機材が壊れてる時に真っ先に疑われるのはヘコみます
前回パソコン故障のトラブルがあり、ユーザーが認識していた場合を記事にしましたが、今回はユーザーが「PCが壊れていた」という認識がなかった場合をお話しします。
とある客先でシステム入れ替えをしていた時の出来事です。
○夫(私): こんにちは、今日はシステムの変更作業でお伺いしました。
Lさん(客先オペレーター): お世話になってます。今、システムは使って無いので、作業を行ってもらえますか。
○夫: はい、さっそく取り掛かります。
Lさん: お願いしまーす。
○夫: さてシステムのバックアップを取って入れ替えをしよう! バックアップも取り終えたし、早速システムの切り替えに移ろう。
Lさん: どうですか?
○夫: バックアップを取り終えたので、今からシステムを更新したものに差し替えます。
Lさん: そうですか、終わったら呼んで下さい。
そして、システムを置き換え、テストを行い、テスト結果を確認してもらった。OKが出たので、最新のシステム状態を保管する為、テープをセットした。
○夫: あれ?、いつまでたっても終わらない……。あ、エラー吐いた! うーん、もう一度。やっぱりエラーが出るな。すいませんLさん、テープにシステムを保存しようとしたんですが、エラーが出てしまうのでもう1本テープをもらえませんか?
Lさん: えっ、もう一本ですか、分かりました。どうぞ。
○夫: ありがとうございます。……やっぱりまた駄目だ。書き込みエラーが出る。あのー、Lさん、どうもテープではなく、テープ装置が壊れているようです。数回試しましたが、同じ症状で書き込めません。今日のところは書き込めませんので、修理をしてもらうようにしていただけませんか。
Lさん: 最近まで使えてたんですけどね。(ヒソヒソ(隣の人に)彼が壊したんじゃないかな)
○夫: (いやいや、無理にテープを押し込んでもいないし、システム動いていないのを確認して保管しているし、フツーに書き込み操作しかしてませんよ)テープの異常ではなく、テープ装置のエラーが出ているので、修理屋さんにこういうエラーが出ましたと伝えて下さい。すいませんが、それではこれで失礼します。
後で聞いたところ、修理会社が来てクリーニングも行ったがエラーは治らず、装置交換となりました。
交換後は無事、テープ保管ができたとのことでした。
どこまでをサポートするかは、契約や付き合いの問題もあるでしょうが、今回はハードウェアはお客様持ちのものであったので、修理依頼だけで帰りました。
ハードもこちらで受け持っていた場合は、修理の手配、テープ保管の確認までする事となるでしょうね。
でも、たまたま自分で操作している時に故障が起こると、相当焦ります。お客様から疑いの目で見られることもあるでしょうね。きちんと説明をして、変な誤解をそのままにしないでおきたいですね。
<客先で故障に遭遇したら>
- まずは、客先に状況報告、自社への連絡、これ基本(壊していない事を信じてもらえない場合もありますが……)
- 故障発覚までの経緯を辿り、原因が分かるならばその旨を報告しましょう。
- 定期メンテナンスが行われていたのか確認しましょう。長年メンテナンスせず、ほったらかしで使われていたら今回発覚して良かったと諭すのもありです。
- 重篤な障害になり得るならば、時間は無駄にできません。システムが動かなくなる恐れや、定期バックアップができなくなると損害が出る恐れもあります。客先のシステム担当とハードウェアメーカーを交えてよく協議し、迅速に対応しましょう。
- 担当者の理解を得ましょう。故障の原因が自分でないという説明をしなければなりません。単なる噂でも、それが広がってしまうと信用が落ちます。落ちた信用は、なかなか戻りません。担当者に説明して埒があかない場合は、上役に説明しそれでもだめなら自社の上司から説明を行ってもらいましょう。