エンジニアとしてどのように年齢を重ねていくことが望ましいのか?

余暇を上手に作ることの重要性

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■ITエンジニアの仕事と余暇

 今回は、慢性的に多忙になりがちなITエンジニアの「仕事と余暇」について話をします。 

 最近では、社会全体的に「心の病」が増加している傾向にあります。 ここで「心の病」と言っているのは、うつ病、パニック障害などを指しています。わたし自身は医療に関しては素人であり、この手の専門知識も豊富とは言えませんが、メディアや自分の知りうる環境でも以前よりも増加していると実感しています。 

 現代病という言葉では片付けることができない深刻な問題ではないでしょうか。20年ほど前と比較して世の中全体に余裕がないのがその一因ではないか、と個人的に考えています。 

 前述のとおり、わたし自身は医療の専門家でもありませんので、「心の病」にならない方法やなってしまった後の対処などを書くことはできません。 しかし、日頃の仕事のやり方などで、なるべく健全な状態を維持することで、うつ病などになりにくい方法があるのではないかと思います。

■仕事と余暇を切り替える

 わたしが日頃の仕事のやり方で大事だと考えていることは、仕事と余暇の切り替えです。 

 これは、単にうつ病防止ということではなく、仕事の効率アップにも繋がると考えています。 何より健康が一番大事なことで、心と体が健全な状態を維持できれば、仕事も捗りますよね。

 今回のコラムを執筆するにあたって、うつ病に関する情報を少し調べてみましたが、2005年にWebに掲載された情報で、“うつ病の増加は、IT業界から始まった”との記事がありました。 この業界に身をおく立場として、この記事内容に少なからずショックを受けました。 

 特にITエンジニアは、

  • 長時間労働
  • 納期のプレッシャー
  • プロジェクト内の限られたメンバーとの閉ざされた世界
  • 作業場所が自社以外(顧客先など)

といった労働環境の下、行き詰まり感を増徴し、自らの心を壊してしまうのではないかと考えます。

 では、このような状況に陥りやすいIT エンジニアとして、どのような対策があるのでしょうか。実際に開発プロジェクトの終盤では、休日返上や深夜の対応など、どうしても厳しい労働環境になりがちです。 

 そうならないように、わたし自身は、「やる時と抜く時のメリハリをつける働き方をする」と心がけて実施してきました。 もちろん厳しい時には、無理をせざるを得ないこともありましたが、“メリハリをつける”ということを常に考えて仕事をしてきました。例えばですが、平日は徹夜をしてでも休日は休みを取る、というような考え方です。 もちろん自分だけの判断でそれが叶わないことも多いので難しい問題ではありますが。

 もう1つは、余暇を上手に使うということです。

 多忙な状況の中、せっかく作った余暇ですので大事に使うようにします。わたしが考える余暇の過ごし方として、以下のことを心がけています。

  • 疲れた身体を休める
  • 心をリフレッシュさせる
  • 楽しむ

○疲れた身体を休める

 まずは疲労を癒すことを優先します。 疲労には身体的なもの、精神的なものがありますが、十分休養をして溜まった疲労を取り除くことが重要です。 疲れていては何もできませんので。

○心をリフレッシュさせる

 仕事のことを忘れる努力をします。わたしの場合はきれいさっぱり忘れることができます(笑)。方法はその人によって異なると思いますが、例えば、趣味(スポーツ、読書、映画鑑賞など)に没頭するとか、何もせずに自然の中で、ボーっとするなど、方法は何でもいいと思います。 

 重要なのは仕事を忘れることです。仕事を忘れることは、なかなか難しいと思いますが、休日に空いた短い時間を使って仕事をしても大して捗らないと自分に言い聞かせ、潔くあきらめることも大事です。わたしの場合は、スポーツが好きなので、休日にはよく身体を動かしています。 ITエンジニアは、長時間座ったままでの労働が多くなりがちで、心身の疲労のバランスを崩すことも多いので、たまには身体を動かして、心身の疲労のバランスを取ってみるのもいいことだと思います。スポーツなどによる肉体疲労の後は、思った以上によく眠れるものです。 

 また、スポーツをしている間は、仕事は頭から忘れ去ることができるので、心のリフレッシュをすることができます。

○楽しむ

 最後に、余暇を十分楽しむことです。自分の趣味などに貴重な時間を使って楽しむことで、また新たに仕事への意欲が沸いてきます。

 今回は、技術と離れた話題となりましたが、要するに自分の能力を十分に発揮するためには、心身ともに健全な状態を作ることが重要であり、そのためには定期的な休養を取り、そこでできた余暇をいかに上手に使って自分をリセットできるかが大事であるということについて書いてみました。厳しい環境の中で働いているITエンジニアの皆様、身体に気をつけて仕事をしてください。

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