組み込み系システムに3年、オープン系システムに7年。徹夜がこたえるお年頃。独身貴族から平民へと降格したホリは、墓場へまっしぐらなのだろうか……。

新婚=太る、これ定説?

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■空気イスで書く■

 某オリンピック柔道金メダリストもやっているトレーニング“空気イス”。空気イスでコラムを書くというのはどうだろうか。普段デスクワークでなまりきった足腰には強烈な刺激となるが、行き過ぎたシゴキに耐えられるほどの足腰を持っていないため、たちまち筋肉痛で歩けなくなり、仕事に支障をきたし、ボーナス激減である。

 なぜ空気イスなどやろうとするのか? 別にオリンピックを目指そうというわけではない。理由はもちろん、タイトルどおり“太って”きたからである。

 なぜ太ったのか? 理由の1つとして運動しないからというのがある。もはやこれはITエンジニアの宿命と言わざるを得ないが、デスクワークが多いのである。仕事中に動かすのはマウスだけ。キーボードをタイプするだけ。仕事ではマウスより重い物を持ったことがない、まさに箱入り息子状態なのである。

■指輪のサイズ選び■

 一般的にいうと僕の今の体系は痩せ型だろう。周りの同期と比べても痩せ型だというのはわかっている。しかし、太ってきたのである。100キロの人が105キロに太るのと、身長173センチ、60キロから65キロになるのでは大違いだ。たとえ65キロであろうとも、周りから見れば、まだ痩せ型である。しかし、太った本人が一番わかっている。異常に体が重く、疲れやすいのだ。

 さすがに1カ月で5キロも増えれば体に偏重をきたしてもおかしくない。なぜ、それほど太ったのか? それは当然、結婚したからである。もともと痩せ型の僕は、普段は1日2食、休みの日になると1食の日もあった。それが結婚して3食しっかり食べると、当然太り始めるのである。

 この“結婚して太る”という現象は一般的のようだ。指輪のサイズを決めるとき、少しゆるめだったのだが、店員のお姉さんは笑顔でそのまま勧めてきた。

 「必ず太るから、少しくらいゆるめの方がいいんですよ」

 と満面の笑みで言われてしまったのである。

 内心、絶対に太るはずがないと思っていたのだが、見事に予想的中である。さすが、同じような男をたくさん見てきただけのことはある。

■様々なダイエット法■

 さて、新婚=太るというのが定説とばかりに、自分の体でその信憑性をアピールしたわけだが、肝心の結婚式が近づいているのである。M嬢からは、体重を元に戻せという要求がきている。このままズルズル太っていけば“詐欺”とも言われかねない。根本の原因といえば……。なんだか理不尽な要求のような気もするが、しょうがない。ITエンジニアならではのダイエット方法を考えなければならない!

 かといって、何があるのか。今ならばWiiか? 少し古いがビリーズブートキャンプ? まさかダンスダンスレボリューションを引っ張りだすわけにはいかない。どこかのニュースで運動不足のオフィスワーカー向けに、ルームランナーで歩きながら仕事をするというのがあったが、それも冒頭の空気イスと五十歩百歩だろう。

■ヘルシーメニュー■

 日々の運動か食事制限が必要だというのはわかっている。忙しいITエンジニアにとって、日々の運動ほどハードルが高いものはない。若干、運動したくないという言い訳もあるが、僕はあっさりとM嬢に頼ることにした。

 摂取カロリーが消費カロリーを上回るから太るのである。新婚という時期を逆手にとり、僕はM嬢を言葉巧みに誘導し、野菜中心のヘルシーメニューを作ってもらうことにした。これで万事解決、2週間後にはもとの体型に戻っているはずである。たぶん……。

 まったくITエンジニア的解決方法ではない。ただ、自分だけではどうしても解決できない問題を人に頼るというのは、ITエンジニアとして正しいことだと勝手に思っている。それに、相手を誘導するヒューマンスキルも、ITエンジニアには必要なスキルではないだろうか。

 ちなみに今回はノロケのように思われそうだが、決してそうではない。好きなモノが、から揚げをはじめとする居酒屋メニューという僕にとっては、毎日が修行のように苦しい日々なのである。

続く

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