今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

444.微力を尽くす

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初回:2025/11/12

 日本語って、難しいですね。

P子「急にしんみりしてどうしたの?」※1

 本来の意味と異なる解釈をされている言葉って、意外と多いと思います。この『微力を尽くす』も、使う時と場所を間違えると余計なトラブルを招きかねません。

P子「そんな経験があるの?」

 読み物としてそういう言葉に触れる機会はあったとしても、上司や取引先の人達との会話には、その手の誤解を与えそうな単語は極力使わないようにしているつもりです。

1.『微力を尽くす』

 まずは、今回、このネタを選んだきっかけの記事をご紹介しておきます。

 ≪参考資料1≫
 https://salon.mainichi-kotoba.jp/archives/220590
 批判されたのはなぜ? 正しい用法「微力を尽くす」
 質問ことば解説
 2024.12.02

 ≪参考資料2≫
 https://diamond.jp/articles/-/376040
 「微力を尽くします」と挨拶したら先輩が「全力を尽くしてくれよ」と注意→どう返すのが正解?
 石原壮一郎: コラムニスト
 2025年11月4日 6:50

 『微力を尽くす』とは、『自分の力がわずかであることをへりくだって伝えつつ、できる限り全力で取り組むこと』です。確かに先の先輩が「全力を尽くしてくれよ」と言いたくなる気持ちは理解できます。

P子「逆に先輩も言葉の意味を理解した上でのギャグだとしたら、なかなか鋭いんだけどね」

 その場合は知らないって思われる危険性があるので、ギャグとしては成立しなさそうです。

 他にも、色々と勘違いしている言葉がありますね。

 ≪参考資料3≫
 https://oyanozasshi.jp/news/2176/
 その日本語、間違って使っていませんか?意味を "間違いやすい日本語"10選をランキングで紹介
 親の雑誌ホーム
 投稿日:2022年04月20日(最終更新:2022年06月21)

 9位 敷居が高い(しきいがたかい)
  X 高級過ぎたり、上品過ぎたりして、その店や家に入りにくいこと
  〇 不義理をしたり長い間音信不通だったりして、その家に行きにくいこ

 例えば、本来の意味で言うと使いどころがほとんどないと思います。でも、間違いの用法なら、色々な場面で使えると思います。

P子「営業の人達なら、結構使ってたりするかもね」

 そんなに不義理をいっぱいしてたらダメでしょ。

 8位 役不足(やくぶそく)
  X 本人の力量に対して役目が重すぎること
  〇 本人の力量に対して役目が軽すぎること

 これは、本来の意味と反対なので、誤用すると大変なことになりそうです。

 課長:「次の〇〇工業様の開発リーダーに、ちゃとらんさんでは役不足です」...〇
 部長:「そうだったか、じゃあ彼には雑務一般をやってもらおうか?」...×

P子「自分を良い方に持っていってない?」

 7位 琴線に触れる(きんせんにふれる)
  X 怒りを買ってしまうこと
  〇 感動や共鳴を与えること

 これは、意味もそうですが、読み方を間違えると結構恥ずかしい思いをしそうです。

 3位 破天荒(はてんこう)
  X 豪快、無茶、大胆、荒っぽいことをする
  〇 前人未到の偉業を成し遂げる

 これは、誤用してました。本来は良い意味なんですけど、今はどちらかというと荒っぽいイメージが強いです。

P子「悪天候と間違ってない?」

 1位 姑息(こそく)
  X 卑怯(ひきょう)
  〇 その場しのぎ、一時的な間に合わせの対応

 これも完全に間違っていました。

 正しい使い方の例:
  『部長。〇〇工業様のトラブルですが、姑息な手段で対処しました』

P子「やめときなさい。絶対に悪い意味に取られるわよ」

2.ぶぶ漬けでもどうどすか

 京都名物、『ぶぶ漬けでもどうどすか』についてです。

 標準語に直すと『お茶漬けでもいかがですか?』という言葉ですが、いつまで待ってもお茶漬けが出てきません。実は『お開きにして帰る準備をしてください』という意味で、広まっていますが、本来の意味は、楽しい時間を過ごせたことへの感謝や、もっと一緒にいたいという気持ちを込めて、雰囲気を壊さないように余韻を持たせるための表現です。

P子「逆さほうきも有名ね」

 今風なら、ロボット掃除機をひっくり返しておくのが定番です。

P子「そんな作法は聞いたこともないわね」

 京都人は裏表があるとか、本音と建前を使い分ける文化だとか言われていますが、基本的には相手を不快にさせない心遣いから来ています。とはいうものの、あくまで京都人同士というか意味合いを判っている者同士でないとなかなか通じ合わないのかもしれません。

P子「ぶぶ漬けも逆さルンバも、そうなる前に頃合いを見て帰るのが礼儀よね」

3.まとめ

 日本語は難しいです。

 といって、何でもかんでも簡略化してしまうのもどうかと思いますが、すでに違う意味合いで使う人が多くなっている言葉については、使う側は注意するか避けるほうが無難でしょう。余計なトラブルに巻き込まれないためにも、多少、やぼったい表現になっても、ビジネスで使う分にはストレートな表現のほうがお互いハッピーになれると思います。

P子「親しい間柄なら、そういう言葉を遊びで使ってみると楽しいかもね」

 ほな、さいなら

======= <<注釈>>=======

※1 P子「急にしんみりしてどうしたの?」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。

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