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GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 に乗り遅れるのは「教えてクン」

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 「雨の夜の銀座で、酒も飲まずに読書会かぁ」

 書籍 「GIVE & TAKE 与える人こそ成功する時代」 という書籍を読んで感想を討論するという読書会に参加した。意外といろいろな意見が聞けておもしろかった。そこで語られたことと私が考えたことを書いてみる。

■GIVE & TAKE 与える人こそ成功する時代

 この書籍は組織心理学者のアダム・グラントの著作。

 ギブ&テイクのテイクする(相手から何かをもらう)ことを目的として行動するのがテイカー。ときには相手に与えることもあるけれど、それはより多くの利益をテイクするための下心のある行為である。

 一方、他人に与えることばかりを行っているのがギバー。相手のために行動している。その行為が巡り巡って自分に返ってくる。情けは人のためならず。この本によれば、大成功した人にはギバーが多いそうだ。

■成功を期待するギバーは実はテイカーかも?

 ギバーは見返りを考えずに他人に与える人のはず。だけど、この本を読んだ人が、「成功するのならギバーになろう」と思ったら、その時点で下心があるからテイカーになってしまうのではないか? そうすると、真のギバーは「たまたま見返りがあって得した人」だけになってしまうゾ。この本の読者は、ギバー的な行動をしても真のギバーではない。 どこまでをギバーとしていいのか、よく分からなくなった(^_^;)。

■宗教とはギバーであることを説くもの

 他人に与え続けるのは労力的にも金銭的にもつらいもの。でもきっといいことがあるからギブし続けましょう。と説いたのが宗教ではないか。それがうまくいったところは、宗教も文化も発達してきた。 そしてギブし続けることを説いた教祖がテイカーだった場合、ギブさせる先を自分にしてしまう。それが悪徳宗教だろう。そう考えると、宗教というものも分かりやすい。

■他人に教える人はギバーか?

 職場で後輩や部下に仕事を教えることはギバーの行為だろうか? 後輩を育ててあげたい、と思ってやるならギバーだ。しかし業務命令で仕方なく教えるとか、教えることで自分の仕事が減って楽になる、と自分のためにやっているならテイカーだろう。

 私は教えることは好きだ。でもときどき、懇切丁寧に仕事を教えた後輩が会社を辞めて転職してしまうことがある。そんなときは「せっかく教えたのに!」と内心怒っていた。自分の仕事が減って楽になることがなかったから、つまりテイクできなかったから。これはまさにテイカーの心境だ。

 しかしその後何度も教えた後輩が辞めることがあったので慣れてきた。そして辞めてしまっても「まあいいか」と思えるようになった。私が後輩に教えたように、どこかの職場で仕事を教わった人が私の職場に来ることだってあるだろうから。そう思えたってことは、成功するギバーになれるのかも。

■教えてクンはレベルの低いテイカー

 職場にいるテイカーの1つのタイプが「教えてクン」だ。分からないときに他人に聞くのは仕方がない。けれども全く自分で調べようともせずに他人が調べた成果を横取りするばかりの教えてクンはいただけない。業務の効率はいいかもしれないけれど、まずは自分で調べるクセをつけておかないと技術者として成長しない。さらに同じことを何度も聞く教えてクンは最悪だ。成功するギバーになれないとしても、そんなレベルの低いテイカーにだけはなってはいけない。

 と言う私も、調べるヒマがなくって人に聞くことも多いんだけどね(^_^;)。

 abekkanでした。

 関連サイト

 「夜の銀座で謎の集まり」

 「GIVE & TAKE 与える人こそ成功する時代 の読書会」

Comment(4)

コメント

επιστημη

教える方が教わるより何倍も勉強になるので教えてます。
テイクの手段としてのギブ、とでも申しましょうか。

abekkan

επιστημη さん

コメントありがとうございます。
たしかに、教えると勉強になりますね。相手にも喜ばれるし、一石二鳥です(^^)。

仲澤@失業者

プログラマー向け掲示板ではギブもこころがけてますが、
本質的に自分はテイカー・・・
但しなるべく「野より得よ」にしてます(vv;)。

abekkan

> 仲澤@失業者さん

コメントに気づいていませんでした。すみません。m(_ \)m

このコラムには書きませんでしたが、ほとんどの人は、ギブとテイクを適度にやる人=マッチャー だとこの本には書いてありました。

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