業務知識を持っていなくても実践できるリーダーシップ
こんにちは。Forsetiです。4月5日以来の更新となってしまいました。忘れてしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、今後を考えると現状を改善する必要があると思い、震災のあたりから転職活動をしていました。不況、震災という最悪な状況の中での活動でしたがよい条件の職を得ることができました。
そして、転職活動中は(当時の)本業にも変化があり、また新しいプロジェクトに派遣されていました。実は、このプロジェクトは環境があまり良いものではなく、右往左往したものの、そこそこの結果を残せました。転職活動でよい結果を得られたので、苦労が報われることもあるんだなぁとしみじみ感じてます。今回はこの右往左往したプロジェクトについて書きます。
■何も知らない自分がリーダーに?
私が派遣されたプロジェクトは、過去半年ほど打ち合わせや仕様検討を繰り返してきたプロジェクトで、途中でメンバーの入れ替えもありました。私は、最後の入れ替えで参入したのですが、その仕様検討の進行役を任されました。メンバーは少しずつ入れ替わっていたので、過去の打ち合わせ内容を理解している度合いがメンバーによって違っていました。そして、関連するシステム、部門も複数あり、すべてを把握できているメンバーなどいなかったのです。
プロジェクト全体の方針が、資料を作るより現物を早く作るというものだったらしく、資料もあまり残っていませんでした。課題表は残っていましたが、書き込みがあまりなく、まともな資料は議事録だけ。引き継ぎを受けたのも一部のメンバーだけで、現状を把握できていないメンバーさえいました。
最後に入った私は当然何も知らないので、少ない資料から現状を把握し、事を進めなければなりませんでした。
■知識ゼロでも人を動かすために
とにかく、何かをしなければならないと考え、私は打ち合わせの議事録、課題表をひたすら見比べることから始めました。先に説明したように、課題表の書き込みが議事録の量に比べてかなり少なかったので、議事録にしか残っていない検討事項もあるだろうと考えたからです。議事録はキチンと残っていたので、ここから現状を把握できそうだと考え、作業を始めました。
作業を進める過程で積み残しの課題を発見したら、近くにいるメンバーから話を聞きました。話を聞きつつ、誰がどのシステムにどれくらい詳しいかということを同時に把握できました。ある程度状況を整理できたら、チームミーティングで現状を報告し、課題を解決するために作業をメンバーに割り当てます。
「状況把握→個人の把握→役割分担」と進めることで、適切なメンバーに効率よく作業を割り振れます。また、各メンバーの理解度を把握しておけば、ほかの人の作業に必要な資料が見つかったときに伝えるべきメンバーがすぐに思いつきます。資料の内容を知ってるメンバーに伝えてもあまり意味がありませんので、資料を必要としているメンバーに伝えなければいけません。そして、検討課題が見つかったときに意見を求めるべきメンバーも思いつくようになります。
明らかに自分の知識が足りないときは、ほかのメンバーに頼る機会が多くなります。できるだけほかのメンバーの支援に徹する事で、快く手を貸してもらえるように立ち回っていました。
ある程度メンバーから信頼が得られれば、その先は比較的楽に進みます。最初にどのようにして信頼を得るかということが大切です。最初に信頼を失ってしまうとその後が大変になります。私は、信頼関係は預金の利子のような特性があると考えています。プラスの評価を得ると、そのプラスは増えていきますが、マイナスの評価を受けてしまうと、マイナスも増えていってしまうのです。マイナス分を取り戻すには、増え続けるマイナスを精算できるだけの大きな成果が必要になるように思うのです。
■誰もやらないなら自分がやる
細かいことを書いてきましたが、最終的に人を動かすには「誰もできない、誰もやらないなら自分がやる」という気持ちだと思います。自分が誰かの下についたとき、この気持ちがある人と無い人では自分のやる気がまったく違いました。
人が増えるほど多くの物を見なければならなくなります。今の私のやり方では3~4人が限界です。このプロジェクトでは気合を入れすぎて途中で息切れしてしまったので、もう少し楽な方法を考える必要があると思っています。
以下オマケ
転職活動について、要望があれば次回のコラム、あるいは個別にメールなどで書いてみたいと思います。コメント頂ければ幸いです(その際は本コラムのコメントと分けるために【転職活動について】とかタイトル先頭に入れてもらえると助かります)。