ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。

魔女の刻 (42) あなたが私にくれたもの

»

 不意に周囲が薄暗くなった。大ホールの天井や壁面の照明が同時に落ちたんだ、と気付くのに数秒かかった。とはいえ、メインエントランスの他、数カ所に採光窓が設けられているので、視覚に不自由はない。誰が落としたにせよ、その目的は視界を閉ざすことではなく、セレモニー会場の電子機器を使用不可にすることだったのだろう。
 弓削さんはゆっくり歩いてくる。その外見はひどいものだった。グリーンリーブスのデータセンタービルで何度か転倒したときに裂けたのだろう、スーツの両膝部分がはっきりそれとわかるほどなくなっていて、毛深い臑が露出している。コートも泥だらけで、やはり何カ所かが破れていた。これまで、弓削さんのファッションセンスはどれほど痛いものであっても、そこには彼なりのポリシーがあったはずだ。今の弓削さんには、他人にどう見えるかよりも切実な問題があるらしい。
 言葉を失った私たちの数メートル手前で、弓削さんは足を止めた。その顔に浮かぶ表情は意外なものだった。焦燥感か切迫感、または狂気を想像していたが、弓削さんは公園で遊ぶ孫を見守っている老人のように穏やかな顔をしていた。
 「おはようございます、瀬端先生」弓削さんは咳き込むように言った。「セレモニーにはうってつけの、いい朝じゃありませんか」
 「おはようございます」瀬端さんは冷たい視線を返した。「ここで何を?」
 弓削さんはクックックッと喉を鳴らした。
 「何を、とはご挨拶ですな。私はくぬぎ市の市政アドバイザリです。今日のセレモニーにも出席予定ですよ」
 「ああ、そうでしたね。それなら、その服装をどうにかした方がいいんじゃないですか? 外部の方々も大勢列席されるんです。あなたには職責にふさわしい外見が求められるはずでしょう」
 「ご心配なく、用事が済んだら着替えますとも」
 「用事とは何ですか」
 「今、記者とか、そういう人たちが来てるんでしょう」
 その言葉に呼応するように、イマージョンコンテンツのブースから、何人かが出てきた。先頭にいるのは今枝さんで、すぐ後ろに神代記者が続いている。ホールに設置されているWi-Fi ルータの電源が落ちたため状況を確認しにきたのだろう。今枝さんは瀬端さんに話しかけようとしたが、弓削さんの顔を見て戸惑ったように立ち止まった。
 「いらっしゃってますよ」瀬端さんは答えた。「それが何か」
 弓削さんはまた喉の奥で笑った。
 「申しわけないが、先生」気味悪いほど冷静な声だ。「あんな不快で下らない映像を見せるわけにはいかんのです。市政アドバイザリの権限で中止させてもらいますよ」
 違和感が沸き起こった。私の知る弓削さんは、いつも締まりのない蛇口のようにヘラヘラと無節操な笑いを絶やしたことがなかった。この人の処世術の一つなのだろう。だが、自らのキャリアが塵芥に帰そうとしている今、弓削さんの顔には、笑みに類する表情は欠片ほども浮かんでいない。
 「それで電源を落としたんですか」
 「あんな映像を見せるわけにはいかんのですよ。わかってください」
 「自分が非難されるからですか」瀬端さんはため息をついた。「つくづく自分勝手な人だ。タスクフォース室長として許容できない行為です。すぐに戻してください」
 「......んだ」
 弓削さんが聞き取れない声で何か言い、瀬端さんは怪訝そうに訊き返した。
 「え?」
 「なんでわからないんだ!」弓削さんはいきなり怒鳴った。「あんなの見せたらどうなると思ってるんだ。会社は俺を切り捨てて、俺が勝手にやったことだと主張するに決まってる。そしたら俺はどうなる。え? どうなると思ってるんだ」
 「さあ」
