大型SI中心の経験を持つITエンジニアが立ちあげたSTSD株式会社。自社商品のCMS writeWiredの開発、販売、宣伝などの日々をつづります。商品開発の楽しさ、難しさと技術的プロジェクト管理手法などの意見もたまに書きます。

第1回:自己紹介と起業までの経緯

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 みなさま、はじめまして。

 STSD株式会社(エスティーエスディー株式会社)の鴻田(こうだ)と申します。

 東京は渋谷区恵比寿にあるWebシステム開発を行っている会社です。

 立ち上げは2005年9月、今までは主に比較的大規模のプロジェクトに参加することが多かった中、自社製品を開発し販売していこう、と決め、現在はそのソフトウェアの開発、販売に力を入れています。

 このコラムでは、「プロジェクト中心のシステム開発屋が自社商品を開発、販売する」というということの軌跡を綴りたいと思います。

 少しだけ、商品の説明をさせていただきますと、CMS(Content Management System)と呼ばれる、Webサイトの運営管理を行うためのソフトウェアになり、URLは下記になります。

writeWired CMS Platform:http://writewired.jp/

 2009年12月現在では、一般的にCMSの範疇と呼ばれる機能はもちろん、CRM(Customer Relationship Management)と呼ばれる機能までを備えたものになっています。

 商品の説明は時折おりまぜながら進めて行きたいと考えていますが、どちらかというと技術者上がりのわたしが起業をし、商品を思いつき、開発に着手~販売に至るまでの軌跡を、過去を振り返りながら書いていきます。

 まずは簡単な自己紹介を。

 起業前は約10年間ほど、フリーのエンジニアとして日本IBMのプロジェクトに参加していました。最初はAS400というシステムでRPGという言語を、後にJavaにスキルを移行して当時は国内初といわれたAS400での大規模な旅行会社さま向けのWebのシステムをしておりました。

 IBM BPさまへのセミナー開発、講師、関連書籍への寄稿などをやっており、後にプラットフォームをIBM AIXを中心に50名を超える、大規模なWebシステムの開発を行っておりました。

 10年のうちの後半はほとんどお客様への提案活動からプロジェクト管理、品質管理、開発標準の作成、フレームワークと呼ばれる開発基盤の開発、プロジェクト開発への技術支援、データベースのチューニングなどを作業を中心に色々な立場、観点で参加させていただきました。

 起業しようと思ったきっかけは……。

 フリーで活動していたので、他の方とは考え方が違うところもあると思いますが、

 「自分で組織を設計したい」

 と思ったのがきっかけだと思います。プロジェクトは規模が大きくなればなるほど「組織化」していきます。

 プロジェクトに参加している中で「なんでこんな無駄なことをやっているんだろう」とか「なんでこういう作業の進め方をするんだろうか?」などの疑問を多く感じる点が非常に多かったのを覚えています(そして、それは今でも、大きなプロジェクトを見ると感じることです)。

 一応、教育係のようなことも兼ねていたので、こうしたほうがいい、などの意見はいってみるものの、大企業になればなるほど、会社全体のルールがあり、そんな意見は通るはずもない。

 であれば、自分で無駄のない仕事をしていける、最大のパフォーマンスを発揮できる組織を作ってみよう、と思ったのが直接の原因です。

 起業したのは2005年6月。

 フリーという立場を利用して、1人2馬力で、例えば事務所を借りる費用などを蓄え、今となっては意外とあっさりと起業することができました。

 業態はそれまでどおりのシステム開発を行う会社です。

 弊社でも基本的には「1人月nnn万円」という形で換算した金額でシステムを開発する、というサービス形態ですが、普通のシステム開発をしていくうちに、

 「自分たちの技術を売るサービスだけではなく、自分たちで作ったものをサービスとして売る」

 ということができないか、と考えはじめ、パッケージを開発しようと思い立ちました。

 なぜパッケージになったか、という点、なぜCMSというパッケージに”なった”か、は引き続き書いていきたいと思います。

 今回は最初なので、少し固くなってしまいましたが、様子を見てもっとリラックスした内容で書いていく予定です。

 というわけで、つたない文章ですが、皆様、今後ともよろしくお願いします。

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