日々の活動で、感じること、思うこと、考えることを。

新人教育:業務日誌のススメ

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 見積り、ミツモリ……と、見積りを題材に2回コラムを書きました。

 前回は、「概算見積りと、そのレビューに関して、思ったこと、感じたこと、考えたこと、理解したこと、リマインドしたこと、次回に続きます。なんてことを書きましたが……。

 少し、方向を変えて……今回は「時事争論」に初参戦! 今月のお題「新人/部下の教育」について書きたいと思います。

 わたしの会社では、新入社員には配属されるまでの半年間、マンツーマンでアドバイザーがアサインされます。

 アドバイザーは、研修のサポートだけではなく、社内プロセスのフォロー、生活態度などの相談を受けたり、指導をしたりします。

 また、新入社員には、入社日に1冊のノートが配られ、「業務日誌」を書くことが伝統になっています。新入社員とアドバイザーは、この業務日誌を介して、コミュニケーションを深めます。

 もちろん、口頭でのコミュニケーションも行うのですが、お互いに「書く」「読む」を繰り返すことで、より深いコミュニケーションが進みます。

 わたしの新入社員のときの業務日誌を引っ張りだしてみました。

20100330_diary

 4月初めから9月末までで、5冊のノートを消費しました。

 わたしのアドバイザーが熱心だったためもあり、消費量は同期で一番でした(笑)。

 中身をみると、左半分にわたしが書き、右半分にびっしりと赤ペンでアドバイザーがコメントしてくださってます。

 時には、全面真っ赤っかな時もありました。だれの日誌やねーん! と突っ込みつつ、さすがにやりすきだろうと思う時もありましたが、今読み直してみると、いいことをいっぱい書いてもらっていることがわかります。

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 入社初日のアドバイザーコメント

メモ帳と筆記用具は常に携帯すること

→メモ魔になること

 入社2日目のアドバイザーコメント

3年後に一人前のSEになろうと目標を持ったなら実現できるように、考え、工夫すること。

まず第一に、一人前のSEとは何か自分の中で答えを出すこと。すぐに出なくてもいいので、常に考え続けること。

日常の中で、いろいろな先輩、同期と一緒になるので、その中で、直接的に、間接的に意見を交換し、自分のSE像を作り上げること。

 うーん。アツイですね~!

 またある日は……

  • 報告のタイミング
  • いつか時間があったらやろうという発想はやめること
  • できるだけ夜型ではなく朝型に切り替えること
  • 問題意識を持ち続けること 

 ……などなど。

 新入社員としての業務日誌の基本フォーマットは、

  1. 研修内容について
  2. 理解度について
  3. 感想、学んだこと

 です。

 今となっては当たり前のことも、新入社員のわたしにとって新鮮な出来事は多かったことでしょう。そんなこんなが、この業務日誌にまとめられています。

 また、わたしたちの仕事で、ドキュメントを作成する機会は多いです。わかりやすく伝えることの基礎練習にもなったと思っています。

 特に、紙のノートにこだわる理由はありませんので、メールやテキストファイルで代用もできます。ただ、コメントが挿入しやすかったり、印象に残りやすいなど、紙は紙でいい点がありますので、新入社員に業務日誌を書かせるのであれば、わたしは紙のノートをお薦めします。

 新入社員にとってのメリットと、アドバイザーにとってのメリットもあります。

 わたしは、2年目の時と9年目の時に、新入社員のアドバイザーのアサインを受けました。

 わたしのアドバイザーほど、真っ赤かなコメントは書けませんでしたが、業務日誌を通して、自分がそれまでに教わったことを、たくさん伝えることができました。

 書くことはやはり、思考の整理になります。新入社員に伝えているつもりが、自分のリマインド、戒めになっていることのほうが多かったかもしれません。

 この春、新入社員のアドバイザー役になった方には、ぜひ、業務日誌をお薦めします! 

 (こちらにもどうぞお越しください。ちあきの場所(ありか) http://nishi3.info/chiaki99/ )

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コメント

第3バイオリン

ちあきさん

第3バイオリンです。

新人さんの業務日誌、私の会社にもあります。

私の会社の場合は、社内ブログの形式になっています。
全社員が閲覧可能になっているので、誰でもコメントできるのがいいところです。

私はあまり技術的なことではなく、ツールのお役立ち機能やおすすめ書籍など、
いわゆる「ライフハック」的なコメントが中心です。
ですが、講師以外の社員の中ではコメント数がかなり多いらしく、
毎年新人のお世話係の人からお礼を言われています。
(たいした内容ではないのに…こちらが恐縮してしまいます)

私は今のところ、アドバイザーや研修の講師のような、研修中の新人さんと
直接関わる立場を経験したことがありません。
そういう立場の人でも、新人さんにちょっかい(変な意味ではなく)が出せるので、ブログ形式が好きです。
新人さんたちがどう思っているかはわかりませんが(汗)。
きっと「会った事ないのに、やたらちょっかい出してくる女の社員がいる」と思われているんでしょうね(苦笑)。

私が新人のころの業務日誌はこういう形式ではなかったので、アドバイザーや講師の方としかコミュニケーションが取れませんでした。
そのため、今の新人さんがちょっとうらやましかったりします。

明日から今年度の新人さんたちの業務日誌が公開される予定です。
新人さんたちが何を書くのか、そして私はどんなコメントを返そうか、楽しみです!

wona

個々の技術とかよりも、きちんとした物の考え方・見方こそ若いうちに教わる必要が
あると思います。「三つ子の魂百まで」ってやつですかね。
なので、そういうことをきちんと教えられる人がアドバイザだと、その新人さんは
かなり幸せですよね。僕も1,2年目にそういう人に教えてもらえて、今になると
運がよかったと思います。ちあきさんのアドバイザもいい方だったんですね。
かなりアツイ。(笑)

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