 「俺はな、地方創生ビジネス事業本部長への昇進が内定してるんだ。これからのQ-LIC のメインストリームだ。このために、アホな上司に頭を下げて、クソみたいな汚れ仕事に精出してきたんだ。その全てを、あんな取るに足らないことでなかったことにされるってのか。俺がこれまで、くぬぎ市からどれだけ利益を出してきたと思ってる。どうしてそれぐらいのことがわからないんだ。あんた、バカなのか!」
 言っていることが無茶苦茶だ。もはや弓削さんの頭の中は、混乱の極みに達している。状況が違えば声を上げて笑っていたかもしれないが、自分がその場に居合わせているとなると、面白がってはいられない。瀬端さんも同じことを考えたらしく、私の方に少し顔を傾けた。
 「下がってください」瀬端さんは囁いた。「少し危険かもしれません」
 弓削さんからの物理的な暴力ならそれほど怖くない、と私は答えかけた。が、弓削さんの顔を見て考えを変えた。怒鳴っていても、弓削さんは怒りを露わにしてはいなかったからだ。私が連想したのは、サバンナに身を潜めて草食動物に狙いを定めた狡猾な肉食獣だ。改めて彼我の距離を測ってみると、いつの間にか弓削さんは手を伸ばせば届きそうな距離にまで近付いてきていた。私は少し距離を取ろうと、ちらりと後方を確認した。
 それが間違いだった。私が視線を戻したとき、弓削さんは想像もできないほど敏捷に身体を動かした。右腕に痛みが走る。声を上げる間もなく、弓削さんが私の腕を背中にねじり上げつつ、背後に回っていた。山の中でクマと遭遇したとき、絶対に目を逸らしてはいけない、という知識を思い出したのは、手遅れになってからだ。全くうかつにもほどがある。
 そこかしこで悲鳴が上がった。喉に冷たい金属が触れる。私は少し視線を下げ、すぐにそうしたことを後悔した。花鋏が首筋にあてられてている。さっき三崎さんが使っていたものだ。
 「先生」耳元で弓削さんが言った。「ちょっと下がってもらえますかね」
 「弓削さん」瀬端さんはなだめるように手を前に出した。「自分が何をしてるのかわかってるんですか」
 「いいから黙って下がってくださいよ」
 瀬端さんは言われた通り数歩下がったが、黙ろうとはしなかった。
 「はい、下がりました。で、何が望みなんですか」
 「わかってるでしょ。あの映像を全部削除してもらえますか」
 「できないと言ったらどうします?」
 「ここで血が流れることになりますよ」
 「そうでしょうね」
 私の意見を誰も聞こうとしない。むかっ腹が立ったが、ここで私が口を出しても状況は好転しないだろう。
 「わかったら、とっとと削除してもらえますか」
 「できません」瀬端さんは即答した。
 「ちょっと、それマジで言ってるんですか」花鋏の先が喉の皮膚に食い込んだ。「このまま突き刺してもいいんですか」
 「できないというのはですね、私は削除の方法を知らないからなんです」
 「誰が知ってるんですか」
 「白川さんです」瀬端さんは微笑んだ。「ほら、今、来ましたよ」
 誰もが瀬端さんの視線の先を見た。先ほど弓削さんが出てきたスタッフルームのドアから、パンツスーツ姿の白川さんが歩いてくる。私の横で、弓削さんの呼吸が荒くなるのがわかった。
 「白川あ......」弓削さんは歯ぎしりした。
 白川さんはレッドカーペットを歩く女優のような優雅な足取りで、私の方に向かっていた。その視線は弓削さんに固定されている。
 「川嶋さんを離しなさい」白川さんは優しい声で語りかけた。「ほら、周囲を見てごらんなさいな。みんな見てますよ」
 そう言われて気付いたが、神代記者を初めとするインフルエンサーたちは、揃ってスマートフォンをこちらに向けている。もちろん、この状況を撮影しているのだろう。私だってあちら側に立っていたら、そうしていたかもしれない。記者やYouTuber なら、なおさら見逃すはずがないシーンだ。
 「うるさいんだよ」弓削さんは吐き捨てた。「全くムカつく女だ。さっさと映像を削除しろ」
 その言葉が終わらないうちに、消えていた照明が再び点灯した。
 「おい!」弓削さんが怒鳴った。「誰だ。誰が点けたんだ」
 スタッフルームのドアが開き、男性が走り出てきた。どことなく見覚えがある。
