときている。六本木に繰り出して、バーで外国人に気軽に話しかけて友達になるべきか? そんなことができるほどの度胸と英語力があれば、こんなことで悩まないのだ。

 英会話を勉強するためのモチベーションがない。将来的に必要になるから、できた方が良いから、なんて理由で気長にやり続けることができるだろうか? 僕はできない。「来月から海外転勤だよ」と言われれば、尻に火がついてやる気になるだろうが、今はそうではないのだ。

■非英語圏での英会話■

 そんな考えの男にも、英会話を勉強するという気持ちが盛り上がることがある。それは海外に行ったときだ。普通に英語圏の国に行ってそう思うのは当然かもしれない。しかし、気持ちがさらに盛り上がるのは、英語が公用語ではない非英語圏の国へ行ったときだ。

 中国へ行ったとき。同じアジア人ということもあり、ホテルなどで最初に話しかけられる言葉は必ず中国語だった。それに対して、僕がちんぷんかんぷんな顔をしていると、すぐに英語で話しかけてくる。そのときのうれしさというのは、英語圏の国で聞く英語の比ではないのだ。

 中国語はほとんど理解できない。しかし、英語ならば少しは理解できる。イコール、今まで意志の疎通をはかれなかった人と、はかれるようになる。そのことで英会話ができるという錯覚におちいるのだ。結果として、僕は中国にいる間、英語がペラペラな気分になっていたのだ。

 日本に帰ると、この英会話力をさらに伸ばそうという気持ちになる。しかし、英語を話す機会がないと、だんだんとトーンダウンしていくのだ。すべては意思の弱さと、英会話に対する真剣さが足りないことにあるのだろう。

 そんなに海外へ行く機会がない僕も、近々モチベーションアップのチャンスがやってくる。来週から仕事+プライベートで2週間ほどヨーロッパへ旅立つのだ。新型インフルエンザで騒がれているこの時期になぜというのもあるが、前々から決まっていたことなので、どうにもキャンセルができないらしい。

 帰ってくると確実に英会話に対するモチベーションは上がっているだろう。それをいつまで保つことができるのか……。さらには、“ITエンジニアと新型インフルエンザ”というタイトルでコラムを書くことになるかもしれないのである。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する