ソフトウェアの「ゼネラリスト」を目指すエンジニアの考えや日々の出来事を共有します。フィードバック大歓迎です。

エンジニアはゼネラリストを目指す

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 はじめまして、『karai』と申します。エンジニアです。

 「コラムを書くことで、わたしの考えていることを皆さんと共有しディスカッションできる」と考えて、『ソフトウエアの「ゼネラリスト」』を始めることにしました。

 今回は初めての投稿なので、わたしの経歴、根底にある考え、連載のポリシーを書きます。

 わたしは大学でコンピュータサイエンスを専攻し、シンクタンク、コンサルティング会社、研究所を経て、現在はソーシャルソフトウエア開発のベンチャー企業でエンジニアをしています。

 転職回数は29歳で5回になります。世の中の平均より少し多いかなと考えています。この間に、大学院大学に通いMOT(Management of Technology)の学位を取得しています。

 最近は、携帯端末(ガラパゴス端末、グローバル端末の両方)を活用するシステムに興味があります(*ガラパゴス端末→日本のキャリアが製造している携帯、グローバル端末→iPhoneOS、Android、WindowsMobileを搭載した端末)。

 上記のような経験の中で、わたしは『ソフトウエアのゼネラリストが必要』という考えを持ちました。

 ソフトウエアのゼネラリストを次のように定義しました。

 『ソフトウエア開発に関する広範囲な知識を持ち、ソフトウエアに関するビジネスの企画、設計、開発及び収益化を実行できる人を指す』。                   

 上記のような考えを持った理由は、わたしが次のような場面に遭遇し、これらの問題を解決できる役割は、プロジェクトマネージャ、システムエンジニア、プログラマ……?? どの役割だろうと考えた結果、全部の役割ができないと解決しないという結論になったからです。

1. 他人に物事を説明し、他人を理解する必要がある

 他の技術者に自分のやっている仕事の意味を説明できないと、ステークホルダー(上司、クライアント)から評価されないので、給与がもらえない、昇給できないなどの問題が発生します。事実、スペシャリスト同士の会話だけで仕事は進みませんでした。

 自社のソフトウエアが社会でどのような位置にいるかを説明することができなければ、会社自体が存続の危機になる可能性があります。

 全体が見えていないと(誰がどのような仕事をしているか把握していないと)、非効率な仕事になりました。

2. 自分の性格

 わたしは非常に好奇心が旺盛な人間です。同じことをやっていると飽きてしまいます。

3. 時代の要請

 自社サービスを運営している場合は、全体を1人でこなせないとスピードの上がる開発ができませんでした。

 時代の流れについていくためには、次々と新しいビジネスモデル、方法論を追求していく必要があります。

 この連載は、ゼネラリストを目指すわたしが経験した出来事、ゼネラリストになるために日々考えていること、最新の技術動向(特にモバイル業界)を皆様と共有しディスカッションさせていただければと考えています。

 週1回の更新を目標としています。

 わたしの稚拙な文章を読んで、皆様が思うことがありましたらぜひフィードバックしていただければと考えています。

 そんな考え方じゃゼネラリストになれないよ、文章の書き方を変えた方がいいよ など、どんな些細なことでもかまいません。

 皆様からのフィードバック、皆様とのディスカッションで、皆様とわたしが成長し、ソフトウエアの力でよりよい世界が作れればと考えています。

Comment(9)

コメント

wona

ゼネラリストも縦(ライフサイクル)への広がりと横(ドメイン)への広がりが
あると思うのですが、ここで対象とするのは縦の方向でしょうか?
極論を言うと、縦方向のゼネラリストというのは省人化の方向に働くため、基本的
にはコスト低減の流れを進ませることになり、横方向のゼネラリストは新たな価値を
産み出すことになるので価値増大の流れを進ませることになるのかなと思っています。
基本的にイノベーションというと横ですよね。

> wonaさん
コメントありがとうございます。

私は、横、縦、両方を考えています。
横方向は、wonaさんの考えと私の考えは一致していると思います。
縦方向は、私は長い縦棒であれば、人に価値を提供できると考えています。
どんなに省力化が進んでも絶対に省力化できない部分が必ずあります。医師が、長い縦棒を持ち仕事をしていることなどを想定しています。

今後ともよろしくお願いいたします。

働きながら、MOT取得はすごいですね! 良い刺激が受けられそうです。今後のコラムを楽しみにしています。

サトマモさん

コメントありがとうございます。
いいコラムを書くように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。

時代の流れについていくためには、次々と新しいビジネスモデル、方法論を追求していく必要があるという点、共感です。
MOTを取得しようと思い立った当時は、『ソフトウエアのゼネラリストが必要』という考え方も確立していなかったと思うのですが、取得を決意した動機は何でしょうか。

tokimoto

はじめまして、自分もジェネラリストを目指しています。
近年、プログラマーとかテスターとかアーキテクトとか、ただのスキルが役職のように扱われているように感じます。しかも、プログラマーのスペシャリストにすぎない者がシステムエンジニアのスペシャリストを名乗っているのです。
システムエンジニアのスペシャリストとは、プログラミング、テスト、アーキテクト、マネジメント、アナリシス、セールスなど、あらゆることに精通して、統合的に問題に対処できるものであり、それを私はジェネラリストと称しています。
プログラマーとかテスターとかアーキテクトとかマネージャーとかは、単にそのプロジェクト内でのロールにすぎず、全員がいろんなことを考慮しながら統合的に活動すべきだと考えています。

私の考えているのは「システム」のジェネラリストなので、少し考えが異なるところがあるかもしれません。ソフトウェアを作らないシステムも視野に入れています。
こういうと、一人でそこまでやるのは難しい、といった声を聞きますが、むしろ、「やれよ」と言いたいし、それをやる気にさせるのが難しさの一つかなと思っています。
ちなみに、スペシャリスト批判ではありません。スペシャリストも大切だと認識しています。ただ、「システムエンジニア」のスペシャリストと言ってる奴に不審感を抱いているだけです。

長くなりましたが、以後、拝読させて頂きます。宜しくお願いします。

タカハシ

はじめまして
タカハシと申します。

『ソフトウエアのゼネラリストが必要』

とても共感させられるコラムでした。

プログラムを知らないSEが設計した仕様書は分かりにくく、
仕様を理解出来ていないPGが実装した
プログラムやテストでは品質のよいものがない様に思います。

プロジェクトに一人はゼネラリストが必要だと実感します。

今後のコラムも楽しみに読ませて頂きます。

tokimotoさん

コメントありがとうございます。
私もIT業界でキャリアを積んでいくうちに、tokimotoさんと同じことを感じました。
お互いに頑張って、よりより世の中を実現できればなっ!と純粋に考えています。

これからもよろしくお願いいたします。

タカハシさん

はじめまして、コメントありがとうございます。

共感して頂ける方がいて、勇気が湧きましたっ!!

今後ともよろしくお願いいたします。

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