 「浜野! てめえ何やってんだ!」
 その言葉で思い出した。Q-LIC 社員の浜野さんだ。以前、打ち合わせをしたことがある。走ってきた浜野さんは、息を切らしながら叫んだ。
 「弓削さん、もう無理」泣きそうな顔だ。「もう無理だよ。あんた、正気じゃないよ。何やってんだよ。ぼくを巻き込まないでくれよ」
 「ほらね」白川さんはスマートフォンを取り出した。「もうあなたの味方はどこにもいないんですよ。早く帰って始末書の下書きでもしてたらどうですか。言っておくけど、虚偽の内容は書かない方がいいですよ。こういう動画をあなたの会社に送っておきますから」
 白川さんはスマートフォンをタップした。同時にプロジェクタのスイッチが入り、スクリーンに映像が映し出される。数時間前に私が見た映像だ。弓削さんがグリーンリーブスのデータセンタービルのドアをドンドンと叩いていて、その顔は怒りと焦燥で歪んでいる。音声はなかったが、その狂態を演じているのが弓削さんであることは疑いの余地がないぐらい、鮮明な動画だった。
 インフルエンサーたちは、一斉にスマートフォンをスクリーンに向けた。弓削さんとスクリーンを交互に撮影し、興奮した口調で何かを喋っている人もいる。
 「おい、お前ら!」弓削さんは怒鳴った。「撮るな。勝手に撮るんじゃない。肖像権の侵害だ。法的手段に訴えるぞ」
 もちろん撮影を中止する人は一人もいなかった。一人の男性など、実況中継をするキャスターさながら近付いてきている。それが弓削さんの逆鱗に触れた。
 「おい、お前。止めろって言ってるだろう!」
 言うなり、弓削さんは手にしていた花鋏を投げつけた。撮影者は悪態をつきながらしゃがみこんだが、そもそも狙いはいい加減だった。花鋏は近くの床でバウンドした後、どこかへ滑っていく。
 最初に弓削さんの行動の意味に気付いたのは、チハルさんだった。きっと機会をうかがっていたに違いない。音もなく弓削さんに近付くと、何も言う隙を与えず、右膝にローキックを叩き込んだ。弓削さんは情けない悲鳴を上げてよろめき、私は望まない抱擁から逃れ出ることができた。
 弓削さんは意味不明の言葉を洩らしながら、再度、捕まえようと手を伸ばしたが、私はその場にぐずぐずしていたりはしなかった。床にダイブするように距離を取り、そのままゴロリと転がって離れた。弓削さんはさらに追いかけてきたが、体勢が泳いだところに、チハルさんが得意の左ミドルを叩き込んだ。弓削さんは再び悲鳴を上げて、床に崩れ落ちる。どこかが破れる音が響いた。すでにボロボロだったスーツが、さらにダメージを受けたらしい。怒りに駆られたチハルさんはさらに攻撃を加えようと接近したが、いつの間にか近付いてきていた白川さんが、その肩に手をかけて制した。
 「もうそれぐらいで」
 「で、でも、こいつ......」チハルさんは言いかけたが、白川さんは首を横に振った。
 「それ以上やると過剰防衛になります。この人に余計な口実を与えたくないんです」白川さんはそう言うと、私の方に駆け寄って手を差し伸べてくれた。「川嶋さん、大丈夫ですか」
 「ええ、どうも」私は立ち上がった。「ずっとここにいたんですか?」
 「そうです。いろいろ振り回してしまってすみませんでした。本当は、もう少し早めに姿を見せる予定だったんですが、あっちの人が機械室のキーをなかなか渡そうとしなかったので。川嶋さんを危険な目に遭わせてしまいましたね」
 「まあ、いいですが。それより大丈夫ですか?」
 そう訊いたのは、白川さんの具合が見るからによくなさそうだったからだ。顔色は蒼白だし、苦しそうに肩で息をしている。
 「実はあまり大丈夫ではないんです」白川さんは力なく微笑むと、掴んでいた私の手を離した。「一昨日から、ほぼ寝てないので」
 「一休みした方がいいんじゃ......」
 「そうですね。だいたい目的は達したことだし」
 白川さんは、床にだらしなく座り込んでいる弓削さんに侮蔑するような目を向けた。
