転職活動中SEの珍道中を描きます。会社バレが怖いぞ!(汗

5.WHEN YOU WISH UPON A STAR

»

■11月4日 はれのちくもり

😃「んじゃ、職務経歴も志望動機も固まったところで、いよいよ企業への応募といきましょうか。どういった企業がいいですか?」

😌「そうですねー、やっぱり大きい企業がいいですね。嫁とも話をしていて、『将来のことを考えて、安定した企業の方がいい』っていう見解ですので」

😢「大きい企業は、やっぱみんな競争激しいでー。こんなご時世やし。ベンチャー企業はアカンの?」

😣「自分への裁量が大きいので、やりたいことができそうなのはメリットですけどね。でもググって調べたら、ウワサじゃブラック企業だったり、残業が多かったりするじゃないですか。現状、自分のワークライフバランスを考えたら、そういった企業には行きたくないですね」

😜「新婚さんやしね。家庭の時間がおろそかになってもアカンもんね。じゃ、職務経歴も踏まえて、求人案件見繕ってくるから、ちょっと待っててもらえます? すぐ戻ってきますわ♪」

😊「分かりました。じゃ僕は、喫煙室でタバコ吸ってきますー」

 15分後。

😃「お待たせしましたー。取り合えず10件見繕ってきたんで、ちょっと見てもらえます?」

😅「はーい……え!? こんなとこも、求人出してるんですか? ココ、嫁が行きたがっていたとこですよ」

😊「あー、ココね。大きい企業さんでも、このご時世は、即戦力を求めてるから、経験者採用は意外と活発ですね」

😌「へぇー。意外とあるもんですね」

😝「まあ、ダメもとで、応募してみたらええんとちゃいます? そこで藤本さんの志向が変わることもあるでしょうし。企業さんも、藤本さんの志向を考えて判断してくださると思いますよ」

😃「……分かりました! んじゃ、この3つの企業への応募をお願いします!」

😆「りょーかいです。結果は、後日メールで連絡しますね♪」

■応募したものの

 返事がないまま、1週間が経過しただろうか。今日もやる気がないまま、現職の仕事をこなしている。

 現職でやる気をなくした唯一のメリットとしては、「制限時間内に、仕事を終わらせることを厳守する」という、自分の中の約束事ができたことだろうか。

 現職のやる気がない→早く帰って転職活動したい→そのためにはあまり残業したくない→仕事を効率よく終わらせる必要がある→計画立てて仕事をする必要がある→いままでよりも綿密に、仕事のスケジューリングをする

 風吹いて桶屋が儲かるほどではないが、転職活動によって自分のビジネススキルが上がったような、複雑な気分にしばらく襲われていた。

 仕事が意外と早く完了したので、定時に客先を撤収する。

 家に帰り着く前に、もう星空が見えていた。そういえば、しばらく下ばっかり向いて歩いてたから、ずいぶん空を見ていなかったな。

 ちょっと前まで、こんなに星がきれいに見えていたっけか。どれだけ悪いヤツも、あのヒトラーでさえも、子供のときは夜空に願いを捧げていたのだろうか。

 大げさかもしれないけど、いい転職先が、見つかりますように……。

 家に着くと、相変わらずテレビを見ているさやかから、声をかけられる。

😊「大輔おかえりー、松嶋さんからメール来てるよー」

😜「あ、ホント? ちょっと見てみる」

 メールが長いので、彼女風に意訳してみると、こんな感じだろうか。

 「応募、ありがとうな♪ 藤本さんに応募してもらった企業やけども、3社のうち2社は書類選考でお見送りになってん。『インフラ経験が足りへんのじゃ』ってのと、『直近の業務でシステム開発の仕事してへんやん』っていうのが主な理由やね。アタシの力不足でゴメンな……。その代わりっちゃなんやけど、現在第1志望の企業から1次面接のご案内が来てますよ♪ 日程調整したいから、このメールの返信で、都合のいい日教えてな」

 ……ぃよっしゃーーーーー!!!

 つづく。

※このコラムは、筆者の実体験を元に、脚色&風邪のひき始めによく効く葛根湯を加えて作られたフィクションです。ちなみに今週は風邪を引いていましたが、葛根湯を飲まずに人に移して回復しましたwww

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する