校舎の外の世界では
みなさん、熱中症対策は万全ですか? 兵庫県阪神地域では、午前2時をまわっても、なんと外気温が27度と高止まり。塩水とエアコンで何とかする。ひたすら何とかする。そういう感じです。「けいおん!!」の、放課後ティータイムの音楽を、携帯にダウンロードして、リピートして聴いています。僕は澪ちゃんがタイプなので(聞いてない)、NO, Thank You! (歌詞)を無限リピートしています。熱中症は、部屋の中にいてもなるものなので、塩分と水分を携えて、まずは、若いうちに、最低限、死なないようにしましょうね。
工業高校生は、職の善し悪しはともかく、ある面、就職、つまり求人の数だけは恵まれています。有効求人倍率は、工業高校に限っては、なんと6倍近くあるのです。ただ、ピンからキリまでを含んでいますので、その中から好ましいところをチョイスするわけです。が、校舎の外の世界では、新卒が就職できない。企業の大多数に、人材の余り感があって、なかなか就職することができない15~24歳の人々が多いのです。求人が入れ食い状態の工業高校とは大きな違いがありますね。
■校舎の外の世界では
朝日新聞/大卒就職率60.8% 8万7千人が進学も就職もせず
ロイター/過剰感根強い雇用情勢、生産鈍化で回復遅れるリスクも
ロイター/デフレ脱却の後ずれ観測浮上、原油価格調整や円高で不透明感
人余り感が根強い雇用情勢、デフレ脱却の鈍化。こうした環境が企業を取り巻いています。デフレになると、価格を下げろというコストダウンの要望が強くなるので、製品は値下げをしないと売れない。売れないので、コストダウンのためにリストラをやると、より購買力が損なわれ、価格を下げろというコストダウンの要望が強くなるので……といった繰り返しになるのです。いうまでもなく、デフレスパイラルですね。大人たちはまだ、こういったことにこだわって、人を雇おうかどうしようか、迷っているのです。
■輸出企業にとって、円高はデメリットだけど
もともと、製造業にとって、円高はメリットでもあるはずなのです。原材料、資源などを、円高のチカラで安く調達できるという、原材料輸入のコストダウンができるとは思うのです。ただ、すでに、バブル期に人材を(僕ら世代を)たくさん抱え込んでしまった企業は、人減らしの圧力を高めています。企業の本音は、若い人材を入れて、何かとコストがかかる、アラフォー世代を減らしたい……。そういう意図が見て取れます。しかし、体力のない企業では、若い子を採用するのにも消極的になって、人材をえり好みしてしまっています。
採用される方も「内定ブルー」という言葉に象徴されるように、企業をえり好んでいる傾向はまあ致し方ありません。どこがブラックだ、どこがやばい企業か、といって、選択眼だけは非常に肥えているのです。えり好みする人事と、えり好みする新卒者。まあ、お互い様といったところなわけですが。お粗末な大学へ行って勉強して卒業して就職できないか、逆に、引く手あまたの工業高校で就職し、勤めながら社会人大学へ通うか……。
■不安がることはありません、大丈夫!
もっぱら淘汰されていくのは、即戦力たり得ないアラフォー世代でありまして、若い人材は、工業高校においては引く手あまたです。自分の可能性を信じて、この前言った「売り(自分の持ち味)」と、「必殺技(スキル)」を、それぞれ用意しておきましょう。
そうして、工業高校が用意した検定のみならず、自分にできるだけ投資しましょう。そこで、意味もない資格を取っても無用の長物なので、できるだけ実務に即した資格を取りましょう。工業科の先生や、入った先の上司に相談してもいいと思います。「僕、資格は何取ったらいいんですか」ってな具合に。
明日は少しマシになる。それだけでじゅうぶんです。先輩のいう事は従って、身につけて、やがて自律的に仕事ができるようになれば一人前。キャッチして、飲み込んで、ぶわっと活躍する。それには少なくとも3年はかかります。最初から、オレ様的な態度ではダメですよ。
あと、大企業に入って「大きな機械の中の小さな歯車」になるか、裁量権の与えられた中小企業で「オールラウンドプレイヤー」になって、技術者として安穏としているばかりでなく、自分で仕事を取ってくる、ぐらいの勢いで会社を盛り立て、やがてスピンアウトするか。ずーっと安穏としていたければ、いっそのこと、公務員を目指した方がいいわけでして、普通の企業に就職するのであれば、俺が仕事をやる!! この会社の守護者になる!! といった感じで、ちょっと昔にサッカーで活躍した、GKの川口能活ぐらいの気迫が欲しいものですね。まあ、すぐにとはいいませんが……。
(え? 自分の心配をしろ? 起業する種銭がないのです)