 「目的って、あれですか?」
 「そう、あれです。さすがの弓削も、もう表舞台に出てくることはないでしょう。あの人たちが世論を喚起してくれるでしょうし」
 イマージョンコンテンツのブースに、インフルエンサーたちが入っていくところだった。ほとんどは、今の一幕が何を意味するのかわかっていないだろうが、コンテンツを見れば明らかになるだろう。
 高杉さんが小走りに近付いてきた。
 「どうも、高杉さん」
 「白川」部下に対する態度に迷うような顔で、高杉さんは呼びかけた。「今までどこにいたんですか」
 白川さんはクスリと笑った。
 「それ、重要ですか? もっと他に訊きたいことがあるのでは?」
 「そうですね」高杉さんは頷いた。「ゆっくり話をする必要があるようですが、さしあたって知りたいことは一つです」
 「production 環境の復旧ですか」
 「そうです」
 「もう少し待ってもらえますか」白川さんはブースの方を見た。「あの人たちがコンテンツを見終わるまで。大丈夫です。セレモニーには間に合いますから」
 「本当ですか」高杉さんは時計を見た。「それほど時間は残っていませんが」
 「おわかりだと思いますが、選択肢はないんです」
 高杉さんは無礼を咎めるような顔で白川さんを睨んだが、弓削さんと違って、冷静さを失ったりはしなかった。少し考えてから頷いた。
 「いいでしょう。ここまで来たら信じるしかないようです。ただ、このまま何もなかったように戻れるとは思っていないでしょうね」
 「わかっています。セレモニーが終わる時刻に、私からの辞表がエースシステム横浜に届くよう手配済みです。今度のことは、全て私の独断で行ったことで、他の誰にも責はないと明記してあります。退職金は辞退しますので、それで勘弁していただければと思います」
 高杉さんは小さくため息をついた。それは安堵のようにも、予想していたようにも聞こえた。
 「あなたには期待していたんですが。上級SE への昇進が確実だと思っていました。あなたなら、エースシステムに在籍したまま、Q-LIC にダメージを与えることができたのではないですか」
 「できたかもしれませんが、エースシステムのルール内でできることに限られたでしょう。ここまで思い切ったアクションはできなかったでしょうね。逃げ場を自分で切り捨てなければ、成し得ないことはあるんです。Q-LIC 自体は悪の企業というわけではないですが、中にいる一部の人間はクズです。そういう人間は利益のために、平気で他人の人生を破壊します。世の中に存在しない方がいい奴らです」
 「すると、あなたの動機は正義だったのですか」
 「正義? いいえ、私の最大の目的は最初から最後まで復讐でした。復讐は何も生まないとか、忘れて前に進むことが大切だ、という人もいるでしょうが、私が同意できる考えではないんです。復讐という動機があったからこそ、私は自分の力を最大限に発揮できたともいえます。ある意味、弓削が私に力をくれたと言ってもいいでしょうね」
 「もう少し別のやり方があったでしょうに」
 「事情が違えば、私だってビジネスという場でQ-LIC に対抗し、最終的には勝利を収めたんでしょうけどね」
 「そうできない事情とはなんですか」
 「薄々感づいているかもしれませんが、私はそれほど長生きができる身体ではないんです。それを知ったとき、私は、残りの人生をQ-LIC の地方創生ビジネスとやらを叩きのめすことに使おうと決めたんですよ。弓削はファーストステップでした」
 話しながらも、白川さんの顔色はどんどん悪くなっていった。立っているのもつらそうだ。腰を下ろすか何かした方がいいのでは、と言おうとしたとき、不意に白川さんは言葉を切り、口に手を当てた。小さく咳き込むような音とともに、その細く白い指の間から鮮血がこぼれる。白川さんの瞳から光が失われた。華奢な身体が、糸を切られたマリオネットのようにくたっと床に落ちる。
 「救急車!」高杉さんは声を張り上げた。「急いで!」

