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第3回 アジャイルプロセス協議会5周年記念セミナー(下)

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 2008年7月31日のアジャイルプロセス協議会5周年記念セミナーのお話の続きです。

【受付開始】

 イベントの約1カ月前の7月2日、申し込みを開始しました。私はアジャイルプロセス協議会の広報担当なのですが、ここのときがもっとも作業するタイミングです。いくつかのMLに告知を投げて、いくつかのイベント登録サイトに登録します。MLに投げるときは緊張しますね。ほぼ同じ文面のメールを5つくらいのMLに投げているのですが、メールアドレスは間違えていないか、日付と曜日は間違えていないか、コピペ元のイベント情報が載っていないかどうかなど、いつもは使わない神経を使っています。実際、たまに間違えて訂正メール出したりしますし……。あと、こんなにMLにメールして迷惑にならないだろうか、なんてことも考えちゃいます。いくつものMLから同じイベント告知が送られてきても、気を悪くしないでくださいね。

 さて、申し込み開始してから1週間たちました。今回のイベントでは定員は140人ですが、ざっと100人集まってくれたら良いなあ、と考えていました。何人くらい集まったかな、と思ってみてみると……33人。なんと予定の3分の1しか集まっていないのです。こういうイベントでは最初に申し込みがたくさんあって、その後だんだん申し込みが伸び悩むものです。最初の1週間で33人だと最終的にも50~60人がせいぜいで、100人には全然とどきそうもありません。このままではまずい! ということでテコ入れ開始です。

 一度送ったMLには「アジャイルプロセス協議会5周年記念セミナーは来週7/31(木)です」というリマインド風のタイトルで、本当はまだスカスカなのに、残席が少なくなってきたので早めに申し込んでください、というメールを投げました。アジャイルプロセス協議会の中にいる業界の有名人には、ブログなどで告知をしたり、口コミで誘ったりしてくださいとお願いしました。たとえば羽生田さんのブログ平鍋さんのブログに告知が載っています。スタッフ参加しているコネを使って、オブジェクト倶楽部のメルマガにも載せてもらいました。また別のコネを使ってInfoQにも載せてもらいました。人もコネも使って、できることはすべてしました。すると申し込みも増え始め、最終的には何とか100人を超えることができました。あー良かった。

【ライトニングトークスの募集】

 今回のイベントではライトニングトークスを開催することになりました。ライトニングトークス、略してLTとは、1人5分のプレゼンを何人かで連続して行うものです。XPJUGやオブジェクト倶楽部などの他のコミュニティでも定番のコーナーになっています。KOSUGI LTやAKIBA LTといったLT専門のコミュニティもあるくらいです。LTは聞きに来るお客さんに受けが良いということもあるのですが、実はイベントを主催する側からしても非常に便利なコンテンツなのです。便利な点の1つは時間の調整がきくという点です。最小単位が5分なので、人数をうまく選べば30分枠でも45分枠でも1時間枠でも、余った時間枠にLTを入れて時間を埋めることができるのです。

 さらに良い点があります。それは、その枠の内容を事前にスタッフが考えなくてもよい、という点です。これはスタッフにとっては非常に魅力的なのです。普通の講演では講演者を選んだり、依頼したり、日程の調整をしたり、講演のテーマを伝えたりといろいろ事前の作業があるのですが、LTの場合は大部分をLTをする人(トーカー)に任せておけばいいのです。なんとすばらしいのでしょう!

 今回のイベントでは、昼休みの後の40分間をLTにしようと決めました。申し込みの受付が始まり、講演やパネルやセッションの打ち合わせなどが着々と進んでいき、当日まであと1週間というときに、ふと気がつきました。トーカーが集まっていない! 40分のLT枠なのに4人しかいないのです。あわてていろんな人にLTでしゃべってくれないかと声をかけて、前々日くらいにやっとそろえることができました。結論、LTは楽に企画できるけど、トーカー集めが大変

 当日のLTの様子は動画で公開されていますので、ぜひご覧ください。

【社長からメール】

 セミナーの2週間前、私の会社(株式会社チェンジビジョン)の社長の平鍋さんからメールがありました(社内ではほとんどの社員がお互いに『さん』付けで呼んでいるので、このコラムでもそのまま書きます。ちなみに、以下のメールは内容がわかりやすいようにこのコラム用に書き直しています)。

平鍋です
水越さん、平鍋です。
大槻さんからこんなリクエストです。
以下の資料でどうでしょうね??

 ??? 何のことだかわからなかったので、もうちょっと読んでみます。もともとは平鍋さんと大槻さん(株式会社一の副社長でアジャイルプロセス協議会運営委員長)とのメールらしく、2人のメールの内容が下に引用されています。

平鍋です
水越さん、平鍋です。
大槻さんからこんなリクエストです。
以下の資料でどうでしょうね??

大槻 繁 さんは書きました:
> 平鍋さん、大槻です。
>
> それでは平鍋さんの資料を元に水越さんに発表してもらうと言う案はどうでしょう?
>
> On 2008/07/17, at 8:45, Kenji HIRANABE wrote:
>> 大槻さん、平鍋です。
>>
>> すみません、その日、福井で取締役会が。。。。
>>
>> 大槻 繁 さんは書きました:
>>> 平鍋さん、大槻です。
>>>
>>> ご無沙汰しています。
>>> アジャイルプロセス協議会の5周年セミナーが開催されます。
>>> 平鍋さんに10分~15分程度のお話をお願いできないでしょうか?

 えー! げげげ!

 大槻さんから平鍋さんへの講演依頼が、自分に回ってきちゃった! 今回のイベントは裏方を務めればよさそうだと安心していたのに!

 おそるおそる、メールに添付されていた平鍋さんの資料を開いてみます。農場の写真、たくさんの人がボートから川に飛び込んでいる写真、X軸にもY軸にも単位が入っていない手書きのグラフ。ああ、この資料を見ながら平鍋さんの説明を聞いたら、とても印象に残るプレゼンなんだろうなぁ。だけど資料だけだと何のことだかぜんぜんわかりません……。

 結局、数日後に平鍋さんに直接説明をしてもらい、資料の内容は理解できました。その後、元は40分間のプレゼン用資料を15分間のプレゼン用に縮めて、当日何とか発表をしました。

 コミュニティに参加していると社内の上下関係や会社の枠を超えていろんな人と付き合えるのが良いのですが、今回のようにえらい人がタッグを組んで無茶振りしてくることがあります。気をつけないといけませんね。

【まとめ】

 イベント当日は沢田マンションのインパクトもあって、かなり盛り上がりました。私は自分のプレゼンで会場をシーンとさせてしまったこと、なぜかほぼ自分だけスーツだったことが反省点です。無事開催できてほっとしました。その後、アジャイルプロセス協議会のWGの1つであるアジャイルマインド勉強会で、高知まで行って沢田マンション合宿を行ったりと、後に続くイベントだったこともうれしいです。

【イベント紹介コーナー】

 オブジェクト倶楽部2008冬イベント『オブラブ忘年会 ~ふりかえり2008~』

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