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 白川さんが病院に搬送されていった後、高杉さんの指揮の下、セレモニーの準備が進められた。打ちひしがれていた弓削さんは、部下の浜野さんがどこかへ連れていった。床には急いでモップがかけられ、その間にイマージョンコンテンツを見終えたインフルエンサーたちは、満足そうに帰っていった。
 9 時30 分を過ぎると、ホールの外には開場を待つ人が集まりだした。その時間になっても、production 環境に変化はなかった。
 「もしかして」今枝さんが心配そうにうろうろ歩きながら言った。「白川さん、復旧手順を行うつもりだったのが、倒れてできなくなったんじゃないかな」
 その考えが正しければ、今日のデモは中止にするしかない。そう思ったとき、受付にいたエース社員が駆け寄ってきた。
 「あの、川嶋さん?」
 「はい」私は答えた。「何か」
 「お客様がみえてますが」
 「お客様?」私は首を傾げた。「どなたですか」
 「どなたというか......」
 「おばさん!」
 聞き覚えのある声に、私は愕然となった。
 「ユウトくん!?」
 「ほらね」ユウトくんは、後を追いかけてきた受付の男性に得意げな顔を見せた。「友だちだって言ったじゃん」
 「すいません。確かに知り合いです」私はエース社員に頭を下げてから、ユウトくんに向きなおった。「こんなところで何してるのよ。セレモニーに招待されてるの?」
 いや、それはない。今日の招待客は成人ばかりのはずだ。
 「違うよ。届けるものがあってさ」ユウトくんはポケットを探って、折れ曲がった紙片を取り出した。「これ」
 私は息を呑んだ。白川さんの名刺だ。裏を見ると、丁寧な筆跡で8 桁の英数字が記されている。
 「昨日、あのお姉さんが来て、これを渡してったんだ」ユウトくんはキョロキョロと周囲を見回した。「お姉さんは?」
 私が答えようとしたとき、高杉さんが手を伸ばして名刺を取った。
 「これは?」
 「例のパスワードだと思います」
 「確かですか」
 「おそらく」
 高杉さんは迷わなかった。どのみち迷っている時間はない。
 「今枝!」
 すっ飛んできた今枝さんに、高杉さんは名刺を渡した。
 「これを入力しなさい」
 今枝さんは名刺を掴むと、手近のブースに突進し、タブレットを操作し始めた。高杉さんと私は後ろから覗き込んだ。
 「入力しました」そう言うと今枝さんは名刺を高杉さんに返した。「これで復旧するんでしょうか」
 「そう思います」高杉さんは私に名刺を渡した。「どれぐらいで復旧しますか」
 「わかりません。待つしかないですね」
 私たちは待った。

(続)

 この物語はフィクションです。実在する団体名、個人とは一切関係ありません。また、特定の技術や製品の優位性などを主張するものではありません。本文中に登場する技術や製品は実在しないことがあります。

Comment(52)

コメント

匿名

今週はいつもより早い更新ですね

VBA使い

「川嶋さんを危険なめに合わせて」
川嶋さんを危険な目に遭わせて、かな?


「イマージョンコンテンツを見終えたインフルエンサーたちは、満足そうに帰っていった。」
いやいや、白川さんの事は気にしなくていいのか !?

匿名

ある程度事情は含みおきの上でだった、てことかなあ
にしてもこんなゴシップ、野次馬根性ならなおさらその後のエースやら市の対応追いかけたい気もするが

結局七転八倒で終わりか。もう一個二個寝技繰り出すかと思ったが、小物らしい終わりかただったなファーストステップさん。
セカンドステップはあるのか…?

とおりすがり

>弓削さんは、部下の浜野さんがどこかへ連れていった。

「やってきた警察に引き渡された。」な気がする。
これだけ証拠(映像)があり、完全な犯罪行為なわけだし。
誰も警察に連絡を入れてないのか?(ひでぇ)

匿名

最後の一文'"私たちは待った。"に違和感を感じます。この一言で終わると文体のリズムが悪くなるのかな。

匿名

やっぱりこういう時は徒手空拳の技術は対応が早いですね
もう少し格闘が続けば逆にコンボゲージが溜まって超必殺技を叩き込んで葬る事が出来たかもですが

trmr

イメージはボリス、中身は城之内、権力は首藤と悪党総決算みたいな奴だったので、弓削退場にようやくホッとしました。

匿名

うーん
>私たちは待った。
違和感はなかったけどなあ。
どれだけ待てば良いか分からない中、待つことしかできないっていう不安とか緊迫した雰囲気とか、そういうものを感じてこの文を読んだときなんとなくぞわっとした。
私は今日の分の締めには良い一文だと思ったけど、本当に感じ方は人それぞれだね。

kemi

自分も最後の私達は待ったには違和感ありました
もちょっと別の表現がいいですね

SQL

ファーストステップか。
白川さんの余命がわずかだとすると、次を行うのは別の人なんだろうか。

kemi

例えば、私達は固唾を飲んで見守った。とか

コバヤシ

>私たちは待った。
自分は特に何の違和感もなく読みました。「あ、待ったのね、そりゃ復旧するまで待つしかないよね」という感じでした。
色々な読み方・感じ方があるのですね。自分以外の人の感想が見られるのは面白いです。

foobar

本当に無敵の人だったのは、実は弓削ではなく白川だったというオチなのは意外ながら納得のオチ。
以前白川がトイレで血反吐を吐いていた原因は、過労ではなく彼女を蝕んでいた病魔(あるいはそれらのダブルパンチ)だったのか。またまた作者のミスディレクションに引っ掛けられたな。

何にせよ、余命幾ばくもない状況であったのなら、法の裁きを恐れないのも合点が行く。

匿名

白川さんには退場して欲しくないので高村さん知り合いの天才医師登場の展開希望

匿名

最後の一文で次回への引きを感じたけれど違和感はないな
むしろ"違和感を感じる"のほうがよほど違和感を覚える

匿名

コバヤシさんに同意。
感じ方の相違は、
「面白いね」
で済ませておけばいいじゃん。

匿名

最後の一文に特に違和感なかったですね
ここでいう私たちは川嶋氏と高杉氏だと思いますが
肝が据わってる両者の精神状態は冷静だったでしょう
オタオタしてたのは今枝氏ぐらいで

匿名D

>いやいや、白川さんの事は気にしなくていいのか !?


お客さんが、スタッフのことなんか気にしなくたっていいじゃない。


>薄々感づいているかもしれませんが、私はそれほど長生きができる身体ではないんです。


白川さん、どうも自分のことを大切にしてないなー、とは思っていたが、こういうオチかい。

匿名

なるほど、ハウンドの技術力で白川女史が健常になって、繋がっていくのね

あ、最後の一文には違和感なかった派です

vsphey

ハッ、これ今枝さんの手で本番用が無事リリースされた事実になるのでは?
いいように手柄を誇張吹聴する今枝さん想像して、(無理矢理に)和んだ。

匿名

>いやいや、白川さんの事は気にしなくていいのか !?

ゲストがイマジネーションコンテンツのブースに入ったあとに倒れたので、気づかれなかったんだと思います。
また、人質事件の直後に救急車が来るのはむしろ普通のことなので、救急車が来たことには気付けても急患がいることまではわからなかったと思います。

匿名

待ったに違和感のある人は
この後、信じられない光景が!
みたいなガチンコ的な締め方がよかったんだろうか。

作品名は白川さんに残された時間、という意味なのかな

aoi

それにしても浩光案件てんこもりですね。

08:36

言葉足らずですいません。
リーベルさんの文章が好きで、自転車のように流れていく文章をスラスラと気持ちよく読んでいたら最後の一文で突然急ブレーキをかけられたような感想でした。
違和感は覚えるですね。すいません、国語が苦手なもので。でもこれでしっかり覚えました。

ランド

川嶋さん、肝座りすぎい!

あの状態の弓削を見てさほど脅威に感じないとか、人質にされて刃物を喉元にあてられても動揺したそぶりも見せないとは。

DV夫と離婚しただけあって、相当修羅場慣れしてるのかしら。母は強し。

白川さん、助かってほしいなあ。

十田隣人

タイトルを見て川嶋さんの耳元が気になった私は
バブル期に高校生だったおじさんですw
 #同意も反論も求めません

匿名

イマージョンコンテンツは真に迫っているとはいえ、創作と言い逃れることもできようが、不法侵入、殺人未遂と脅迫、業務妨害の現行犯はどうにもならんな。イマージョンコンテンツを見せたくないがために余計にひどいことになってる。そうまでして見せたくないってことは、真実という証明でもある。

私がQ-LICの上層部の立場だったら、弓削が警察に引き渡される前に始末するよう指示する。

JIN

ここまでくると最終話のタイトルは、白川ナオミのナラティブで
白川さんが亡くなってしまう、悲しい結末になるのかな。

匿名 

いや、メカ白川さんとか電子の妖精白川さんとしてQ-LICの野望を叩いて砕くのかもしれない

リーベルG

VBA使いさん、ご指摘ありがとうございました。

foobar

ここまで読んでちょっと気になった点が。白川が自身の運命を知った具体的な時期っていつなんだろう? ちょっと時系列を整理してみるか。

> 「薄々感づいているかもしれませんが、私はそれほど長生きができる身体ではないんです。それを知ったとき、私は、残りの人生をQ-LIC の地方創生ビジネスとやらを叩きのめすことに使おうと決めたんですよ。

"それ(長生きできないこと)をしったとき" が具体的にいつかにもよるけれど、これは恐らくはレナが例の万引き誤認事件に巻き込まれた後と考えるべきか。
# 仮に白川が自身の運命を知ったあとで万引き誤認事件が起きたなら、
#上述の部分は「それを知ったあと、あの万引き誤認事件が起きて、私は……」などというセリフになるはず。

また、本作第 2 話の、

> その頂点は、3 年前の4 月1 日に改装工事を終えてリニューアルオープンした新市立図書館だろう。

と、

> 図書館システムと学校教育支援システムに*先駆けて*、…(中略)…試験導入された顔認証万引き防止システム<Q-FACE>についても物言いがついた。…(中略)…*導入した年の12 月*、<Q-FACE>は万引き常習犯として、来店した1 人の女子中学生にアラートを上げた。

という描写を考えると、例の万引き誤認事件があったのは、本編開始から起算して、「4年前の 12 月」と考えるのが妥当だろうか。

また、同話の

> 向上心が取り柄の黒野は、少しずつだがK自動車関連企業以外の分野への営業活動を開始していた。…(中略)…その努力が実を結んだのは、昨年の1 月のことだった。

という描写から、サードアイに今回のプロジェクトの話が転がり込んできたのは 1 年前の 1 月。遅くとも、この頃から白川は今回の計画を練り始めていたと見ていい。
つまり、白川が自身の運命を悟った時期は、 4 年前の 12 月 ~ 1 年前の 1 月の間のいつかの時点、と想定される。

そうなると、16話 ~ 17 話の間、 1 年前の 6 月 22 日に、白川が椛山にひき逃げされたのち、 24 話の 9 月 18 日で退院したってエピソードがどうにも不自然な気がするな。
1 ~ 3 年前の時点で死に至るほどの異変が白川の体に起きていたとしたら、 1 年前の 6/22 の時点では、すでに病状がそれなりに進行していただろうし、入院検査をすることになったら、病院の医療スタッフがそれほどの異変を見落とすとは考えにくい。そうなると、医師からそうそう簡単に退院許可を貰うことができたとも想像しづらい。
果たしてあの時、何が起きていたんだろうか?

匿名D

>さ氏
>弓削が警察に引き渡される前に始末するよう指示する。


手を下すのなら、セレモニー会場に現れる前にやるべきでしたよね。
鉄砲玉として送り込まれたのかもしれないけど、
失敗した場合のリスクが大きいし、なにより手駒が浜野だけってのがなんとも。
よしんばセレモニーが中止になったところで、その後どうするのやら。
この辺は小説だから、読者サービスのうちか。

匿名

最も傷を浅く済ませるには、出てしまったイマージョンコンテンツの中から言い逃れできない物だけ部分的に釈明する事だったんだろうけど、本部長昇進どころかアドバイザリーの立場も危ういよなぁ…
不法侵入を録画された時点で弓削は詰んでたんだな

匿名

メカ白川さん笑

匿名

対Z兵器シラカワ1号

まあ冗談はともかく、どこかで再登場いただきたい良いキャラだよね

匿名

川嶋さん、台詞以外のところでも、ずっと弓削に「さん」付けしてますね。
いや、こんな奴に「さん」付けって、心の中で呼ぶなら付けないんでないかなぁと。
ましてや、あれだけの目に遭った後なら尚更で、ちょっと違和感だったんで書き込んじゃいました。

匿名

ここで、白川が倒れたのは、結果的に死ぬ死ぬ詐欺で終わる、にあえて 10 ペリカ賭けてみる。
白川は「長生きできない」とは言っていたけれども、何となく表現が迂遠に感じられて、どうにも額面通りに受け止めると違和感があるんだよな。

「私はそれほど長生きができる身体ではないんです」

「(今の過労状態がずっと続けば、)私はそれほど長生きができる(ほど強靭な)身体ではないんです(けれど、ちゃんと休養と治療を受ければ治るので、決死の覚悟を決めているとは言え本当に死ぬつもりは毛頭ありません)」

なんて結末になるんじゃないだろうか。

user-key.

「(27)10月はたそがれの国」で「後から考えると〜中略〜些細な変化に気付いていたのかもしれない。」って事だから、入院中にとんでもない病気が見つかった可能性が有るのではないでしょうか?(別件で…ってやつです)
最初は、「なんか調子が悪いけど疲れてるからだろう」とか思って放っておくと、とんでもない病気って事が偶に有ります。
なので、このプロジェクトの始まりでは、少し体調が悪いと思っていて「…ビジネスという場でQ-LIC に対抗し、最終的には勝利を収め…」としていたが、それどころでは無くなったと。

匿名

白川さんがエース退社→療養→回復→サードアイ入社 希望

匿名

アナウンス「アウトー、弓削ー、ローキックー」

とくめい

>白川さんがエース退社→療養→回復→サードアイ入社 希望
これ実現したら楽しそうっすねー

匿名

白川がサードアイに合流したら、設計の白川+実装の東海林という最強の黄金バッテリーが完成だな。

夢乃

うーん、私もこういう文章書けたらなぁ、などといつも思いながら楽しませて戴いています。

最後の文章に違和感を感じる、という意見がちらほら。うーん、こんな感じならいいのかな。

「わかりません。プログレスバーも何もないこの表示では」
私たちにできるのは、ただ待つことだけだった。

とかすると、少しはブレーキ感覚が減る、でしょうか。うーん、文章を書くって難しいですね。

匿名

白川さんがサードアイに入ったら、高杉さんも混乱の責任をとってエースを辞め、一緒についてきたでござる

匿名

> 川嶋さん、台詞以外のところでも、ずっと弓削に「さん」付けしてますね。
> いや、こんな奴に「さん」付けって、心の中で呼ぶなら付けないんでないかなぁと。

川嶋の弓削に対する評価がマイナス方向に突き抜け切って、
怒りや不快感を通り越して既に憐れみしか感じられない状態を表す描写と推察。
もはや弓削には呼び捨てにしてやることで、軽蔑の念を向ける価値すらも見出せないとかね。

匿名

白石さんがサードアイに入社なんて展開は見たくないな。
エリートはエリートらしく、華を残したままフェードアウトしてほしい。

匿名D

白川さんに生き恥をさらさせようってコメントが多いね。
東海林さんとタッグ組ませようなんて、何考えてんだか。
物語においては、完璧無敵の存在なんて、それこそ存在価値がない。
映画版ドラえもんに、出来杉くんが出られないのと同じ理由。

pinfu01

タイトルはジッタリン・ジン?

匿名

なるほど、ハウンドの技術力で白川女史が健常になって、繋がっていくのね

あ、最後の一文には違和感なかった派です

匿名

ここまでやっといて、あっさり快復→復職orサードアイ入りなんてことになったら、
この壮大な茶番に巻き込まれた、またはこれまでに様々な理由で現場を去っていった、
数多のプログラマ達が浮かばれないだろう

M321-2

最後の一文に引っかかる人がいるのは「待つしかない」→「待った」というセリフ→ト書きで重複があって情報量が減ってるところかなあと予想します。
(待つしかない、というのには無力感というか何もできない感じが表現されているので)
夢乃さんのように情報を追加するのも良いですが、個人的には削るだけでよさそうな気がします。

 「わかりません」
 私たちは待つしかなかった。

みたいな感じで。

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